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骨伝導イヤホン製品集合画像

Shokz新モデルなど注目の骨伝導イヤホン実機レポ!選び方やメリット/デメリットも解説

Shokz 骨伝導ヘッドセット OPENCOMM ブラック

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オーディオ機器
公開日:2022年2月9日(2023年4月13日更新)


耳をふさがず音や音楽が楽しめることで注目の骨伝導イヤホン。おすすめモデルをプロが実機レビュー!Shokzの最新機種を筆頭に、使用感や音質を評価します。骨伝導イヤホンのメカニズムや、メリットやデメリットも解説。選ぶ際の参考にしてみてください。

1 耳をふさがず音が聞こえる「骨伝導イヤホン」とは?

Shokz 骨伝導イヤホンの使用イメージ

テレワークやリモートワーク、ネット会議などの機会が増えたり、集中力を高めるために音楽を聴きながら作業を行ったりするニーズが増えたことを背景に、ノイズキャンセリング対応のワイヤレスイヤホンやヘッドホンの売り上げが大きく伸びました。

しかし、ヘッドホンやイヤホンはイヤーパッドやイヤーチップを耳に装着するため、長時間使用すると「耳が疲れる」「耳が痛くなる」といったお悩みを抱えてしまう方も。ひどい場合は「外耳炎」になってしまうケースもあります。

また、屋内だけではなく、屋外使用時でもヘッドホンやイヤホンは周囲の音が聞こえづらいという欠点があります。特に、ウォーキングやジョギングの際に歩道や交差点などで背後から近付く自転車や自動車の音に気が付かず、思わぬ事故に巻き込まれてしまうといった危険もありますよね。

一方の骨伝導イヤホンは、耳をふさがず骨を振動させて音を伝える技術のため、耳自体はフリーで周囲の音もよく聞こえます。ここでは、こういったメリットだけでなく、骨伝導方式ならではのデメリットなどもご紹介しつつ、シーン別に押さえておきたいポイント、また具体的なおすすめ機種を5つ紹介していきます。ぜひチェックしてください!

■骨伝導イヤホンのメカニズム

骨伝導のメカニズム

人間は、空気中を伝わってくる音の波を耳のなかの「鼓膜」という器官を使って受け止め、それをさらに耳の奥にあって聴覚をつかさどる「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれる器官に伝え、蝸牛がそれを脳への刺激に変換することで音を聞いています。

しかし、音を聞く方法は鼓膜以外にもあります。それが、「骨を使って振動を直接蝸牛に伝える方法」です。骨を使って音を伝えるため、「骨伝導方式」と呼ばれています。

18世紀に活躍した有名な作曲家のベートーヴェンも晩年難聴に悩んだ一人ですが、彼は難聴を克服するために、口に木の棒をくわえ、もう一方をピアノに押し付け、顎の骨に振動を伝えることで音を聞いていました。また人間だけでなく、イルカやクジラも骨伝導を利用して水中に伝わる音を聞いています。

■骨伝導イヤホンのメリット/デメリット

骨伝導イヤホン装着イメージ

骨伝導イヤホンは、通常の鼓膜を使った方法とは異なり、骨に伝わった音の振動を使って音を聞く方式のため、骨伝導独自のメリットとデメリットがあります。このコーナーでは、骨伝導イヤホンの代表的なメリットとデメリットを4つお伝えします。

【メリット】

●外の音が聞ける

鼓膜方式と骨伝導方式は同時に使用できます。つまり、耳を使って周囲の音を聞きつつ、骨伝導イヤホンから流れてくる音楽やポッドキャストを聴くことが可能です。

自分では、周囲の音も、骨伝導イヤホンの音もしっかり聞こえるのに、周囲の人に聞こえないのは新感覚の体験です。便利なだけではなく、屋外での事故リスク回避など安全面でも重要な機能であるため、ウォーキングやジョギングなどを行っている方もぜひ一度ご検討ください。

●耳をふさがないから長時間でも疲れにくい

ヘッドホンやイヤホンを長時間使用すると、耳や耳穴が圧迫されて痛くなることがあります。一方で骨伝導イヤホンは、振動板をこめかみや耳の軟骨に触れさせることで骨を振動させるため、耳や耳穴には全く影響がありません。

ほとんどのモデルが軽量で、かつ軟骨やこめかみへの締め付けもソフトなものが多いため、長時間連続して使用しても疲れにくいのが特徴です。

【デメリット】

●音漏れしやすい

通常のイヤホンやヘッドホンは、振動板からの音を鼓膜にできるだけ減少させずに伝えるため、イヤーカップやイヤーチップで耳や耳穴をピッタリとふさいでしまいます。

一方、骨伝導イヤホンは構造上、振動板は耳の軟骨やこめかみに触れているだけであり、振動板の周囲はオープンになっているので、音量を上げると音漏れします。

また、装着していない状態よりも、装着したときに体への振動を含めて音漏れするので、装着していないときに音漏れをしていなくても、装着すると音漏れしやすくなりますので、音量には注意が必要です。

●音質に限界がある

前項の音漏れにも関連したデメリットですが、骨伝導方式の場合、音を振動しやすい空気ではなく、固体である骨を使って伝える方式なので、鼓膜方式に比べると音質が劣化してしまいます。特に、低音は出にくい傾向にあります。

鼓膜方式の通常のイヤホンやヘッドホンと、純粋に音質で比較してしまうと劣る骨伝導イヤホンですが、周囲の音もしっかり聞こえつつ、長時間装着時も耳への負担が少ない試聴体験は唯一無二のものなので、ここはぜひ体験していただきたいと思います。

■【これって本当?】骨伝導イヤホンは危険?体に悪い?難聴になる?

骨伝導と聞くと「脳や体に悪い影響があるのでは?」「難聴になるのでは?」といった不安を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、これらは全く心配ありません

そもそも、「骨を伝わった音を聞く」というのは日頃から自然に行われている行為です。たとえば、自分が話した声とマイクで録音した声が異なることに驚いた経験は誰でもあると思いますが、これは前者が骨伝導で聞こえた音を含んでいるのに対し、後者はそれがないためです。また、食べ物を食べるときに発生するそしゃく音などはすべて骨伝導で脳に伝わっています。このように、骨伝導は非常に自然な仕組みなのです。

逆に難聴のリスクや、耳や耳穴のトラブルは、ダイレクトに鼓膜を振動させる従来の方式よりも低くなっているのであんしんですね。

2 骨伝導イヤホンを選ぶ際のポイント

Shokz 骨伝導イヤホンの使用イメージ

魅力的なメリットがたくさんある骨伝導イヤホンですが、各社からさまざまな機種が販売されているため、どれを購入したらよいか迷ってしまうかもしれません。本項目では、「骨伝導イヤホン選びに役立つ5つのチェックポイント」をピックアップしてご紹介します。ぜひお役立てください。

■ポイント1 ワイヤレスか/有線か

ワイヤレスと有線の骨伝導イヤホン

ワイヤレスと有線の骨伝導イヤホン

骨伝導イヤホンの現在の主流はワイヤレスタイプですが、有線タイプのものも販売されています。

有線タイプのメリットは、なんといってもイヤホン本体の充電が不要な点です。3.5mmのオーディオジャックに差し込むだけで使用できます。

一方で、最近のスマホには3.5mmオーディオジャックを備えていないモデルも増えてきており、そういった場合はLightning端子やUSB Type-C端子からの変換コネクタを用意する必要があります。また、ケーブルの長さによって取り回しが制約されてしまうというデメリットもあります。

充電不要で差し込むだけで使える有線タイプか、充電は必要とするが自由度が高いワイヤレスタイプかを検討してみてください。

■ポイント2 防水性能はあるか

防水性能があるイヤホン

骨伝導イヤホンのメリットを活かして、スポーツやレジャーをしている際に使用したい方もいらっしゃると思います。そんなときは防水性能もチェックしておきましょう。

▼防水規格表

防水規格 定義
IPX4 防沫形:あらゆる方向からの飛沫を受けても有害な影響がない
IPX5 防噴流形:あらゆる方向からのノズルによる噴流水を受けても有害な影響がない
IPX6 耐水形:あらゆる方向からのノズルによる強力な噴流水を受けても有害な影響がない
IPX7 防浸形:定められた条件(水深1mに30分)で水中に没しても有害な影響を生じる量の水の浸入がない
IPX8 水中形:等級7より厳しい条件で水中に没しても有害な影響を生じる量の水の浸入がない

防水性能の高さは上記の表のように国際規格で明確に定義されています。屋外のジョギングやウォーキングなどで、汗をかいたり、小雨に当たったりするくらいのレベルなら、IPX4以上であれば問題ないと思われます。

一方で、水泳など本体が水に浸かってしまう場合は、IPX7以上のものをチョイスすることをおすすめします。

■ポイント3 装着感はどうか

骨伝導イヤホンの装着感の検証画像

骨伝導イヤホンにもいろいろなタイプがあります。代表的なものは英字の「C」のような形をしており、先端にある振動板を両側のこめかみに当てるタイプのものです。ほかにも、耳の軟骨部分を挟み込んで装着するタイプなどがあります。

しかし、いずれにせよ、耳周辺に装着することに変わりはないため、人によっては眼鏡と、また外出時にはマスクと併用することになります。そういったケースを想定して長時間装着してもOKなモデルを選ぶようにしましょう。

■ポイント4 バッテリーの持ち時間

骨伝導イヤホンを充電している様子

骨伝導イヤホンは、耳への刺激が少ないため、そもそも長時間装着に向いているのですが、ワイヤレスタイプのものはバッテリーの持ち時間によって制約を受けます。もし、長時間の装着を想定しているのであれば、バッテリーの持ち時間もしっかりチェックしましょう。

なお、有線接続のものならそういった制限はありませんが、一方でケーブルの取り回しなどが面倒になります。

■ポイント5 マイクにノイズキャンセル機能はあるか

骨伝導イヤホンは軽量で長時間使用できるため、テレワークに使いたいという方も多いでしょう。そんなときは、周囲の雑音や生活音などのノイズを低減してくれるノイズキャンセリングマイク付きのモデルを選びましょう。

今回ピックアップする5機種のなかには、ブームマイクという口元により近い位置にマイク部分を設置できるモデルもあります。

■使いたいシーン別・選ぶポイント一覧

ここまで、各機能に関するチェックポイントをご説明してきましたが、こちらのコーナーでは骨伝導イヤホンが活躍する4つの代表的なシーン「ながら作業」「テレワーク(Web会議)」「ジョギング・ウォーキング」そして「スイミング」において注目すべき機能と内容を整理してみました。

▼骨伝導イヤホン・選ぶポイント早わかり表

機能/シーン ながら作業 テレワーク
(Web会議)
ジョギング・ウォーキング スイミング
ワイヤレス or 有線 どちらでもOK どちらでもOK ワイヤレス ワイヤレス
防水性能 不要 不要 IPX4以上 IPX7以上
装着感 ふつう 重要
(締め付けないタイプ)
重要
(ズレにくいタイプ)
重要
(ズレにくいタイプ)
バッテリー時間 長時間
(6時間以上推奨)
長時間
(6時間以上推奨)
通常
(4時間程度)
通常
(4時間程度)
ノイズキャンセリングマイク あればよし 重要 不要 不要

料理や掃除などの家事、また一般的なPC作業をしながら骨伝導イヤホンを使用するいわゆる「ながら作業」に関しては、特に重要な機能はありませんが、もし家事のように移動を伴う作業を行う場合はワイヤレスタイプのものが便利です。

テレワーク、特にWeb会議に使用する場合は、ノイズキャンセリングマイク付きのモデルがおすすめです。ここでいうノイズキャンセリングは、ワイヤレスイヤホンに備わっているような、周囲の雑音を減らして聞こえてくる音をクリアにするものではなく、自分の声をクリアに相手に聞かせる機能です。相手に自分の声がクリアに伝わるので、Web会議のストレスが減少します。

ランニングにおいては、やはりズレにくいモデルがおすすめです。こめかみ部分にしっかり固定できるモデルがよいでしょう。運動中に汗をたくさんかく方は、防水性能としてIPX4以上、またスイミングを行う方はIPX7以上の製品を選ぶことが重要です。

3 おすすめモデルを実機レビュー

骨伝導イヤホンを使用しているイメージ

ここからは骨伝導イヤホンの二大メーカー「 Shokz(旧AfterShokz)」と「BoCo」の製品のうち、特におすすめの5機種の使用感や機能をレビューします。

▼おすすめ骨伝導イヤホン・スペック一覧

スペック Shokz BoCo
OpenRun Pro OpenMove OpenComm earsopen PEACE TW-1 earsopen WR-5 HK-1002
カラー 2色
ブラック/ブルー
(ピンク/ベージュ追加予定)
4色
エレベーションブルー/アルパインホワイト/ヒマラヤンピンク/スレートグレー/
3色
ブラック/ライトグレー/スレートグレー
4色
ブラック/ホワイト/ライトブルー/サクラピンク
2色
ブラック/ホワイト
バッテリー駆動時間 10時間 6時間 16時間(通話) 5時間
12時間(クレードル併用)
6時間(WPA-1)
充電時間 1.5時間 2時間 1時間 1.5時間/2.0時間(クレードル) 1.5時間(WPA-1)
充電方式 磁気誘導 USB Type-C 磁気誘導 USB Type-C マイクロUSB(WPA-1)
ノイズキャンセリングマイク デュアルノイズキャンセリング デュアルノイズキャンセリング ノイズキャンセリングブームマイク 非対応 非対応
マルチペアリング 対応 対応 対応 非対応 非対応(有線のため)
対応プロファイル A2DP, AVRCP, HSP, HFP A2DP, AVRCP, HSP, HFP A2DP, AVRCP, HSP, HFP A2DP, AVRCP, HSP, HFP, SPP 非対応(有線のため)
対応コーデック SBC SBC SBC SBC 非対応(有線のため)
Bluetooth規格 5.1 5.1 5.1 5.0 非対応(有線のため)
最大通信距離 10m 10m 10m 10m 非対応(有線のため)
防水&防塵規格 IP55 IP55 IP55 IPX7 IPX4
重量 29g 29g 33g 18g(片耳 9g)
43g(クレードル)
17.8g(コード含む)
10g(片耳5g/コード含まず)
価格(税込) 23,880円 9,999円 19,998円 15,950円 14,168円

▼骨伝導イヤホン 5機種 マイク音声比較

■Shokz/OpenRun Pro
23,880円

Shokz/OpenRun Proの画像

Shokz/OpenRun Proを装着した模様

「OpenRun Pro」は、Shokz(旧AfterShokz)が2022年1月に発表した同社の最新骨伝導イヤホンです。これまでは「Aeropex」というモデルが最上位モデルだったのですが、「OpenRun Pro」の登場でこちらが最上位モデルになりました(Aeropexは価格が安くなって併売)。

ヘッドバンドや振動板を含めすべてがチタンでできており、手触りも高級感があります。同社最新のオーディオ技術「Shokz TurboPitch」を搭載し、骨伝導イヤホンが苦手な低音の表現が向上しています。

「Aeropex」よりも20%小型化しつつ、バッテリー持続時間も最大8時間から10時間に延長。まさに最新&ハイエンドモデルといった仕上がりです。

OpenRun Proの磁気誘導式充電器

△Shokz/OpenRun Proの充電方式は同社独自の磁気誘導式

充電方式は同社独自の磁気誘導式を採用。充電ケーブルを近付けるだけでピタッ! とくっついて充電できるので、コネクタを確認してケーブルを差し込むといったようなストレスが一切ありません。

ほかにも、各種ボタンのサイズを大きくして操作性をアップさせるなど、新ブランド「Shokz」への移行にふさわしい、イチオシのモデルに仕上がっています。

▼Open Run Proの充電ケーブル装着動画

■Shokz/OpenMove
9,999円

Shokz/OpenMoveの画像

Shokz/OpenMoveを装着したところ

「OpenMove」はShokzの骨伝導イヤホンのなかでも安価なエントリーモデルです。本記事中でご紹介している同社「OpenRun Pro」「OpenComm」の約半額、9,999円(税込)と1万円を切る価格ながら、装着感に大きな影響があるヘッドバンド部分は上位モデルと同じくチタン製を採用。

充電方法が他機種とは異なりUSB Type-Cによる有線充電だったり、バッテリー稼働時間が6時間と少々短めになっていたりしますが、使用感は上位機種譲り。

カラーバリエーションも4色、特にほかのモデルにはない「アルパインホワイト」や「ヒマラヤンピンク」といったカラーがあるのも魅力的です。まずは手軽に骨伝導イヤホンを試してみたい方にはぴったりのモデルです。

Shokz/OpenMoveの充電口

△Shokz/OpenMoveの充電方法はUSB Type-Cによる有線充電

■Shokz/OpenComm
19,998円

Shokz/OpenCommの画像

Shokz/ OpenCommを装着したところ

OpenCommは、同社の骨伝導イヤホンのなかでも、立ち位置が非常に明確なモデルで、「ビジネスモデル骨伝導ヘッドセット」とされています。

本機種最大の特徴は、なんといっても「ノイズキャンセリングブームマイク」の採用です。一見すると「OpenRun Pro」や「OpenMove」と同様のC型形状なのですが、左の振動板部分に長さ約8.5cmのブームマイクが装着されており、ほかのモデルよりもさらにクリアな音声を相手に届けることが可能です。

Shokz/OpenCommのブームマイク

△ブームマイクは可動式になっているので、会話していないときは上側に回転させておくことで邪魔になりません。

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■BoCo/earsopen PEACE TW-1
15,950円

BoCo/earsopen PEACE TW-1の画像

BoCo earsopen PEACE TW-1を装着したところ

Shokz社のほかにも骨伝導イヤホンの開発に力を入れている会社は複数あり、代表的なのがBoCo社です。同社「earsopen」ブランドには、ワイヤレスや有線などさまざまなモデルが発売されていますが、一番ヒットしているのがこの「PEACE TW-1」になります。

PEACE TW-1は、完全左右独立式で耳たぶを挟み込んで、耳の軟骨部分を振動させる方式「イヤカフ構造」を採用しています。はじめは装着方法や装着感に戸惑うかもしれませんが、すぐ慣れ、また片耳は約9gしかないので、いったん装着してしまえば気になりません。

特筆すべきは防水性能です。今回ご紹介した5機種のなかでは唯一のIPX7を実現。水面下1mで30分水に浸しても影響がないように設計されています。もちろん安全に配慮する必要はありますが、汗や水、雨にさらされるスポーツやレジャーでもあんしんして使用できます。

BoCo/earsopen PEACE TW-1の画像

△BoCo/earsopen PEACE TW-1は、完全左右独立式で耳たぶを挟み込んで耳の軟骨部分を振動させる「イヤカフ構造」

■BoCo/earsopen WR-5 HK-1002
14,168円

BoCo/earsopen WR-5 HK-1002の画像

BoCo/ earsopen WR-5 HK-1002を装着したところ

BoCo /earsopen WR-5 HK-1002は、有線タイプの骨伝導イヤホンです。フックタイプのデザインで振動板は耳の後ろから軟骨に触れる方式を採用しています。イヤーフック部分は着脱式になっており、SサイズとLサイズがそれぞれ1ペアずつ同梱されています。

耳に掛ける部分はコードを含まず片耳約5g、コードを含んでも約17.8gと、今回ご紹介した5機種のなかでも最軽量。

WR-5 HK-1002自体は有線接続なので、稼働時間に制限がありませんが、音量は小さいです。本製品はそれをカバーするために、高出力アンプの「WPA-1」を同梱しており、再生機器と本製品の間に接続することで、音量・音質を向上を可能としています。

BoCo/earsopen WR-5 HK-1002の高出力アンプ「WPA-1」

△BoCo/earsopen WR-5 HK-1002は、音量が小さいことをカバーするための高出力アンプ「WPA-1」を同梱しています

■おすすめの骨伝導イヤホン 比較表一覧

▼おすすめの骨伝導イヤホン評価一覧

      使用感
機種
装着感 音域性能 解像度 マイク性能 音漏れ 連続使用時間
高域 中域 低域
Shokz
OpenRun Pro ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆
OpenComm ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★★☆
OpenMove ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★☆☆☆
BoCo
PEACE TW-1 ★★★☆☆ ★★★★☆ ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★☆ ★★☆☆☆ ★★★★☆ ★★☆☆☆
WR-5 HK-1002 ★★★☆☆ ★★☆☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★★★

今回おすすめの機種を「装着感」「音域性能(高・中・低)」「解像度」「マイク性能」「音漏れ」「連続使用時間」の6つの項目で評価してみました。

●音質評価

Shokz の最新モデル「OpenRun Pro」が5機種のなかでも頭2つくらい抜けて優れていました。骨伝導イヤホンはその構造上、どうしても低音の表現が苦手なのですが、Shokz 「OpenRun Pro」は密閉式のイヤホンに負けずとも劣らないレベルの音が流れてきて、驚かされます。骨伝導イヤホンの音質に失望した経験のある方はkikitoのレンタルサービスを活用して、一度体験していただきたいと思います。

●マイク音質

Boco「earsopen WR-5 HK-1002」が高評価でした。ノイズ低減という観点では、Shokz製品がいずれも優れているのですが、有線接続のBoco「earsopen WR-5 HK-1002」は自然な音質で、聞いている側にも全く違和感がなく、素直に「いい声」だと感じました。

一方Shokz製品はいずれもノイズキャンセリング機能の機器が強烈で、換気扇やエアコンのノイズをがっつりカットしてくれ、外出時でも十分にマイクを使用したコミュニケーションが可能になっています。特に、独自のブームマイクを備えたShokz 「OpenComm」はやはり、ほか2機種と比較しても優れた音質を実現しています。

Web会議を外出先でも行うのであれば、Boco「earsopen WR-5 HK-1002」かShokz 「OpenComm」がおすすめです。

4 骨伝導イヤホンのよくある疑問に答えます!

■Q1 高いモデルと安いモデルは何が違うの?

今回のレビューでは、一番高いモデルはShokz「OpenRun Pro」の23,880円、一番安いモデルは同じくShokz「OpenMove」の9,999円と約2.4倍の価格差があります。

両モデルの違いは、音質や連続使用可能時間(OpenMoveは6時間、OpenRun Proは10時間)、また充電方式(OpenMoveはType-C、OpenRun Proは磁気誘導方式)となっています。マイク性能を除き、ほかのポイントでは総合的にShokz「OpenRun Pro」の方が優れているので、もし本格的に骨伝導イヤホンを使用したい場合はShokz「OpenRun Pro」が日常的な利便性が高く、おすすめです。

■Q2 長時間使っても疲れにくいって本当?

本当です。骨伝導イヤホンは耳穴をふさぐことなく、こめかみや耳の軟骨などに振動板を当てることで音楽や音声を聴くことができます。また軽量なモデルがほとんどなので、身体的な負荷が軽くなっています。

一方、周囲の音声と骨伝導イヤホンの情報収集は別の経路を使っているため、周囲の音がうるさくても、イヤホンの音が明瞭に聞こえるという特徴を持っています。そのため、再生音量を大きくする必要がありません。音漏れを防ぐという意味合いでも音量を下げて使用することになるため、そういった意味でも疲れにくいという特徴を持っています。

■Q3 骨や脳に影響ってあるの?

ありません。骨伝導の仕組み自体は、人間の体にもともと備わっているもので、骨伝導イヤホンを使用していなくても活用されています。そのため、特に骨伝導イヤホンを使用したとしても骨や脳に影響はありません。さらに、鼓膜を使用していないため、いわゆる難聴の危険性もありません。

■Q4 音漏れはどのくらいするの?

音漏れは、骨伝導イヤホンに共通のデメリットです。耳をふさぐタイプのイヤホンと同じくらいの音量を骨伝導イヤホンでも得ようとすると、確実に音漏れしてしまいます。これは、骨伝導イヤホンが仕組み上、振動板部分を耳のなかなどの密閉された空間ではなく、こめかみや耳の軟骨などオープンな部分に触れさせて使用するためです。

かなり静かな空間、たとえば図書館やエレベーターのなかだといわゆるシャカシャカした音が漏れてしまうほか、電車のなかでも、静かな場合は横に立った人にはシャカシャカした音が聞こえる場合があります。しかし、そういった環境でも音量を下げれば全く問題ありません。

気になる場合は、骨伝導イヤホンを実際に装着して、聞きやすいと思った音量に設定した状態で耳から外し、音漏れの状況を自分で確認するか、ほかの人に確認してもらうとよいでしょう。

■Q5 眼鏡やマスクをしながらでも装着できる?

眼鏡やマスクはいずれも耳の上部を使用するため、同じく耳上部を使用するフックタイプのものだと、それらはちょっと邪魔になります。こめかみを挟み込むタイプのものや、耳軟骨にクリップするものは眼鏡やマスクとの干渉は問題になりません。

5 まとめ

骨伝導イヤホンは耳をふさがないで骨を使って音を伝達するため「長時間の使用でも疲れにくい」また「イヤホンの音声も周囲の音声もしっかり聞こえる」といったメリットがあります。一方で、耳をふさぐタイプの通常のイヤホンと比べると「音漏れが発生しやすい」あるいは「同等の音質を実現するのが難しい」といったデメリットもあります。

各社、デメリットをなくすようにいろいろな形状・機能を持ったモデルを開発・販売していますが、安価なものでも約1万円、ハイエンドモデルでは約2.4万円と、比較的高価です。

そこで、おすすめしたいのが「レンタル」です。kikitoなら、各種骨伝導イヤホンを購入前にレンタルして試せます。まずはレンタルしてみて、骨伝導イヤホンが自分の使用目的や環境において有効に機能してくれるかどうかなどを確認した上で、購入を検討してみるのがおすすめです。

※2022年2月9日時点での情報です。
最新情報について、詳しくは「メーカーのホームページ」でご確認ください。
※表示金額はすべて税込価格です。
※商品写真および画像はイメージです。

取材・執筆

ガジェット&家電ブロガー デイブ田中

ガジェット&家電ブロガー デイブ田中

ガジェット・家電のレビューをメインに扱うブログ「デイブ」を運営する副業ブロガー。1969年生まれ。パソコン専門誌の編集者からキャリアをスタートし、外資系企業のマーケターとして勤務しながら、2019年よりブロガーとしても活動中。

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