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車の側面に取り付けられたGoPro HERO9 Black

【プロが実写レビュー】GoPro HERO9 Blackの進化した性能を徹底解説

GoPro HERO9 Black アクションカメラ

GoPro HERO9 Black アクションカメラ

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アクションカメラ

公開日:2021年4月1日(2024年3月22日更新)

青柳敏史

執筆者

アクションカメラの代名詞ともいわれるGoPro。そのなかで最新のGoPro HERO9 Blackは、ただ高機能というだけにとどまらない魅力を持っています。その魅力や性能をプロカメラマンが実際に撮影してレビュー。GoPro HERO8 Blackとの違いも詳しく解説します。


アクションカメラの代名詞ともいわれるGoPro。やはり元祖だけありライバルとは一線を画した性能で、プロの間でも一目置かれた存在です。そのなかでも最新のGoPro HERO9 Blackは、ただ高機能というだけにとどまらない魅力を持っています。早速その魅力を紹介していきましょう。

※撮影場所や方法については、十分ご注意ください。

1 GoPro HERO9 Blackとは?

■強力な手ブレ補正とさまざまなレンズ画角が選べるアクションカメラ

GoPro HERO9 Blackの正面画像

△コンパクトなサイズながらフロントディスプレイを装備

「GoPro HERO9 Black」は従来のGoProシリーズよりは少し大型になりましたが、初めてフロントディスプレイに撮影画像を映し出すことが可能になりました。

今までの機種だとフロントディスプレイには撮影ステータスのみの表示でしたから、カメラの位置調整やセルフィ―のときに不便なこともありましたが、これによってカメラのどちら側からでも撮影画像を確認できるようになりました。

車のボンネットに取り付けられたGoPro HERO9 Black

△セルフィ―以外にも、このように後ろから見られないセッティングをするときにもフロントディスプレイはとても便利だ。

※撮影場所や方法については、十分ご注意ください。

>>>そもそもGoProとは?使い方に関する記事を読むならこちら

【GoProの基本を解説】初心者必見! 最強アクションカメラの使い方を紹介

■こんなシーンは苦手

GoPro HERO9 Blackの背面ディスプレイ

△最も望遠側でも39㎜相当の画角

ほぼ万能に使えるGoPro HERO9 Blackですが、苦手なシーンがなくはありません。

どのアクションカメラでもそうなのですが、レンズが固定式でもともと超広角レンズを採用しているため、レンズ画角で挟角を選んでも39㎜という普通のカメラならぎりぎり標準レンズといった画角までしか選べないのです。

また、手ブレ補正でブーストモードを使用した場合やナイトラプスモードでは、さらに広い27㎜相当のけっこう広い画角までしか選べません。

広角側は充実していますしアクションカメラとしては確かにこれで十分なのですが、撮影シーンによっては不便を感じるかもしれません。

2 【実写レビュー】GoPro HERO9 Blackの性能は?

■強力な手ブレ補正と豊富な撮影モード

「GoPro HERO9 Black」では、「GoPro HERO9 Black8」に採用されていた「Hyper Smooth2.0」からさらに進化した「Hyper Smooth3.0」を搭載、よりスムーズな映像を撮影することができるようになりました。

通常の撮影ではこれだけでも十分なのですが、さらに別売りの「HERO9 Black MAXレンズモジュラー」を装着し、「MAXレンズモード」をONにして「水平ロック機能」を使うと、どんなにカメラを回転させても水平が維持できるという機能を使うこともできます。

この機能を使うとスノースポーツやマウンテンバイクに取り付けて撮影するときなど、水平がズレて気持ち悪いということがなくなりますから、より安定感のある映像が撮影できてとても便利です。

また撮影モードも豊富で、通常の1080/120pのビデオ撮影はもちろんのこと、20MPの静止画撮影、早送りのような映像が楽しめるタイムラプス、タイムラプスと通常速度の撮影を組み合わせることのできるTimeWarp、さらに夕景や夜景などを撮影するのに便利なナイトラプスなど、面白い映像を撮ることができるモードをたくさん備えています。

■手軽にアクション動画が撮影できる

車内から見た車のボンネットに取り付けられたGoPro HERO9 Black

△サクションカップを使って車のボンネットにHERO9 Blackを固定、砂利道を走り「Hyper Smooth3.0」の補正力を試してみた

※撮影場所や方法については、十分ご注意ください。

 GoPro HERO9 Blackによるアクション動画撮影

実際にどの程度の手ブレ補正効果があるのか確認するため、オプション販売されているサクションカップで「GoPro HERO9 Black」を車に固定し、実際に近所にあるちょっとした砂利道を走ってみました。

目線の位置が低くなるので、けっこうなスピード感が出ました(実際には20㎞/hも出ていません)。取り付けたボンネットは揺れても、視点はあまりブレず、手ブレ補正の強力さがわかりました。

■ナイトラプスモードで夕焼けを撮影

Shortyに取り付けたGoPro HERO9 Black

△風がない、もしくはそよ風程度なら、このようにオプションの三脚でもタイムラプス映像を簡単に撮影することができるが、ある程度風が強いときには倒れたり、動いたりすることを防ぐため「三脚マウント」などを利用してがっちり固定することをおすすめしたい

一眼レフでも意外と撮影が難しい、夕焼けから夜になっていく場面のタイムラプス映像をナイトラプスモードで撮影してみました。

ナイトラプスモードで5秒おきに撮影するモードを選び、太陽が沈む時間の前後45分間、計1時間半ほど撮影してみました。5秒おきに1枚撮影した画像を1秒30コマの映像にしているので、1秒分の映像を撮影するのに2分30秒、1時間の撮影で約24秒の映像になります。

 GoPro HERO9 Blackによるナイトラプスモード撮影

△特に細かい設定をすることなく、雲が流れるダイナミックな夕景を簡単に撮影することができた

■スマートフォンアプリでさらに便利

GoPro HERO9 Blackとスマホ専用アプリ画面

△スマートフォン用の専用アプリでGoProを操作することが可能

GoProの基本操作は背面液晶のタッチパネルを使って行いますが、画面が小さいのと、誤動作を防ぐためなのか感度がイマイチで、お世辞にも操作しやすいとはいえません。

ですが、スマートフォンに専用アプリ「GoPro」をApp StoreかGoogle Playからダウンロードしインストール、GoProと接続することで、スマートフォンからほとんどの操作を行えるようになります。

GoPro HERO9 Blackの設定画面

△接続するにはGoProの設定画面から「接続」を選ぶ

GoPro HERO9 Blackのアプリ設定画面


△GoProアプリを選択、その後はスマートフォンのアプリ画面に従って設定。操作系はBluetooth接続、画像のプレビューや撮影画像の確認はWi-Fi接続を使うが、特に難しい設定は必要ない。これでGoProの使い勝手が格段にアップするはずだ。ちなみに撮影中に接続が途切れた場合も、撮影は終了することなくそのまま続けられる。

3 GoPro HERO8 Blackとの違いは?

「GoPro HERO9 Black」は2020年9月17日に発売された最新機種ですが、そのほかにもGoProにはさまざまなアクションカメラがラインナップされています。

そのなかでも一番比較されるのが2019年10月に発売された「GoPro HERO8 Black」ではないでしょうか。実際2機種はとても似ていますし、同じような撮影が可能な機能を備えています。それでは、どのあたりが違うのか解説しましょう。

■少しだけ大型化したボディ

GoPro HERO9 BlackとGoPro HERO8 Blackの正面画像

右側が「GoPro HERO9 Black」で、左側が「GoPro HERO8 Black」です。少しサイズが大きくなりましたが、全面液晶にもプレビュー画像が出るようになり、後面液晶も少しですが大きくなりました。

特筆しておきたいのがバッテリーの大型化で、これにより最大30%撮影時間が延びたそうです。水辺や水中での撮影時はもちろんのこと、屋外での撮影時はトラブルを避けるため、できる限りバッテリーケースの蓋を開けたくないので、バッテリーの持ちが良くなったのはうれしいポイントです。

ただ、従来機を持っている場合、バッテリーの互換性はありませんから注意が必要です。

■レンズ保護ガラスが外せるようになった

レンズ保護カバーを外したGoPro HERO9 Black

HERO8では外せなかったレンズ保護カバーが外せるようになりました。これによってレンズ保護カバーに傷をつけてしまったときなど、自分でも予備の部品と交換できますからとても便利です。

また通常の保護ガラスの代わりに「HERO9 Black MAXレンズモジュラー」を装着すれば、画角115°の超広角撮影や、360°カメラを回転させても画面の水平を保つことができる「水平ロック」機能が使えるようになります。

さらに「HERO9 PolarPro シャッターコレクション」というNDフィルター(光量を調節するサングラスのようなフィルター)も発売されており、これらのフィルターを明るい場面で使うとシャッタースピードを下げることができ、映画撮影用の大型カメラで撮影したかのようなスローシャッター効果を得ることができます。

■HERO9とHERO8の性能比較

GoPro HERO9とHERO8の性能のなかで特に違いがある部分を比べてみました。

▽GoPro HERO8 BlackとGoPro HERO9 Blackの性能比較

製品名 HERO8 Black HERO9 Black
発売日 2019年10月25日 2020年9月17日
日本総代理店公式価格(税込) ¥55,880 ¥64,900
ビデオ(最大) 4K60 5K30
写真 12MP+SuperPhoto(HDR搭載) 20MP+SuperPhoto(HDR搭載)
ビデオ安定化(手ブレ補正) HyperSmooth2.0 HyperSmooth3.0
TimeWarpビデオ TimeWarp 2.0 TimeWarp3.0
HindSight 注1
スケジュールキャプチャー 注2
デュレーションキャプチャー 注3
フロントディスプレイ ステータス画面のみ プレビュー可
大きさ(㎜) W66.3×H48.6×D28.4 W71.8×H50.8×D33.6
重量 (カメラ +
バッテリー)
126g 158g
バッテリー 1,220mAh(着脱式) 1,720mAh(着脱式)
kikitoでレンタル

注1、シャッターボタンを押す30秒前から画像を記録する機能
注2、撮影開始時刻を設定できる機能
注3、撮影終了時刻を設定できる機能

違いのある部分はいくつかありますが、実際に使ってみて一番の違いを感じたのがバッテリーの持ち時間、そしてスケジュールキャプチャーです。

夕日や朝日の撮影では撮影開始時間が大事なのですが、この機能を使ってあらかじめカメラをセットしておけばずっとカメラに張り付いていなくてもいいので、とても撮影が楽になります。

>>>GoPro HERO8 Blackのレビュー記事を読むならこちら

【プロが実写レビュー】GoPro HERO8 Blackの性能を歴代機種と比較しながら解説

4 旅行やイベント利用ならレンタルもおすすめ

紹介してきたGoProは機能もとても多く、さまざまな撮影で活躍してくれるのですが、各機種ともさまざまな機能があり、個性的なので、レンタルで試してみてはどうでしょうか?

気になる機能のあるGoProを試しに使ってみることもできますし、複数台のカメラを設置して撮影なんていう場合も何台も購入しなくても大丈夫。

また豊富なアクセサリーも意外と悩みの種。実際わが家にも、買ってはみたけれども1度しか使わずに(ものによっては一度も使わずに!!)放置されたままのマウントキットがたくさん転がっています。レンタルならそのあたりも安心です。

気になった人は、ぜひ商品レンタルページをチェックしてみてくださいね。

5 まとめ

「GoPro HERO9 Black」をひとことで言うなら、「アクションカメラの万能選手」。ですが、正直なところすでにHERO8でもかなり完成度が高かったために、今までアクションカメラをそれほど不自由なく使ってきた人たちには、それほど目新しいポイントはないかもしれません。

ただ、正常に進化してきていることは確かで、前面ディスプレイやさらに強力になった手ブレ補正、スケジュールキャプチャーなどの機能はとても魅力的です。

今回あまり試せませんでしたが、写真モードでスナップ撮影というのも面白そう。今まであまりアクションカメラを使ったことのなかった人にもおすすめしたい一台です。

※2021年2月時点での情報です。最新の情報はメーカーのホームページでご確認ください。
※表示金額はすべて税込価格です。
※商品写真および画像はイメージです。

■取材・執筆

青柳敏史

青柳敏史

1976年埼玉県生まれ。東京造形大学研究生終了後、雑誌編集部などを経てフリーランスの写真家として独立。天体写真を主軸とし、雑誌での撮影やテクニカル記事の執筆など多方面で活動している。


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