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VITURE Pro XRグラスを実機レビュー!前モデル・類似品との違いも紹介

VITURE Pro XRグラスを実機レビュー!前モデル・類似品との違いも紹介

ARグラス XREAL Air 2

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スマートグラス
公開日:2025年1月29日


「自宅で映画館のような迫力を味わえる」「没入感がすごい」と話題のVITURE Pro XRグラスですが、気になっていても試着の機会がなく、なかなか購入までは踏み切れない方も多いでしょう。実際に使用して感じた魅力や使い心地を紹介するので、参考にしてみてください。

「自宅で映画館のような迫力を味わえる」「没入感がすごい」と話題のVITURE Pro XRグラス。とはいえ、スマートグラスを試着できる機会も少なく、気になっていてもなかなか購入までは踏み切れない…。かくいう筆者も、なかなか家電量販店でスマートグラスを試用できず、購入をためらっているうちの一人でした。

そこで今回は、「VITURE Pro XRグラス」を実際に使用し、その魅力や性能をレビュー!
実際の使用感から日常に役立つ機能まで、前モデルとの比較やほかのスマートグラスとの違いも解説しながら、紹介していきます!

1 VITURE Pro XRグラスとは?

VITURE Pro XRグラスは、AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の機能を組み合わせたXR(複合現実)グラスで、現実の風景に映像を重ねて表示したり、仮想の世界に没入したりできます

ひと言で表すと、「メガネに映像が映って情報を取得する」というSF映画のワンシーンが、日常で実現できるようになるデバイスです。

一見、サングラスのようですが、ユーザーの視界にフルHDの美麗な映像を投影できます。モニターやディスプレイを必要としないので、いつでもどこでも映像作品を楽しめるアイテムです

■VITURE Pro XRグラスができること

VITURE Pro

XRグラスはスマホやパソコン、ゲーム機などと接続することで、目の前に仮想ディスプレイを出現させます。そのためモニターやディスプレイを設置せずとも、映画やアニメ、ゲームなどを楽しめます。

とはいえ、実際に購入したらどんな場面で役立つのかは想像しづらいですよね。

そこでXRグラスが日常生活で役立つシーンを、いくつか考えてみました。

  • ソファやベッドでゴロ寝しながら映画鑑賞・ゲームプレイ
  • 新幹線や飛行機など移動中にアニメ鑑賞
  • スマホゲームをより大きな画面でプレイ

いちばんのメリットは、メガネ型のデバイスであること。どこにでも持ち運べて、いつでも使用できるので、家族がリビングのテレビを使っていたり、部屋に大きなモニターを置けなかったりしても、映画やゲームが楽しめます。

また、スマホゲームが大きな画面でプレイできるのもポイントです。最近のスマホゲームは演出や映像のクオリティが高いものも多いので、大きな仮想ディスプレイでプレイすれば、より没入感高く、大迫力で楽しめます。

VITURE Proとスマホを接続

特にVITURE Pro XRグラスには電子調光フィルムが標準装備されており、グラスの透明度が調整できるので、周囲の明るさに左右されずに映像作品を楽しめます。使用できる場所や、時間帯が幅広く、日常のさまざまなシーンで活躍します。

XRグラスで気にされがちなのが、メガネとの共存。なかには度入りレンズを付けなければいけないものもありますが、VITURE Pro XRグラスには本体に視度調整機能が付いており、レンズ上部のフチにあるダイヤルを回すだけで度数(0.00D > -5.00D)を調整できます

筆者は-5.00Dのため、裸眼だとシャンプーとリンスの区別もつかないレベルですが、調整機能のおかげで、フルHDの映像を十分に満喫できました。左右それぞれで調整できるので、両目で度数が異なる場合でもあんしんです。

■VITURE One XRグラスとの違い

VITURE ProとVITURE One

VITURE Pro XRグラスは、前モデルであるVITURE One XRグラスの機能はそのままに、スペックがパワーアップしています。主なアップデート箇所は以下の通りです。

スペック 変更点
One Pro
映像の体感サイズ 120インチ 135インチ
視野角 43度 46度
リフレッシュレート 60Hz 最大120Hz
輝度 最大1,800nits 最大4,000nits
調光フィルムの変色速度 0.3秒 0.1秒
重さ 78g 77g
販売価格 ¥62,800 ¥74,880

特に、リフレッシュレートや輝度などの見え方を左右する機能が向上し、よりリッチな映像作品を楽しめるようになりました

リフレッシュレートとは、ディスプレイが1秒間に何回新しい画像を描画できるかを表す数値を指し、映像がどれだけ「なめらかに動くか」を表しています。ProはOneの2倍に進化しており、FPSやアクションゲームなどのすばやい動きでも、敵の動きを捉えられるようになりました。

また、輝度が大きくアップしているおかげで、より鮮やかに見えるようになりました。ゲームはもちろんアニメや映画など、映像作品全般に大きな恩恵があるといえます。

高い描画性能が要求されるジャンルのゲームをプレイする方や、より鮮やかな映像を楽しみたい方はVITURE Pro XRグラスがおすすめです。一方で、まずは価格を抑えてスマートグラスを体感したいという方にはVITURE One XRグラスも選択肢になり得るでしょう。

Viture One XRグラスの詳細が気になる方は、レビュー記事を参考にしてみてください。

2 VITURE Pro XRグラスの実機レビュー!

前モデルからパワーアップしたVITURE Proですが、実際にはどのような使用感なのか試してみました。率直にレビューしていくので、気になっている方は要チェックです!

■VITURE Pro XRグラスの本体&同梱品

VITURE Proの本体&同梱品

△すべて黒で統一されたスタイリッシュな本体&同梱品で、使用前からワクワクさせられます

VITURE Pro XRグラスは、マットな質感で高級感漂う箱に入っており、ひと目で「すごいものが入ってる!」とワクワクさせてくれます

【商品・同梱品一覧】
●VITURE Pro XRグラス本体
●VITURE Pro XRグラスケース
●USBケーブル(Type-C)
●ノーズパッド×4
●レンズクロス
●ヘアカバー
●取扱説明書(保証書付)

VITURE Pro XRグラスの箱の開き方

△かっこいい開き方に思わずニヤッとしてしまいます。開き方のガイドシールがあるので迷わず開けられます

箱を開けてみると、まさかの開き方!ガルウイングのような、エキセントリックな開き方でオタク心がくすぐられます。

なかには、ケースに包まれたVITURE Pro XRグラスが。どこに置いても映える、スタイリッシュなデザインのケースで、ユーザーが持ち運ぶことを前提にした設計でいい感じ。

VITURE Pro XRグラス本体の見た目

△マラソンやウインタースポーツで使用されていそうな見た目です

見た目の第一印象は「思っていたよりも、ずっとメガネっぽい!」。メガネと比べるとレンズ部分は確かに厚みがありますが、スポーツ用サングラスのような、シュッとした感があります

これならカフェや新幹線など外出先でかけていても、周囲に大きな違和感を与えることもなさそう。人目が気になる方でも外で使いやすいのではないでしょうか。

大きさは一般的なメガネ・サングラスと同等で、違和感なく着用できました。

■VITURE Pro XRグラスの接続方法

VITURE Proの接続端子

VITURE Pro XRグラスは、右のつるの先っぽに接続端子があり、USBケーブルを接続できます。マグネットでカチッとくっつくので、細かく確認しなくても接続できるのはうれしいポイント

ちなみに、必ずケーブルを接続してから装着しましょう。筆者は何も考えずに、装着後ケーブルを接続しようとして一気に髪を挟みました。付属のヘアカバーを使うと、よりあんしんです。

VITURE Pro XRグラスをパソコンに接続

△専用アプリのダウンロードや設定などはなく、接続後すぐに使用できました

ケーブルの先はUSB Type-C端子になっており、対応しているスマホ・パソコン・携帯ゲーム機(Steam Deckなど)であれば、そのまま接続するだけでOKです。接続した瞬間に、VITURE Pro XRグラスに接続した機器の画面が表示されます。

主に最新機種に対応しており、特にスマホは少し古いと非対応の可能性もあるので、必ず公式サイトの「XRグラス対応デバイス」 を確認してください。

VITURE ProのオリジナルXRアプリ「Space Walker」(iOS、Android、macOS対応)をダウンロードすれば、画面を空中に「固定」させることも可能。通常は頭を動かせば画面も連動して動きますが、固定すれば画面が常に視界の中心になり、揺れを軽減した安定的な視聴体験を楽しめます。

ただし、VITURE Pro XRグラスはHDMI出力に対応していないので、Nintendo SwitchやPS5などの据え置きゲーム機との接続には、オプションのデバイス「VITURE Pro モバイルドック」もしくは「VITURE One ネックバンド」が必要です。

VITURE Pro XRグラスをSwitchと接続

△Nintendo Switchと接続しているのがモバイルドックです

VITURE Pro モバイルドックは、HDMIデバイスへの対応とモバイルバッテリーを兼ねており、Nintendo Switchを充電しながらプレイできます。最大19時間も駆動するので、長時間のフライトなどでも楽しめます。もちろんPS5・PS4などもプレイ可能です。

VITURE One ネックバンドは、PS5やPCゲームをリモートプレイできるデバイス。ゲーム機とワイヤレスで接続できるので、自宅はもちろん屋外でもゲームができちゃいます。

■VITURE Pro XRグラスの着け心地

VITURE Pro XRグラスをかけた様子

△普通のサングラスのような感覚でかけられるので、耳が痛くなったりすることはありませんでした

VITURE Pro XRグラスの材質はとてもなめらかで、スルッと顔にフィットする感覚があります。サラサラと触り心地のよい素材なので、耳やこめかみなど接触する部分への当たりが優しくなっています

重さに関しては、最初に装着した第一印象は「シュノーケルくらいの重さだな」でした。グラスの前面部分が分厚くなっているので、やや前方へ重さが偏っている感じ。重量はわずか77gと軽いものの、慣れるまでは若干の違和感がありました。

VITURE Pro XRグラスのノーズパッド

装着感の面では、4つのノーズパッドがあるので、自分の顔にフィットするものを選べるようになっています。「日本人の鼻の高さにマッチするかな?」と心配していましたが、それは杞憂に終わりました。

フレーム一体型のノーズパッドまで用意されており、幅広いニーズに対応できるようになっています。

ただクリングスタイプ(金属の支えがあるもの)のノーズパッドは、やや目立つので、自宅外で使用する際には気になるかもしれません。

VITURE Proの調光フィルムをON・OFF比較

△デバイスに接続するだけで、調光フィルムがONになります

VITURE Pro XRグラスは電子調光フィルムを搭載しているので、つるの部分にあるボタンをポチっと押すだけで、暗さを調整できます。周囲の景色が見えなくなるので、映像に集中しやすくなります。

輝度の調整もつる部分のスイッチで行えるので、輝度を明るくして、グラスの色を濃くすれば、かなり没入感を高めることが可能です。

ただし周囲が明るいと、仮想ディスプレイの周辺に、反射による映り込みが発生して気になることも。「スマホ画面やモニターに自分が映ってげんなりする」というあるあるが嫌な方は、明るさを抑えた室内で使用すると映像に集中しやすくなりますよ。

■映像の美しさや音質

VITURE Pro XRグラスで映像作品を楽しむにあたり、最も重要ともいえる「映像の美しさや音質」についてお伝えします。

◎映像の美しさ

VITURE Proで見える映像

解像度1920(H) x 1080(V)のフルHDかつ、輝度が前モデルから大幅にアップしていることで、くっきりハッキリとしたメリハリのある美しい映像を楽しめます。パソコンの画面が、そのまま目の前に現れるようなイメージで、映像の劣化も遅延も感じられません

試しに『シン・ゴジラ』を視聴したところ、ゴジラを下から見上げる映像が、その場で避難している人の目線のようで、スマートグラスならではの臨場感を味わえました。パソコンのモニターやテレビのディスプレイと遜色のないレベルで、色鮮やかに表現してくれます。

加えて電子調光フィルムのおかげで、映画館で観るような、作品にどっぷり集中できる環境を作れるため、より映像の美しさを感じやすくなっています。

また、Nintendo Switchは、テーブルモードの小さい画面に比べて、大きな画面かつ輪郭のくっきりした映像でプレイできたのがグッドでした。ベッドでのゴロ寝プレイであっても、テレビに映したような感覚で遊べますよ。

◎音の聞こえ方

VITURE Pro XRグラスのスピーカー

VITURE Pro XRグラスのスピーカーは両方のつる部分にあり、抜け感のあるクリアな音質となっています。アメリカの大手オーディオ機器メーカー「HARMAN」との共同開発による、立体音響システムが没入感を高めてくれます。

VITURE Proで映画を視聴

映画館で何度も観た『ボヘミアン・ラプソディ』も視聴してみました。部屋を暗くすると本当にスクリーンを観ているようで、現実世界から切り離されて映画に没頭できました。イヤホンと違って耳を塞がないことで、立体的に音が聞こえるため、ライブ・エイドのシーンは圧巻。ライブを観ているかのような感覚で楽しめます。

特に低音の表現がきれいで、名曲『Another One Bites the Dust』のイントロで響くベース音が粒立って聴こえ、心地よく体に染み込むような重低音に大興奮。

映画はもちろんですが、アーティストのライブ鑑賞にも適していて、ポルノグラフィティの『20th Anniversary Special LIVE NIPPONロマンスポルノ’19 ~神vs神~”』を視聴すると、会場でしか味わえないはずの音に包み込まれるような体験がリビングでできてしまいました。

ただし高音の表現はやや苦手なように感じられたので、ハイエンドなイヤホンに比べると音質ではやや劣る印象です。音質にこだわりたい方や、ノイズキャンセリングで没入感を高めたい方はイヤホンとの併用がおすすめです。

3 VITURE Pro XRグラスを使ってゲームしてみた

映像作品を楽しむのにうってつけのVITURE Proですが、ゲームをプレイするとどうなのか?気になったので、ゲーマー歴 ≒ 年齢の筆者が、VITURE Pro モバイルドックを使って、Nintendo Switch・PS5でいろいろなゲームをプレイしてみました。

■どのような体勢でもゲームを楽しめる

VITURE Pro XRグラスでソファに寝転がりながらゲームをプレイ

△画面の位置を気にする必要がないので、どんな体勢でもプレイできます

まず大きく感じたのが、どのような体勢でもゲームを楽しめるのは最高ということ。ゲーマーなら誰しも「楽な姿勢でダラダラしたい、けど画面はよく見える姿勢でいなきゃ」という葛藤を抱えているはずです。

筆者も本当はソファに寝っ転がりたいと思いながらも、寝転ぶと画面全体が見えなくなるため仕方なく座ってプレイしていました。しかしVITURE Pro XRグラスを使えば、写真のとおり好きな体勢でゴロゴロしながらゲームを満喫できます。こんなにうれしいことはない!!!

ダラダラとプレイできるだけでなく、姿勢が固定されないのもメリットです。たとえば、Nintendo Switchをテーブルモードでプレイする際に、ずっと下を向いて首がしんどくなる…という経験をせずに済みます。

ディスプレイやモニターなど、画面の位置に左右されずに思うがままの体勢で遊べるのは、ゲーマーとして理想的な体験でした。

■画面のラグは全く感じられない

VITURE Proでストリートファイター6をプレイ

有線接続とはいえ、VITURE Pro モバイルドックを経由してゲーム機と接続しているため「ラグがあるかも?」と一応心配しましたが、ラグは全く感じませんでした。

ラグにシビアなゲームとして『ストリートファイター6』をプレイしてみましたが、全く問題なくプレイでき、オンライン対戦も支障なし

他にもFPS・TPS系のゲームとして『Apex Legends』や『フォートナイト』もプレイしてみましたが、特にラグで不利になったりストレスを感じたりする場面はなく、遠距離からの狙撃も問題なく行えました。

VITURE Pro モバイルドック経由の接続は、有線接続ということもあり、テレビにつないでプレイする際と同じ感覚でゲームを楽しめます。

■音漏れを気にせず没入感をが高めてくれる

VITURE Pro XRグラスのスピーカーは音漏れなく没入感を高めてくれる

△上下左右に空間を感じられて、テレビ接続とは違った没入感を味わえます

VITURE Pro XRグラスのスピーカーは、30cmほど離れると「何か鳴ってるかも?」程度の音漏れで、1mも離れれば、音が鳴っているかどうかも判別できないレベルでした。

筆者が最初に使用したとき、音が出ていないと思いながら装着したら、実は音楽が鳴っていてびっくりしたほどです。

耳の近くにスピーカーがあるため、大音量に設定する必要がないことも静音性につながっています。ゲームプレイに必要な音量程度であれば、周囲や隣の部屋などに音漏れを気にする必要はなさそうです。ただし新幹線や飛行機などで使用する場合は、イヤホンの使用を推奨します。

また、通常のイヤホンでは味わえない開放的な音の鳴り方を感じられるおかげで、没入感を得られるのもポイントです。その場で音が鳴っているような、空間の広がりを感じられるので、臨場感あるゲームプレイができます。

VITURE Proでゼルダの伝説をプレイ

たとえば『ゼルダの伝説 ティアーズ・オブ・ザ・キングダム』をプレイしたところ、祠の場所を示す音の方向がすぐにわかったり、敵がどの方向で騒いでいるか直感的にわかったりと、自分がハイラルの世界にいるように遊べました

ほかにも『フォートナイト』のようなFPS・TPS系のゲームでは、足音や銃声、宝箱の位置などの効果音がどこで鳴っているかがわかりやすく、より直感的なプレイを楽しめます。

■すべての意識をゲームに集中できる

VITURE Proは暗い部屋でだと没入感がさらに高まる

△暗い部屋だと視界の端に映る現実空間が見えず、没入感がより高まります

映画館で予告や鑑賞マナーの動画が終わって、非常灯も消え館内が真っ暗になると、すべての意識が画面に釘付けにされるように、部屋を真っ暗にしてVITURE Proを起動すると仮想ディスプレイに全集中できます

これは単に部屋を暗くするだけではできないレベルのものです。いくら部屋を暗くしてもモニターの明かりで、ボヤっと周囲が照らされるので、どうしても現実とのつなぎ目が見えてしまいます。完全にノイズを取り払った状態を作るのは難しいでしょう。

VITURE Proなら、仮想ディスプレイだけを映し出すことが可能。真っ暗な室内ならレンズ端に見える現実空間や反射もなくなるので、視界にはゲーム世界だけが映し出されます。『FINAL FANTASY VII REBIRTH』のようなRPG、『魔法使いの夜』のようなビジュアルノベルをプレイすると、ガッツリ世界観に浸れます

特にムービーシーンは圧巻で、自分もゴールドソーサーに遊びに来たような感覚でした。

暗い部屋のなかでプレイしていて、急に暗転して映される自分のシルエットにギョッとすることもありません。あらゆるノイズを取っ払って、ゲームにのめり込めます。

4 VITURE Pro XRグラスを使って気になった点

ゲーム世界に没入しやすくなるVITURE Proですが、気になった点もいくつかありました。実機を試して感じた正直な感想をお伝えするので、メリット・デメリット両面を知ったうえで、購入をご検討ください。

■長時間の使用は疲れやすい

VITURE Proは長時間使用すると疲れやすい

重さわずか77gとはいえ、ずっとかけていると疲れてくる感覚がありました。ヘッドホンでゲームをプレイしていると、重さで首や肩に疲労が溜まってくるのと似た感覚があります。

一般的なメガネの重さが約35gのため、およそ倍の重さのものをかけていると考えると、疲れやすいのも仕方ないかもしれませんね。

メガネのように細かくフィッティングするわけではないので、顔にジャストフィットしないのも、重さを感じやすくなる要因と考えられます。筆者の感覚では、ややズッシリとノーズパッドに重さが集中しているように感じたのが、少し気になりました。

また、最初のうちは体が仮想ディスプレイに慣れないのか、3D映画を観たときのような、目が疲れる感覚がありました…が、こちらは慣れると気にならなくなってきます。

とはいえ、疲れやすさはプレイ環境にも左右される面が大きいでしょう。モニターなどに縛られず自由な体勢でプレイできるとはいえ、クッションや枕で首を支えるなど、無理のない姿勢でノビノビ遊べるよう工夫は必要です。

■画面揺れが気になる

顔・頭が動くと画面も動く

△あくまでイメージですが、顔が動くと画面も揺れてしまうのが気になります

VITURE Proは、グラスに仮想ディスプレイが映し出される構造上、顔の位置が動くと画面も動いてしまいます。筆者が酔いやすいのもあって、ゲームタイトルによってはプレイし続けるのが厳しいものもありました。

鼻をかいたり、あくびをしたり…ゲーム中に意外と顔が動くことは多く、仮想ディスプレイが動いてしまいます。特に『Apex Legends』や『フォートナイト』のようなFPS・TPS系のゲームは、上下左右に動きが激しいことに加えカメラワークの動きも激しいため、少し顔を動かしただけでも画面とのズレが気になりました。

たとえるなら、スマホでカメラを起動させて、スマホ画面を見ながら歩いているような感覚。ちょっとした動きが仮想ディスプレイを動かすので、激しく動く画面内と合わさると大きな違和感になってしまいます。

専用アプリSpace Walker(iOS、Android、macOS対応)をダウンロードすれば、スクリーンを常に視界の中心に固定できるので、パソコンでゲームをプレイする場合はぜひ活用しましょう。

据え置きゲーム機でプレイする場合は、カメラワークが激しくないゲームを選ぶのがおすすめです。筆者は、『ゼルダの伝説 ティアーズ・オブ・ザ・キングダム』や『FINAL FANTASY VII REBIRTH』は何の負担もなくプレイできましたよ!(どちらも名作 of 名作)

■視界いっぱいの大画面ではない

VITURE Proは仮想ディスプレイの周りにフチがある

テレビやパソコンなど液晶ディスプレイにベゼルと呼ばれるフチがあるように、仮想ディスプレイにもフチと呼べるような余白があるため、視界いっぱいに大画面が広がるのを想像すると、現実とのギャップがあるので要注意です。

大画面ではあるものの、仮想ディスプレイの周りに若干の空白(黒い画面)があることで、少し引いた位置から見ているような映像になります。映画館でいうとF~Hぐらいの席のような、スクリーンの端まで含めて見える感じです。

筆者は「ちょうど見やすい」くらいに感じましたが、「最前列のド迫力で観たい!」という方からすると、もの足りない可能性はあります。

また、画面の角度調整機能がないため、ディスプレイの位置を正面に合わせるにはノーズパッドで高さを調整するしかなく、上が見切れるなど見えにくくなるおそれも。画面サイズや角度は感じ方がわかれる部分だと思うので、事前にレンタルで試してから購入を検討するのがおすすめです。

■目が悪い人は手元がおぼつかなくなる

VITURE Proの視度調整を使うと手元がボヤける

VITURE Proは視度調整機能が付いていますが、当然グラスの外はボヤけて見えるので、外すと手元がおぼつかなくなる点は覚えておきましょう。

実際、飲み物やスマホを取ろうとしたとき、周囲が見えずメガネをかけ直すことがチラホラありました。特に臨場感を高めるために暗い部屋でプレイすると、本当に何も見えなくなるため、メガネもスマホも見つからなくなります

こういったデバイスでは仕方のない点ではあるのですが、はじめてスマートグラスに触れる方は、自分が想定している使用シーンと照らし合わせて問題なさそうかシミュレーションしておきましょう。

特に、長時間使用する場合や移動中の使用を考えている人にとっては、使用感を左右する問題です。「実際に使ってみないとわからないかも」と思われた方は、レンタルで試してみてください。

5 VITURE Pro XRグラスだけじゃない!スマートグラスの人気モデル4選

スマートグラスはVITURE Pro以外にも各社から発売されており、それぞれ特徴が異なります。代表的な4つの人気モデルを紹介するので、比較検討してみてください。

■XREAL「XREAL Air2」

XREAL Air2

XREALシリーズのスタンダードモデルで、スマホやパソコン、ゲーム機などと接続して、最大330インチの大画面を投影できます。アクション映画など、大画面で迫力ある映像を楽しみたい方にぴったりです。

オプションデバイスを用いれば映像を空間固定でき、カメラワークの激しいゲームや映画でも、画面酔いしにくくすることも可能です。重さは約72gと軽量で、世界最軽量を謳っています

一方で、VITURE Pro XRグラスと比べると輝度の低さがやや気になります。実際の着け心地や見え方が気になる方は、ぜひkikitoでレンタルしてご自身でお確かめください。

映像の体感サイズ 330インチ
視野角 46度
リフレッシュレート 120Hz
輝度 500nits
調光フィルムの有無
重さ 約72g

XREAL Air2をレンタルする

■Rokid「Rokid Max」

Rokid Max

Rokidから以前販売されていた「Rokid Air」のアップデート版で、同社のフラグシップモデルです。日本での発売時期は未定ですが、Rokid Max Proも発表されています。

大きな特徴は、Rokid Maxは0.00D~-6.00Dまでの近視補正機構が組み込まれており、グラス周りにあるダイヤルを回すことで視度の調整ができることです。VITURE Pro XRグラスよりもマイナス補正が強くできるため、より幅広い人が使いやすくなっています。

また、Android TV搭載のオプションデバイス「Rokid Station」を使えば、スマホに接続しなくても、各種オンデマンドサービスを利用可能。バッテリー駆動時間が約5時間と長く、サイズもコンパクトなので、どこでも気軽にエンタメを楽しめます

一方で、こちらもVITURE Pro XRグラスと比べると輝度の低さがやや気になります。実際の着け心地や見え方が気になる方は、ぜひkikitoでレンタルしてご自身でお確かめください。

レビューが気になる方は、kikitoの記事 を参考にしてみてください。

映像の体感サイズ 215インチ
視野角 50度
リフレッシュレート 120Hz
輝度 600nits
調光フィルムの有無 600nits
重さ 75g

Rokid Maxをレンタルする

■TCL「TCL NXTWEAR S+」

TCL NXTWEAR S+

2023年に発売されたTCL NXTWEAR S+は、215インチ相当の大画面を投影でき、120Hzのリフレッシュレートで高精細な映像を提供します。Windows専用ソフトウェアを使用すれば、マルチスクリーン表示が可能なため、ビジネスシーンでの生産性向上にもつながります。

また、つる部分の開き具合が調整可能なため、顔のサイズに合わせやすくなっているのもポイント。一般的にスマートグラスはメガネのように顔に合わせた調整ができないため、締め付けによる痛みや着け心地の悪さが気になる可能性がありますが、快適に使用できるよう考えられています。

ただし重さが87gと、ほかのスマートグラスと比べても10gほど重いのが難点です。重さによる差は長時間かけるほど顕著になるので、気になる方はkikitoでレンタルしてご自身で確かめてみてください。

映像の体感サイズ 215インチ
視野角 49度
リフレッシュレート 120Hz
輝度 600nits
調光フィルムの有無
重さ 87g

TCL NXTWEAR S+をレンタルする

■RayNeo「RayNeo Air 2s」

RayNeo Air 2s

RayNeoの最新スマートグラスで、業界初のクアッドスピーカー設計を採用しており、クリアな高音・詳細な中音・強力な低音と高いパフォーマンスを発揮してくれます。

TV歪曲収差補正技術により歪みを1.0%まで抑え、画面の端まで映像がクリアなのも魅力です。画面角度を三段階に傾けられるようになっているおかげで、ベストな視野角で映像作品を楽しめます。

また、独自のサウンドプライバシー保護設計によるウィスパーモードを使用すれば、音響位相キャンセル機能により、わずか20cmの距離でも音量を50%まで上げても外部には聞こえにくくなっています。周囲への音漏れが気になる方にとって、魅力的な機能です。

VITURE Pro XRグラスと比較すると、それぞれに魅力となる特徴が異なるので、使用シーンを考慮して、両者を比較しましょう。

映像の体感サイズ 201インチ
視野角 46度
リフレッシュレート 120Hz
輝度 600nits
調光フィルムの有無
重さ 78g

6 まとめ

VITURE Pro XRグラスは、目の前に広がる仮想ディスプレイにより、映画館にいるような没入感の高い映像体験、通常のモニターより臨場感のあるゲームプレイがリビングで味わえてしまいます。

どこにでも持ち運べるのも利点で、カフェ・ホテルなどの出先や新幹線・飛行機など移動中にも映像作品を楽しめます。

どんな体勢でも使用できるので、ソファでゴロゴロ寝転がりながら映画やゲームを楽しむのにもってこいです。とはいえ実際に使用してみなければ、どのように見えるのかや装着感などもわからず、購入を躊躇することでしょう。

ドコモのレンタルサービス「kikito」では、月額(30日単位)で商品をレンタルでき、3日間からの短期お試しが可能。気に入った商品は、そのまま購入することもできます。今すぐ、「kikito」をチェックして、VITURE Pro XRグラスの魅力を体験してみましょう!

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※2024年11月時点での情報です。最新情報について、詳しくは「メーカーのホームページ」でご確認ください。
※商品写真および画像はイメージです。

取材・執筆

フリーWebライター ダル

大阪府在住のフリーWebライター。メディアへの寄稿や編集・ディレクションを行うほか、広報経験を活かしプレスリリースやクラウドファンディングのプロジェクトページの作成なども行う。趣味は漫画とゲームと音楽というわかりやすいオタクで、身の回りのモノは吟味して購入する。家事の「めんどくさい」を解決するInstagram運営中
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