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ARグラス「XREAL Air2」

ARグラス「XREAL Air 2」を徹底レビュー!臨場感を味わえる唯一無二のARです

ARグラス XREAL Air 2

ARグラス XREAL Air 2

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ARグラス
公開日:2024年2月15日


ARグラスの先駆けとして大きな注目を集めた「Nreal Air」。現在は「XREAL Air」へと名前を変更されています。そして、そのXREALシリーズの新作「XREAL Air 2」がついに発売。一時的に在庫不足に悩まされていましたが、現在はそれも解消。未来志向のユーザーにとって待ちに待った瞬間がやってきました。

ここではこの最新ARグラスによってもたらされる、現実と仮想がマージされた世界をレビューしていきます。

1 ARグラス「XREAL Air 2」とは?

空中に映像を浮かべられるXREALのARグラス

△大画面映像を空間に浮かべて楽しめるARが「XREAL」シリーズです

「XREAL Air 2」は、2023年10月に発売された最新のARグラス。メガネのように装着して、スマートフォンやPCなどの映像を大画面で目の前に表示できる映像機器です。

2世代目となるXREAL Air 2では、従来モデルよりも画質や音質、装着感などが向上し、装着するだけで最大330インチのスクリーンが出現。コンパクトさは従来同様なので、ポケットに入れて持ち歩けば、出先でのエンターテイメント体験も大きく拡張されるガジェットといえます。

■ARグラス「XREAL Air」ができること

XREAL Airでマルチ画面を固定

△専用アプリを利用することで、VRゴーグルのように複数のディスプレイを空間に固定できます

XREAL Airは、巨大なモニターがなくても、大画面映像を楽しむことができるのが最大の特徴。スマートフォンやゲーム機などと接続し、ARグラスを装着すれば、シアターのような迫力で映画やゲームを楽しめます

単純にPC用ディスプレイとして使用することも可能。専用アプリ「Nebula」を使えば、空間上に複数の画面を同時に表示できるので、狭い作業スペースでも、マルチタスクを効率的に進められます。

 

また、現実世界を完全にシャットアウトするVRグラスと異なり、ARグラスは周囲の様子が把握できるのもメリット。周りの人と会話をしたり、飲み物を飲んだり、日常の作業も支障なく行えますよ

■「XREAL Air」シリーズの違い

XREALシリーズのラインナップ

△旧製品名Nreal Airとして、ARグラスを広めた「Air」に、「Air 2」と「Air 2 Pro」が追加されています

カジュアルな装着感と大迫力のAR体験でARグラスを広めた初代「XREAL Air」。その進化系として登場したのが「XREAL Air 2」と「XREAL Air 2 Pro」の2モデルです。

初代「XREAL Air」と映像の解像度は同じ(1920×1080×2/120Hz)ですが、映像の明るさが向上しています。音響のアプローチも洗練され、軽量化・重量バランスの調整により、さらにかけ心地も向上しています。

今回紹介するのは「XREAL Air 2」ですが、上位モデルの「XREAL Air 2 Pro」では、さらに電子調光機能を搭載しているのが特徴です。これにより、屋外など明るい場所でも映像が見やすくなり、利用シーンはさらに広がっています。

  XREAL Air XREAL Air 2 XREAL Air 2 Pro
解像度 1920×1080×2/120Hz 1920×1080×2/120Hz 1920×1080×2/120Hz
音響 第1世代音響システム 第2世代音響システム 第2世代音響システム
明るさ 400Nits 500Nits 500Nits
重さ 79g 72g 75g
エレクトロクロミック調光 三つの調光レベル:0%/35%/100%

2 「XREAL Air 2」の接続方法・使い方

XREALシリーズを利用には外部機器との接続が必要となります。基本的にはUSB-Cケーブルで接続すればOKですが、ゲーム機器によって接続方法が異なり、周辺機器が必要になることもあります。

ここでは、XREAL Air 2の対応機器や接続方法、表示できるモードについて紹介します。

■対応機種の確認

XREAL Air 2で大画面を楽しむには、まず手持ちのスマートフォンやPC、タブレット、ゲーム機が対応しているかを確認しておく必要があります

以下より機能ごとの対応デバイス一覧を確認できるので、まずは自分の使いたい機能が、手持ちの機器に対応しているのか?確認しておきましょう。

※対応機種一覧はこちら

■基本的な接続方法

USB-Cケーブルで接続

△iPhone 15 Proとの接続例。USB-Cケーブル1本で手軽に接続できます

接続方法は機器によって異なりますが、手軽かつベーシックな方法としてUSB-Cケーブルでの有線接続があります。

XREAL Air 2の左テンプルに付属のUSB-Cケーブルを接続し、もう片方は映像を出力したいデバイスへと接続します。

USB-C(DisplayPort Alternate Mode)に対応したAndroidスマートフォン、iPhone 15シリーズやWindows PC、Macなどへの接続はこの方法が手軽です。専用の拡張キャスト機器「Beam」があれば、Wi-Fiを使った無線での映像受信にも対応できます。

なお、ゲーム機も接続できますが、PS5などHDMI出力の機器の映像を表示する場合は、専用のアダプタ(XREAL Adapter)が必要となります。

■表示できるディスプレイモードの種類と必要な機器

表示モード一覧

△XREAL Air 2ではさまざまなモードがあります

XREAL Air 2では、以下4つのディスプレイモードをサポートしています。

モード名 モード内容
Air Casting(エア・キャスティング) 顔の向きに合わせて画面も付いてくるモード
Body Anchor(ボディアンカー) 映画館のスクリーンのように常に正面に映像が投影され、顔を傾けても画面が動かないモード
Smooth Follow(スムーズフォロー) 顔の動きに応じて画面が付いてくるモード
Sideview(サイドビュー) 映像サイズを縮小して、周囲を見渡せるモード

このなかでXREAL Air 2単体で利用できるモードは傾き検知無し(0DoF)のAir Castingのみ。頭や首の回転や傾きを検知(3DoF)機能が必要となる他のモードは、拡張キャスト機器「Beam」が必要になります。

また、空間に複数の画面を設置するMRモードを利用するには、Androidスマートフォン用「Nebula」アプリ(https://www.xreal.com/jp/support/update/)が必要です。

執筆時点では、Windows PC/Mac用にも、ベータ版として公開されており、複数の仮想スクリーンを空間に固定する拡張機能を試せます。

3 「XREAL Air 2」を実際に使用して実機レビュー!

今回はXREAL Air 2の実機をレンタルして、付属品の構成やどのようなサイズ感で映像が映し出されるのか? 映像のクオリティや装着感、視野の広さなどをチェックしてみました。

■XREAL Air 2の本体&同梱品

XREAL Air 2本体

△XREAL Air 2の付属品一覧です

パッケージに含まれるのは、XREAL Air 2本体とUSB-Cケーブル、ノーズパッド×3、遮光のためのライトシールド、視力補正用レンズ、簡易マニュアル、持ち運び用ポーチ、クリーニングクロスという構成。

XREAL Air 2本体の仕様は以下の通りです。

ディスプレイ Micro-OLED
投影画面サイズ 最大330インチ(正面へは4m先に130インチ)
解像度(両眼) 1920×1080×2
視野角 46度
輝度 最大500Nits
リフレッシュレート 最大120Hz
接続方法 USB Type Cケーブル(DisplayPort Alternate Mode)
DoF 3DoF
重量 72g

XREAL Air 2の投影部

△サングラスの内側のレンズに映像が投影されます

映像が浮かび上がる仕組みとしては、本体上部のMicro-OLEDディスプレイに映し出された映像が、角度の付いた手前のレンズに反射。これにより現実の背景に、映像がミックスされて浮かび上がって表示されます。

ディスプレイはフルHD解像度で、規格上120Hzの高リフレッシュレートにも対応。カラーキャリブレーション済みで色精度の高さもポイントですね。後述しますが、確かに映像はかなり美しくて鮮明でした。

■装着感の良さと見やすさを両立

XREAL Air 2を装着

△やや大きめのサングラスといったデザインで違和感は少ない印象です

装着してまず驚いたのが軽快なかけ心地。普段軽量なメガネをかけているので、XREAL Air 2の72gは重いだろうな…というイメージを抱いていましたが、実際装着してみるとフィット感が高く、見た目よりも遥かに軽く感じます

テンプル(メガネのつる)の角度も3段階に調整でき、ノーズパッドの弾力性が良く効いています。おかげで、スクリーンが見やすい位置をキープできている印象です。実際、移動をはさみつつ、スマートフォンの映像を投影して楽しんでみましたが、日常生活レベルの活動であれば、ほぼズレず快適でした。

XREAL Air 2の装着

△装着すると大ぶりなサングラスといったスタイルです

見た目の自然さはARグラスの中でもダントツですね。正面から見るとほぼ普通のサングラスと変わらず、横から覗き込んでも投影される内側レンズの出っ張りも最小限。

テンプルの太さによって全体的には大振りさを感じますが、そういうサングラスだと言われれば納得できるレベルでしょう。ケーブルを隠せばこれが映像デバイスだと気づく人は少ないのではないでしょうか。

■映像は美しく、広がりを感じるサウンドも良し!

気になる映像のクオリティですが、さすがソニー製Micro-OLEDパネルを採用しているだけあって、納得できる表現力。

ディスプレイの明るさは500Nit。遮光のためのライトシールドを装着しなくても、室内で利用する分には十分な明るさでした。

美しさは申し分なし。手元が見やすいのも便利

XREAL Air 2装着時のイメージ画像

△グラスを装着した時の視覚を再現しています

映像は明るく、高精細。空間に浮き上がるディスプレイがこのレベルのクオリティで表現されるなら、動画を見るのにもゲームを遊ぶにも十分すぎる体験拡張です。

画面サイズは、デスクに座ってミニマムと使うと「手を伸ばした距離に40インチサイズの画面」といった感覚ですが、これが遠くを見渡せる開けた部屋だと一気に「大画面感」を感じます。

ARグラスの画面サイズの受け取り方は人それぞれですが、この物理的に不可能なサイズ・場所に画面が浮かび上がる非日常感は格別。なによりそのような大画面体験を「どこでも」「カジュアルに」実現できるのはARグラスならではのメリットです!

アプリを使えば複数画面を並べることも

Macアプリ(ベータ版)での3画面展開

△Nebulaアプリを使えば複数の画面を展開できます

今回は利用していませんが、Nebulaアプリ(WindowsとMac版はベータ版)を使うことで、複数ウインドウを展開した利用が可能としています。

XREAL Air 2の視野角は46度なので、上のイメージカットの場合、実際に見えるのは正面の画面のみとなります。視野角の外にある左右の画面を見るためには、その方向へ顔を動かす必要があるということです。

それでも、まるでVRグラスのような、複数のウインドウを並べるヴァーチャルデスクトップを、ARグラスの軽快な掛け心地で活用できるのは注目したいポイントですね。

広がりを感じるサウンドは映像への没入感を高めてくれる

XREAL Air 2のスピーカー部とボタン

△スピーカーは開放感の高いサウンドを楽しめます

スピーカーは左右のテンプル部に備わっています。前モデルより音漏れも減少しているとのことですが、音量を上げるとやはり音は漏れてしまいます。その代わり、ヌケ感良く、広がりを感じるサウンド表現を楽しめるといえるでしょう。

正直、解像感はオーディオ機器にはかないませんが、耳元を中心に音が広がり、イヤホンにはない心地よい解放感がありました。「映画をゆったりと楽しみたい」といったシーンでは、別途スピーカーやイヤホンを用意しなくても、XREAL Air 2だけで十分でしょう。

XREAL Air 2をレンタルする

4 実際に使用してみて、よかった点・気になった点

迫力のある大画面を装着するだけで楽しめる「XREAL Air 2」。ここでは実際に使ってみてよかったポイントと、気になったポイントをまとめてみました。

■XREAL Air 2のよかった点

携帯性が良く手軽にどこでもARが楽しめる

XREAL Air 2は携帯性も高い

△ケースに入れて持ち運びOK。XREAL Air 2は持ち運べるディスプレイとして使えます

サングラスサイズで、収納ケースに詰め込んでカジュアルに持ち運びできるのはかなり美点。スマートフォンやPC/Macの外部ディスプレイを携帯できるのは、ARグラスならではの良さといえます。

 

ポータブルディスプレイを持ち歩こうと思ったら、せいぜい17インチが限界。さらに電源も別途必要と考えると現実的ではありません。一方でこちらは目の前の「空間に130インチ」ですからね。圧倒的です。

いつでもどこでも迫力のある画面でコンテンツへ没入できるのは、ロケーションフリーさが求められる現代のエンタメの楽しみ方とマッチしていると感じました。

画面への映り込みが少なく、投影映像に集中できる

XREAL Air 2装着時の手元の見え方

△XREAL Air 2は手元も見やすく操作しやすいのが特徴です(グラスを装着した時の視覚を再現)

映像のクオリティへも満足できましたが、個人的に刺さったのが画面の見やすさです。空間に表示される画面には投影ユニット部の映り込みが発生せず、画面への視界は良好。

四隅は若干フォーカスの甘さを感じますが、ヴァーチャルな画面は十分に美しく、投影しているコンテンツやPCに画面に集中できます。

映像を見ながら手元のスマートフォンやPCを操作しやすい、実用的な視界が確保されているのも嬉しいポイントでした。周囲がラグのない肉眼で見えることは安心感が強く、外出先でも安心して利用できます。

映像・ゲームへの没入感が段違い!

XREAL Air 2とiPhoneとコントローラー

△PlayStation 5のリモートプレイも大画面で楽しめます

使っていて特に相性良く感じたのは、やはりスマートフォンコンテンツを楽しむとき。特にゲームとは相性良く、スマートフォンの小さな画面とくらべると没入感や見やすさは段違いですね。

ゲームコントローラーを使えば、スマートフォンの画面に触れずとも操作できるので、好きな体勢で、大画面でゲームに熱中する。というなんとも素敵なオフタイムを満喫できました。ゲーム好きなら、このデバイスは一度試してみる価値あると思います。

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■XREAL Air 2で気になった点

ARアプリを楽しむためには対応するAndroidスマートフォンが必要

現実世界にさまざまなオブジェクトを投影するようなARコンテンツも公式に用意されています。しかし、ARコンテンツの数はまだ少なく、利用するには対応するAndroidスマートフォンと、Android用Nebulaアプリが必要となるので、事前に対応端末を確認しておく必要がありますね。

iPhoneではこれらアプリは利用できない(原稿執筆時点:2023年末)ため、基本的に画面を大きく投影する用途に限定されてしまいます。

※公式サイトはこちら

左のテンプル部分がじんわりと暖かくなる

長時間つけていると、左テンプルを中心に熱を感じます。筆者のかけ方では直接肌に触れないため、不快さは感じませんでしたが、この発熱がストレスに感じる人もいるかもしれません。

ゲーム機を接続するにはアダプターが必要

外部機器との接続例

△LightningのiPhone、HDMI端子の機器との接続にはアダプターが必要です

映像を表示するためには、機器側がUSB-Cケーブル(DisplayPort Alt Mode)規格での映像出力に対応している必要があります。

この規格に対応してない機器。例えばPS5などのHDMI出力のゲーム機などでXREAL Air 2で楽しむためには、専用のアダプター「XREAL Adapter」が必要になります

ニンテンドースイッチの場合も「XREAL Adapter」、もしくは「Beam」が必要。Lightning接続のiPhoneでは、「XREAL Adapter」とApple純正の「Lightning Digital AV アダプタ」が必要となります。

これらの機器で大画面を楽しもうと思うと、対応する周辺機器も一緒に揃える必要があり、その分、初期コストがやや高くなってしまうのがネックかもしれません。

5 まとめ:視界をハックする感覚、レンタルから楽しんでみませんか?

XREAL Air 2の装着

△大画面を楽しむだけでも価値の高いガジェットです

こうして、スマートフォンやPCの画面を、「かけるだけ」でシアターレベルの大画面に進化させるARグラス「XREAL Air 2」。

この、装着するという物理的な行動によって、視界の中に大画面スクリーンが浮かび上がる体験は、ある意味視界をハックしています。周辺機器やアプリを導入すれば、さらに本格的なARアプリも利用できますが、それらが無いとしても十分にダイナミックで臨場感のある映像体験を楽しめるガジェットだと感じました。

とはいえ、身につけるものなので、実際に装着して見てみないと判断できないところもあるはず。そこで、おすすめなのがレンタルサービスです。

ドコモのレンタルサービスkikitoでは、数日から数カ月のレンタルができ、XREAL Air2はサブスクプランなら1カ月2,600円!自宅やおでかけ先で自分のスマホと連携して遊ぶことができます。しかも、長期のサブスクプランを一定期間利用し続けると、自分のものになるので、使い続けても一般的な購入費用と大差はありません。

もし自分に合わなければ返却できるので、買って失敗した…という後悔がないのもうれしいポイントです。購入を迷っている方にはレンタルを検討してみてもよいのではないでしょうか。

※2024年2月時点での情報です。最新の情報はメーカーのホームページでご確認ください。
※商品写真および画像はイメージです。

取材・執筆

小暮ひさのり

1980年01月21日生まれ、群馬県在住。PC誌やWEBメディア(ギズモード・ジャパン/ Yahoo! Creators Program)へ寄稿しているテクニカルライター。特技はお掃除でハウスクリーニングアドバイザーの資格も所有。主な著書は「世界一簡単な大人のLINE入門(宝島社)や「iPad仕事術! シリーズ(standards)」など。

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