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【最新】Meta Quest 3を徹底レビュー!完成度が非常に高い定番モデル
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公開日:2024年2月15日
2020年にMetaから発売された「Meta Quest 2」は、その使いやすさと性能の高さからVRデバイスの決定版とされて人気を博しました。その後続機として2023年10月に発売されたのが、オールインワン型のVR/MRデバイス「Meta Quest 3」。
今回は、その注目されている「Meta Quest 3」をレビューしていきます!画質や性能、装着感について徹底解説するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
1 Meta Questの種類と違い
Meta社は現在、3種類のVRデバイスを販売しています。古いモデルから順に紹介すると、以下のようになります。
- Meta Quest 2…2020年10月発売。価格も手頃で、VRを世に知らしめた定番モデル
- Meta Quest Pro…2022年10月発売。高価格なハイエンドモデルで、法人やビジネス利用を想定したモデル
- Meta Quest 3…2023年10月発売。複合現実を低価格で提供する、待望の個人向け後継機
以前のVRデバイスはPCへの接続が必須でしたが、Meta Quest 2はスタンドアローン型で、ケーブル不要の自由度の高い体験を提供しました。筆者もこれを経験しており、VRはケーブルがない方がより楽しめると実感しています。
2 Meta Quest ProとMeta Quest 3の違い
「Meta Quest Pro」と「Meta Quest 3」の大きな違いは、利用目的。
「Meta Quest Pro」は、個人利用というよりも業務用に作られていることから、最新機である「Meta Quest 3」よりも性能・価格が高いのが特徴。
パススルー画質はMeta Quest 3がProより性能が上に、アイトラッキングやフェイシャルトラッキングはProのみの機能になっています。
しかし、「Meta Quest 3」は、「Meta Quest 2」のコスパの良さと、「Meta Quest Pro」に用いられた高い技術が融合されたモデル。そのため、画質や基本容量などは「Meta Quest 3」のほうが勝っています。
全部盛りの「Meta Quest Pro」に対して、「Meta Quest 3」は必要な部分だけを強化したコスパの良いデバイスです。個人でVRを楽しみたいというニーズであれば、「Meta Quest 3」で十分といえるでしょう。
3 Meta Quest 2から進化した点
従来機「Meta Quest 2」からどのような点が進化したのか、以下で詳しく解説していきます。
■Meta Quest 3でバーチャルと現実世界の融合が可能に
「Meta Quest 3」から、新たにMRコンテンツへの対応が可能になりました。MRとはMixed Reality (複合現実)のことで、現実世界をベースにバーチャルの情報を被せたコンテンツを指します。
デバイス本体に搭載された外向きのカメラ精度が高くなったことで、「Meta Quest 2」ではモノクロでしか表示できなかった外の世界を、フルカラーで表示することができるからです。
これは「フルカラーパススルー」と呼ばれ、「Meta Quest 3」の目玉機能でもあります。さらに深度センサーも搭載し、奥行きも測定しています。
■再生音域がアップしたことで立体感のあるサウンドに
映像クオリティだけでなく、音質のクオリティも向上しています。「Meta Quest 3」は3D空間オーディオに対応し、音量も「Meta Quest 2」に比べて40%もアップしました。
ハードウェア面では、「Meta Quest 2」では片側につき1つしかなかったスピーカー開口部が、「Meta Quest 3」では片側につき上下2箇所に増えています。これにより、さらに音の広がりを感じることができます。
■解像度が上がり4Kレベルの高画質を実現
「Meta Quest 3」は、従来機から解像度がさらに高くなり、より高画質な映像へ進化。現在Meta社が販売しているVRデバイスの中では、最も高いディスプレイ解像度となっています。
以下が、それぞれの解像度です。
Meta Quest 2 | 片目につき1832×1920、773PPI、視野角90度(水平および垂直) |
---|---|
Meta Quest Pro | 片目につき1800×1920、1058PPI、水平視野角106度、垂直視野角96度 |
Meta Quest 3 | 片目につき2064×2208、1218PPI、水平視野角110度、垂直視野角96度 |
この解像度の高さに加えて、「Meta Quest Pro」と同じ薄型のパンケーキレンズ(パンケーキのように薄く、なおかつ大径のレンズの総称)を採用しています。これにより、色収差や回折に強く、映像の乱れが改善されました。
■スペックが大幅に向上
ほかにも「Meta Quest 2」の頃に比べ、スペック全体が向上しています。メインメモリは6GBから8GBへ、SoCは「Snapdragon XR2」から「Snapdragon XR2 Gen2」へレベルアップ。
筆者の肌感だと、デバイスの起動やメニュー画面からの移動など、基本的な動作もサクサク動くようになった印象です。
スペック表はこちらの通りです。
スペック表 | Meta Quest2 | Meta Quest 3 |
---|---|---|
SoC | Snapdragon XR2 Gen1 | Snapdragon XR2 Gen2 |
解像度 | 1832×1920 | 2,064×2,208 |
リフレッシュレート | 72Hz、90Hz、120Hz | 72Hz、80Hz、90Hz、120Hz |
RAM | 6GB | 8GB |
ストレージ | 128GB / 256GB | 128GB / 512GB |
重さ | 503g | 515g |
トラッキング | 6DoF | 6DoF |
オーディオ | スピーカー、マイク内蔵(3.5mmイヤホンジャック対応) | スピーカー、マイク内蔵(3.5mmイヤホンジャック対応) |
充電端子(充電時間) | USB Type-C | USB Type-C(約2時間でフル充電) |
IPD(瞳孔間距離) | 58mm、63mm、68mm | 53mm~75mm |
4 Meta Quest 3を開封!セットアップしてみる
それでは、ここからは実際に「Meta Quest 3」を開封し製品をチェックしていきましょう。
「Meta Quest 3」のパッケージサイズは「Meta Quest 2」の約半分程度までコンパクトになっています。
開封すると、ヘッドセットとコントローラーの姿が。パッケージの中にきれいに収まっているので、普段からこの箱の中に保管しておくのも便利そうですね。
■本体・付属品について
ヘッドセット本体とコントローラーのほかに、USB Type-Cケーブル、ACアダプター、クイックスタートガイドが付属しています。
ヘッドセット本体の重量は515gで、「Meta Quest 2」の503gに比べてわずかに増えています。
■ヘッドセットには細かな調整機能が備わっている
ヘッドセット前面には、フルカラーパススルーを実現するためのカメラと、深度センサーが搭載されています。
本体の底面、左側には瞳孔間距離を調整するダイヤルがあり、右側には音量操作ボタンがあります。
本体側面にはスピーカーが搭載されています。この部分のパーツはしっかりとした硬さがあり、装着時の安定感に貢献しています。
上記のスピーカー部分を外側から見ると、充電用のType-C端子が確認できます。なお、反対側のスピーカー部分には3.5mmヘッドフォン端子があり、イヤホンで音を聞くことも可能です。
■パンケーキレンズの搭載で、コンパクトかつ映像美に
次は「Meta Quest 3」のレンズ部分をチェックしてみましょう。「Meta Quest Pro」にも採用されている薄型のパンケーキレンズを搭載しており、見た目は非常にコンパクトです。
また、パンケーキレンズの搭載により、「Meta Quest 2」の色収差や回折に弱く、特に周辺視野の映像が乱れてしまうというデメリットを克服。欠点を克服したことで、没入感が増したように思います。
VRデバイスを使う場合、「メガネを装着したままでも使えるのか」も気になるところ。
「Meta Quest 3」は、本体内側にレンズと目の距離をスライド調整するボタンがあり、スライドを調整してレンズを目から遠ざけることで、メガネを装着したままでもVRデバイスを被ることができました。
ただし、VRデバイスを強く締め付けるとメガネのフレームに負荷がかかるため注意が必要です。
■ゴムバンドのチープ感はあるがしっかり装着できる
後頭部にかかる部分はY字型のゴムバンドになり、左右に引っ張ることで圧力をかける仕組みに。ゴムバンドの質感はややチープですが、ゴムのおかげでしっかりとフィットしてくれます。
頭頂部はマジックテープで固定。マジックテープと本体の固定力は「Meta Quest 2」よりも安定しており、強めに引っ張ってもぐらつくことはありません。
実際に装着してから「もう少し下にずらしたいな」と思っても、簡単に着け直すことができました。「Meta Quest 2」を使っていたユーザーの意見としては、装着感はかなり改善していると感じましたね。
■フィット感があり自然と握れるコントローラー
次は「Meta Quest 3」の専用コントローラーである「Touch Plusコントローラー」をチェックしていきましょう。「Meta Quest 2」の頃にあった丸いリングがなくなり、とてもシンプルなコントローラーに生まれ変わりました。
単三電池1個で動作し、重量は電池なしの状態で約103g。「Meta Quest 2」のコントローラーが約127gだったので、軽量化に成功しています(※筆者計測)。電池カバーに開閉ボタンが付き、スムーズに電池交換ができるようになったのが個人的には嬉しいポイントです。
握り心地も良好で、自然な動作でコントローラーを保持することができ、どのボタンも違和感なく押すことができます。実はこのコントローラー、「Meta Quest Pro」に付属する「Meta Quest Touch Proコントローラー」にとても似ています。
「Meta Quest Touch Proコントローラー」は高性能かつ充電可能なのが美点ですが、重量が重くなるのがやや難点でした。その点、「Touch Plusコントローラー」は軽量で握りやすいのが優秀。
VRコンテンツは腕を振り回すものが多いため、コントローラーは軽いほうが優れていると筆者は考えているので、この改良はポイントが高いといえますね。
■セットアップにはアカウント登録がマスト
「Meta Quest 3」を購入して遊ぶ場合、iOSもしくはAndroid向けに提供されているモバイルアプリ「Meta Quest」との連携が必須になります。
アカウントを登録しVRデバイスとアプリを紐付けることで、「Meta Quest 3」内で遊ぶアプリの購入や管理、デバイスの設定などが可能になります。
アプリと「Meta Quest 3」の初回起動時はアクティベーションが必要になりますが、一度済ませておけば次からはスマートに連携してくれます。
5 Meta Quest 3を使ってみたレビュー
「Meta Quest 3」で『Beat Saber』などのVRゲームをプレイしてみたのでその感想をお伝えします。
「Meta Quest 3」のVRゲーム体験は、一貫して高画質でストレスの無い映像だったのが驚きです。これは解像度の高さというよりも、画質の荒れが低減したのが大きいと感じます。
例えば『Beat Saber』の場合、遠くに見えるブロックの輪郭がよりクッキリ見えるようになりました。よく見えるということは視覚的なストレスが少ないとも言えるので、VRゲーム体験は確実に向上しています。
■現実世界と融合するMRのレベルがすばらしい
MRを体験できるわかりやすいアプリとして、『First Encounters』というゲームがプリインストールされています。このゲームはとても面白いですよ!
家の壁や天井を突き破って侵入してくる宇宙人をビームで攻撃するシューティングゲームなのですが、仕組みとしてはスキャンした家の中の映像に、背景やキャラクターをかぶせることで突き破ってきたように見せています。
しかし実際に体験してみると「壁の向こうに違う世界がある!?」のような、現実ベースのゲーム感覚で楽しめました。オススメの一作です。
MRコンテンツはカメラ越しに周囲を見ているため、部屋の中の様子がそのまま見えます。そのため、家具や壁にぶつかる心配がなく遊べるのが大きな利点だと感じました。
フルカラーパススルーの精度も高く、「Meta Quest 3」を装着したままスマホを操作することもできます。とはいえ、文字を読むのはやや厳しいレベルですね。
■音楽の臨場感がすごい! VRに没入できる
画質とともに感動したのが、音質の良さです。3D空間オーディオの恩恵なのか、音楽の臨場感も素晴らしい。
音量や低音の厚みも向上しているので、自然系の映像を見ていると、実際に自然の中にいるように感じられますし、『ポピュレーション: ワン』のようなバトルロイヤルゲームだと敵プレイヤーの位置や銃の音もリアルに感じられます。
特に感動したのは、VRコンテンツでは定番のクライミングゲーム『The Climb 2』をプレイしたときでした。
下方で流れる川のせせらぎや、石の崩れる音がリアルで、気がつけば30分以上もプレイに没頭していたほど。落下時の絶叫もリアルに感じられるので、そこは少し怖かったのですが…。
■ヘッドセット下のわずかな隙間が気になるか
装着感、没入感、臨場感。すべてにおいて高水準な「Meta Quest 3」ですが、唯一気になったのは鼻部分にできる隙間です。この隙間から外が見えてしまうので、どうしても没入感が弱くなってしまうのが気になる点…。
鼻の隙間はVRデバイスの宿命ともいえるのですが、隙間を塞ぐサードパーティ製のノーズパッドが各社から発売されています。ティッシュなどを使って軽く塞ぐことはできますが、より没入感を重視したい人はサードパーティ製品を探すのも有効です。
6 まとめ
「Meta Quest 3」の完成度は非常に高く、「Meta Quest 2」に続くVR/MRデバイスの決定版と呼んでも良いでしょう。スペックや装着感も申し分なく、価格もストレージ容量128GBで7万4800円と比較的手頃です。
筆者は長らく「Meta Quest 2」を使っていましたが、これからVRコンテンツを楽しんでみたいと考えている人には、「Meta Quest 3」をオススメしたいですね。
kikitoでは様々なVRデバイスをレンタルして実際に試すことができるので、気になったらまず一度自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか。
※2024年2月時点での情報です。最新の情報はメーカーのホームページでご確認ください。
※商品写真および画像はイメージです。
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