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【2024年】家庭用ホームプロジェクターのおすすめ9選!ホームシアターにぴったりな本格派やコスパ派など用途別に紹介!
プロジェクター
公開日:2023年9月27日
年々進化を遂げ、高性能の製品が続々と登場しているプロジェクター。それぞれ打ち出している特徴が異なるため、どんな目的で、どんなシーンで使いたいのかによって、チョイスすべき製品が異なってきます。本記事ではプロジェクターに詳しい家電ライターが、最新の製品から目的別のおすすめ機種をご紹介します。
目次
1 プロジェクターの種類とは?
プロジェクターには主に、ホームプロジェクター、ビジネスプロジェクター、モバイルプロジェクターに分けられます。
ホームプロジェクターとビジネスプロジェクターの見た目は似ていますが、それぞれの用途に合わせて機能が備わっているのが特徴です。
例えば、ホームプロジェクターならNetflixなどのサブスクに対応していたり、スピーカーが搭載されていたり、家庭で楽しめる機能が豊富なのが特徴。ビジネスプロジェクターは、明るい部屋でもブラインドを閉めずに、鮮度が高いものが多くなっています。
キャンプやアウトドアなど、出先で使用するならコンパクトなモバイルプロジェクターがおすすめです。
2 プロジェクターの選び方
プロジェクターを選ぶときは、まずどこで使用するのかを明確にしましょう。どこで使用するのかが決まると、選ぶべき「タイプ」が見えてきます。
次に、プロジェクターと壁までの距離や、投影したい画面サイズなどの条件を決めると、ある程度選択肢が絞れてくるでしょう。そして、最後に候補に残った製品の中から、機能を比較するとスムーズです。
■予算や目的に合わせて設置タイプを選ぼう
プロジェクターは、大きく分けて3つのタイプがあります。携帯性に優れた「モバイル型」、可搬性と画質を両立した「中間型」、画質を重視した大型の「据え置き型」です。
いろいろな場所で使用でき、使用していない時は省スペースで収納したいなら「モバイル型」がおすすめ。高画質重視で映画などを大画面で見たい場合は「据え置き型」がベストです。
「中間型」はその中間で、バッテリーは内蔵していないため、コンセントがない場所では使用できませんが、家の中であれば持ち運びも収納もできますよ。
手軽に購入できるのは「モバイル型」で、10万円以下から購入可能。「中間型」は10万円台、「据え置き型」は画質や機能によって20万円~となっています。
そのほか、プロジェクターの中には、至近距離からでも大画面が投影できる「短焦点」タイプもあります。プロジェクターと壁との距離があまりない場合は、短焦点タイプが選択肢になるでしょう。
■部屋の広さ・レイアウトに合わせて、映り方を左右するポイントをチェック
狭い部屋なら短焦点がおすすめ
プロジェクターの投影サイズは、基本的に本体とスクリーンとの距離で決まり、大画面で投影したい場合は、できるだけ離して設置する必要があります。
たとえばアンカー・ジャパンの「Nebula Capsule 3 Laser」の場合、100インチで投影する場合、壁まで2.66mの距離が必要です。
十分な投影距離が確保できない場合、短い距離でも大画面に投影できる短焦点プロジェクターを選びましょう。ソファ前のテーブルなどに設置すれば、壁から1mぐらいの距離でも大画面で投影できます。
スクリーンサイズ(16:9)と投影距離の例 | ||||
---|---|---|---|---|
画面サイズ | 横幅 | 縦幅 | 投影距離 | |
アンカー・ジャパンNebula Capsule 3 Laserの場合 | 短焦点のAcer H6518STiの場合 | |||
60インチ | 1328mm | 747mm | 1600mm | 700mm |
80インチ | 1771mm | 996mm | 2130mm | 900mm |
100インチ | 2214mm | 1245mm | 2660mm | 1100mm |
120インチ | 2657mm | 1494mm | 3180mm | 1300mm |
狭い部屋ならレンズシフト・台形補正・光学ズームが便利
部屋が狭い場合は、壁に対して真正面に置けない場合も考慮して、スクリーンの調整機能があるプロジェクターを選びましょう。
たとえば、台形補正に対応していれば低い位置や高い位置、さらに左右斜めからの投影でも映像をまっすぐに調整できます。自動で台形補正ができるプロジェクターも増えています。
また、ズーム機能があるプロジェクターも画面サイズの微調整が可能です。ズーム機能が、光学ズームのモデルなら画質の劣化がありません。
設置場所の確保が難しいなら天井吊りできるタイプがおすすめ
プロジェクターを設置場所の確保が難しいなら、天井吊りできるシーリング型がおすすめ。シーリングライトとして設置するため、初回は設置の手間がありますが、一度設置してしまえば、いつでも手軽にプロジェクターを楽しめるのも魅力といえます。
ただし、天井の形状や、引掛シーリングから壁面までの必要距離など、設置環境の条件がある場合が多いため、購入前に設置条件を確認しましょう。
■映像美を左右する機能性をチェック
昼間も使用するなら3000ルーメン以上がおすすめ
プロジェクターをテレビ代わりにしたり、昼間でもカーテンを開けて使用したりするなら、明るさは3000ルーメン以上がよいでしょう。
部屋を真っ暗にして映画などを見る場合は、それほど気にする必要はありませんが、リビングなど真っ暗にできない場所で使う場合は、できるだけ明るく投影できるプロジェクターがベスト。外光に負けない明るさで投影する必要があります。
プロジェクターの明るさは「輝度」で示されています。メーカーによって測定基準が異なるため、単純な数値比較はできないのですが、目安としては、3000ルーメンもしくは800ANSIルーメンより高いモデルなら、日中の明るい部屋でもある程度映せます。
なお、輝度(明るさ)表記に関しては複数の規格があり、ANSIルーメン以外で記されている製品もあります。実際の明るさを確認するのがおすすめです。
見たいコンテンツによって解像度を選ぼう
投影する映像の解像度は製品によって、以下のようにわかれています。
4Kに対応した製品が最も高画質ですが、その分価格が高くなる傾向があります。視聴距離にもよりますが、80インチ以下の投影サイズならフルHDとそれほど見え方は変わりません。
YouTubeなどの解像度が高くなく、画質を重視しないコンテンツの視聴がメインならHD画質で十分。映画やスポーツ中継などを高画質で映し出したいならフルHDや4K対応がおすすめです。
また、画質においては映像の色が自然に再現されているか、グラデーション表現力やメリハリのある映像を表現するために重要なコントラスト比なども要チェックです。
4K (3840×2160ドット) |
100インチ以上の大画面で高精細な映画やBS 4K放送を見たい場合の選択肢 |
---|---|
フルHD (1920×1080ドット) |
スポーツや映画など、映像コンテンツを精細に楽しみたい場合の基本となる解像度 |
HD (主に1280×720ドット) |
YouTubeの視聴や写真、ビジネス文書の表示など、解像度を問わないコンテンツ向け |
SD (主に720×480ドット) |
DVD程度の画質。30インチ以下の投影サイズで画質を問わない場面向け |
プロジェクター単体利用なら高音質スピーカー搭載モデルを選ぶ
プロジェクターの多くが、スピーカーを内蔵しています。
本格的な高音質が出力できる製品がある一方、最低限のレベルのものもあるので注意が必要です。5W以下のモノラルスピーカーを内蔵した製品はあくまで最低限レベルなので、映画や音楽を楽しむなら、別途スピーカーの接続が必須といえます。
ステレオスピーカーやウーファーを内蔵したモデルなら、臨場感豊かなサウンドが楽しめるでしょう。なかには、音がしっかり広がって高音質が再現できるモデルもあります。
■OS内蔵ならWi-Fi接続だけで手軽に楽しめる
プロジェクターで映像を視聴するには、いくつかの方法がありますが、Android TVなどの汎用OSを搭載したタイプが最も手軽です。
Wi-Fiに接続するだけで動画配信サービスを利用できます。ただし、OSによって利用できるサービスが異なるので、要チェックです。
Wi-Fi非対応のモデルは、HDMIケーブルでBDレコーダーやAmazon Fire TVスティックなどを接続して利用します。
3 プロがおすすめプロジェクターを実機レビュー!
▼ホームプロジェクター9種類の性能比較表
タイプ | モバイル型 | 中間型 | 据え置き型 | シーリング型 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | アンカー・ジャパン | アンカー・ジャパン | BenQ | Acer | エプソン | JMGO | XGIMI | LGエレクトロニクス | Aladdin X |
製品名 | Nebula Capsule 3 Laser | Nebula Mars 3 | GV30 | H6518STi | dreamio EB-W06 | N1 Ultra | HORIZON Pro | HU810PBAJL | Aladdin X2 Plus |
製品画像 | |||||||||
投影方式 | DLP | DLP | DLP | DLP | 3LCD | DLP | DLP | DLP | DLP |
解像度 | 1920×1080ドット | 1920×1080ドット | 1280×720ドット | 1920×1080ドット | 1280×800ドット×3 | 3840×2160ドット | 3840×2160ドット | 3840×2160ドット | 1920×1080ドット |
HDR | HDR10 | HDR10 | - | - | - | HDR10 | HDR10 | HDR10 | HDR10 |
明るさ | 300ANSIルーメン | 1000ANSIルーメン | 300ルーメン | 3500ANSIルーメン | 3700ルーメン | 2200CVIAルーメン | 2200ANSIルーメン | 2700ANSIルーメン | 900 ANSI ルーメン |
コントラスト比 | 非公開 | 非公開 | 100000:1 | 10000:1 | 16000:1 | 1600:1 | 非公表 | 2000000:1 | 400:1 |
スクリーンサイズ | 最大120インチ | 最大200インチ | 30~100インチ | 45~303インチ | 33~320型 | 100~150インチ | 最大200インチ | 40~300インチ | 40~120インチ |
スピーカー | 8W | 40W | 2.1 チャンネルチャンバースピーカー 4Wx2&8W (ウーファー) | 3W | 2W | 10W×2 | 8W+8W | 5W+5W | 8W+8W |
本体サイズ | 直径約83×高さ約167mm | 幅約160×高さ約260×奥行き約250mm | 幅120×高さ196×奥行き185mm | 幅313×高さ100.2×奥行き255.3mm | 幅302×高さ77×奥行き234mm | 幅241×高さ203×奥行き236mm | 幅約208×高さ136×奥行き218mm | 幅337×高さ151×奥行き410mm | 幅476×高さ145×奥行き476mm |
本体質量 | 約950g | 約4.5kg | 約1.6kg | 2.95kg | 約2.5kg | 約4.5kg | 2.9kg | 約11kg | 4.9kg |
主なインターフェイス | HDMI2.1 (最大4K入力)、USB Type-C、AUX | HDMI2.1 (最大4K入力)、USB Type-C、USB Type-A、AUX | HDMI1.4 ×2(1つはAndroid TVドングル内蔵用)、USB Type-C | HDMI1.4、アナログRGB | HDMI、ミニD-Sub15pin、1RCA | HDMI2.1×1、HDMI2.1(eARC)×1、USB×1 | HDMI×2、USB×2、LAN、光デジタル(S/PDIF) | HDMI×3、USB×2、LAN、光デジタル(S/PDIF) | - |
ワイヤレス | Bluetooth 5.1、Wi-Fi | Bluetooth 5.0、Wi-Fi | Bluetooth、Wi-Fi | - | オプション | Bluetooth 5.0、Wi-Fi | Bluetooth 5.0、Wi-Fi | Bluetooth、Wi-Fi | Bluetooth 5.0、Wi-Fi |
光源 | レーザー | LED | LED | ランプ245W | UHEランプ210W | 3色レーザー | LED | デュアルレーザー | RGBB LED |
バッテリー | 約2.5時間 | 最大5時間 | 約2.5時間 | - | - | - | - | - | - |
OS | Android TV 11.0 | Android TV 11.0 | Android TV 9.0 | - | - | Android TV 11.0 | Android TV 10.0 | webOS 5.0 | Android 9.0 |
■Aladdin X/Aladdin X2 Plus
天井の引掛シーリングに取り付けられる、照明兼用のプロジェクターです。吊り下げられるので、置き場所を用意する必要がありません。独自開発の専用OSを搭載しており、知育アプリなどを数多く搭載しています。
◎画質
発色は明るく鮮やかですが、よく見ると空や海などのグラデーションがあまり表現できておらず、のっぺりした色味に感じました。照明をつけた明るい状態でも見やすい色味で調節している印象です。
フルHD画質なので、解像感はやや低めで細部のディテールはつぶれ気味。投影サイズの調整機能を使うとやや画質が低下するため、垂直調整のみで使うのがおすすめです。
◎音質
Harman/kardonのスピーカーを搭載しており、音質のよさは折り紙付き。天井に設置するため、音が降ってくるように聞こえ、広がりが感じられて非常に好印象でした。
低音はそれほど強くありませんが、臨場感があります。さらに、中高音は非常にクリアで伸びがよく気持ちよく聞くことができました。
◎使いやすさ
天井に吊り下げて設置する仕組みなので、一度セッティングしてしまえばその後不要。リモコン操作だけで使えるのが便利です。
ただし、投影位置の上下調整や台形補正は手動なのがやや面倒。YouTubeアプリは手動で追加する必要がある点も不便に感じました。なお、レコーダーなどとの接続には別売の「Aladdin Connector 2」が必要です。
■アンカー・ジャパン/Nebula Mars 3
iPhone 14を約10回以上充電できる給電機能を搭載した高画質のモバイルプロジェクター。1000ANSIルーメンの明るさで投影が可能。スマートフォンへの給電ができるほか、最長5時間の長時間再生ができます。
◎画質
輝度100設定で投影したところ、非常に鮮やかな発色で投影できました。レーザー光源のためか、色味は非常にクリア。コントラストはかなり高くビビッドな色味に見えますが、空や海のグラデーションもナチュラルで、べたっと塗った感じには見えませんでした。映像の動きも非常になめらかです。
◎音質
Dolby Digital Plus対応の40Wスピーカーはかなりパワフル。低音をしっかり響かせながら、高音がしっかりと伸び、人の声も聞き取りやすい良質なサウンドです。ボリュームを上げても音は割れず、クリアなままだったので、映画やライブ映像なども迫力満点で楽しめそうです。
◎使いやすさ
周辺の明るさを検知して最適な輝度に調整するAI Image Adjust機能や自動台形補正機能などを搭載しており、自動で見やすい状態に調整してくれるのが便利です。AndroidTV 11.0を搭載しており、Wi-Fiにつなぐだけで使えます。唯一、Netflixの導入方法が特殊で操作性が悪いのが残念です。
■アンカー・ジャパン/Nebula Capsule 3 Laser
円筒状のボディを採用し、パワフルなバッテリーを内蔵。モバイルプロジェクター人気の火付け役となったシリーズの最新モデルで、新たにレーザー光源を採用し、より明るくクリアな映像の投影が可能になりました。
◎画質
輝度100設定で投影してみましたが、小型のモバイルプロジェクターながら、レーザーらしいバキッと引き締まった映像でした。300ANSIルーメンなので他と比べるとやや暗め。ただし、40インチクラスなら明るく投影できます。発色はナチュラルで落ち着いた印象。
グラデーションの表現はやや苦手な印象で、シーンによっては塗ったような表現になるところもありました。ただし、可搬性の高いモバイルタイプとしてはトップクラスの画質です。
◎音質
Dolby Digital Plus対応の8Wスピーカーを搭載。ボディサイズから考えると、十分以上のしっかりと安定したサウンドが奏でられます。広がり感や低音はそれほど強くありませんが、中高音はしっかりと伸び、聞き取りやすいサウンドでした。
◎使いやすさ
Wi-Fiに接続するだけでさまざまなアプリの画面を手軽に投影できます。自動台形補正やオートフォーカスに対応しているのでセッティングは一瞬。また、スマホの画面をワイヤレスで映し出せるミラーリング機能も搭載しています。
■エプソン/dreamio EB-W06
3LCD方式を採用した薄型ボディが特徴のビジネスプロジェクター。高輝度のUHEランプを採用しており、3700ルーメンの明るさで映像が映し出せます。Wi-Fiはオプションとなっており、映像投影には有線接続が必要です。
◎画質
輝度5設定にて映像を投影しました。輝度が非常に高いため、映像は明るく映し出せましたが、その分コントラスト比は抑えめで、色表現はおとなしい印象。シーンによってはやや白飛びして見える場合もありました。輝度が高いため大画面投影に対応できますが、大画面投影の際は、視聴距離を保つ必要があるでしょう。
また、大画面対応ながらHD画質ではないため、精細感がそれほど高くないのが、やや気になるポイント。ビジネスプロジェクターのため、動画よりも静止画に向いている印象です。
◎音質
本体後方に2Wのモノラルスピーカーを搭載。残念ながら高音質でコンテンツを楽しむためのものではなく、最低限音が鳴るレベル。映画や音楽を楽しむなら外部スピーカーの接続は欠かせません。
◎使いやすさ
台形補正や1.2倍のズームレンズを搭載。調整は基本的に手動で行う必要があります。また、OSは搭載していないため、コンテンツ投影のためにはほかの機器を付属する必要があります。
■BenQ/LEDモバイルプロジェクター GV30
カタツムリのようなフォルムが特徴的なコンパクトサイズのモバイルプロジェクター。解像度はHD(1280×720ドット)で、輝度は300ANSIルーメン。レンズを上に向けて天井に投影することもできます。
◎画質
HD画質のモバイルプロジェクターで、輝度300ANSIルーメンということもあり、明るさ、精細感はそれなり。ただし、発色はおとなしめですが、グラデーションの表現が上手で、陰影もしっかり描けているのが好印象でした。部屋をしっかり暗くできれば、十分な画質で映像を楽しめそうです。
◎音質
Bluetoothスピーカーとしても使える、2.1ch(4Wx2 & 8Wウーファー)スピーカーを内蔵。音は非常に広がりが感じられて高音がしっかり伸びます。ボーカルと楽器の音の輪郭がクッキリしていて聴き取りやすく、繊細な音が表現できます。ワンクラス上のサウンドです。
◎使いやすさ
オートフォーカスと垂直方向の台形補正機能を搭載しています。左右の台形補正は手動になるため、正面において使うのがベストです。Android TV 9.0搭載のドングルを本体内に内蔵しており、コンテンツの視聴も簡単です。
■Acer/H6518STi
スクリーンから約1.1mの位置で、最大100インチの投影ができる短焦点のフルHDプロジェクター。投影距離が近いため、カタログ数値以上に明るく映し出すことができます。OSは非搭載ですが、Wi-Fi機能は搭載しており、スマホ画面のワイヤレス投影に対応しています。
◎画質
投影距離が近いこともあり、大画面でも非常に明るく映し出せました。Acer ColorBoost 3Dテクノロジーを搭載し、発色はおとなしめでナチュラル。非常に明るいため、鮮やかさを感じられる映像が映し出せます。よりビビッドに発色できるColorBoost機能も用意されています。
◎音質
3Wのスピーカーを搭載。音の広がりなどはなく、映像コンテンツを楽しむレベルのものではありません。サウンドを楽しむためには外部スピーカーの接続が必須です。
◎使いやすさ
上下最大40度の台形補正に対応。ただし、台形補正やフォーカスの調整はすべて手動で行う必要があります。OSを搭載していないため、コンテンツ投影にはスマホ画面をワイヤレスで共有するか、有線接続は必須。設定画面などは、ややわかりにくい印象です。
■JMGO/N1 Ultra
3色レーザー光源を採用した4Kプロジェクター。ジンバル(スタンド)一体型となっており、上下135度の角度調整と、左右360度の回転が可能。天井投影もできます。高い色再現性を備えており、ハイクオリティな映像投影ができます。
◎画質
明るさ設定10で投影。映し出される映像は、非常に明るく発色もビビッド。映像の解像感は明らかに高く、奥行き感も感じられました。コントラストも高く、空や海のグラデーションも自然。圧倒的な高画質を堪能できました。
◎音質
DYNAUDIOスピーカー10Wを2基搭載。低音はそれなりですが、中高音は伸びがよく、しっかりと広がりのあるサウンドを再現してくれます。映画や音楽ライブなども内蔵スピーカーで十分に楽しむことができました。
◎使いやすさ
OSとしてAndroid TV 11.0を搭載しており、単体でのアプリ利用に対応しています。また、明るさ自動調整機能やスクリーンフィット、棚などを避けてスクリーンサイズを調整する自動障害物回避機能も用意されており、自動でセットアップできます。
■XGIMI/HORIZON Pro
4K映像を最大200インチで投影できる据え置き型のプロジェクター。スポーツやゲームなど動きの速い映像を自然に表現できるフレーム補間技術「MEMC」を搭載し、なめらかに表現できます。Android TVを搭載するほか、複数の入力端子を用意し、多彩な映像を映し出せます。
◎画質
標準モードにて投影。明るさの自動調整機能を搭載しているため、環境に合った明るさで投影できます。発色はナチュラルでややおとなしめの印象。彩度が高くないので派手さはありませんが、グラデーションもきれいに表現できます。細部表現は非常に繊細で白壁の陰影などもしっかりと表現できていました。
◎音質
専用に開発されたHarman/kardonのスピーカーを採用。音の解像感が非常に高く、高音はクリアで、楽器の1音2音まで繊細に聞き取れます。また、音の広がり感もよく、音に包まれる感覚が味わえます。臨場感が豊かな音場が堪能できました。
◎使いやすさ
自動台形補正、オートフォーカス機能、スクリーンアジャスト機能などを搭載しており、移動した場合でもセッティングはほぼ自動でできます。Android TV 10を搭載しているため、多くのアプリが単体で視聴でき、リモコンで操作可能。Netflixのみ、他と同様に使用時の制約があります。
■LGエレクトロニクス/4Kレーザープロジェクター (HU810PBAJL)
OSに薄型テレビと共通のwebOSを採用している、4Kレーザープロジェクター。高画質化機能や高音質化機能を多数搭載し、最大300インチの映像が投影できます。多彩な入力端子を搭載するのに加えて、スマホの画面共有にも対応しています。
◎画質
デュアルレーザーによる光源を搭載し、200万:1の高コントラストに対応。発色は非常に鮮やかで、抜けるようなクリアな青空を描写できました。ただし、明るく鮮やかな分、グラデーションの表現はシーンによっては、やや単調に感じる部分もありました。
◎音質
内蔵スピーカーは5W+5Wのステレオ。中高音のレンジが広く加工のない音でセリフやボーカルはクリアに聞き取れました。ただし、映像と釣り合いは取れておらず、立体的なサラウンド効果を生み出すドルビーアトモス対応を活かすためには外付けスピーカーと組み合わせて使いたいと感じました。
◎使いやすさ
手動ですがレンズシフトや台形補正機能、1.6倍のズーム機能を搭載。微調整は必要ですが、大型の据え置きタイプなので1度の設定で済みます。何より便利なのが、webOSを搭載していること。各種設定はわかりやすく、Android TV 10/11とは異なり、Netflixもリモコン操作で楽しめるのが便利です。
4 用途別おすすめプロジェクター
プロジェクターを選ぶ際にポイントになることをおさえたところで、ここからは用途別におすすめのプロジェクターをご紹介していきます。
■部屋が狭くても動画を楽しみたい人におすすめ
部屋が狭くても動画を楽しみたい人におすすめなのがBenQの「GV30」。スタンドの上に置いた本体の角度を変えるだけで簡単に天井投影にも対応しているため、普段は壁に投影し、寝転んでいるときは天井に投影するという使い分けが簡単にできます。
また、Bluetoothスピーカーとしての性能も高く、動画だけでなく音楽再生にも対応可能。本体にAndroid TV 9.0のドングルを内蔵しているため、Wi-Fi接続だけで多彩なコンテンツが楽しめるのが便利です。
■ハイクオリティで映画・ライブ鑑賞をしたい人におすすめ
ハイクオリティで映画・ライブ鑑賞をしたい人におすすめなのがJMGOの「N1 Ultra」。4Kレーザープロジェクターの中でも、突き抜けた解像感と色再現性を搭載し、まるで目の前にその風景があるかのような臨場感を体感できました。
さらに動きの速い映像もなめらかに表現でき、映画やライブ映像を大画面で楽しむことができます。サウンドに関しては、外部スピーカーとの連携がおすすめですが、手軽にハイクオリティな映像を投影したいと考えるなら有力候補になります。
■アウトドア・キャンプなど屋外へ持ち運びたい人におすすめ
アウトドアシーンで使うプロジェクターといえば、やはりアンカー・ジャパン「Nebula Capsule 3 Laser」。本体の底に三脚が固定できるネジ穴を配置しており、屋外などでも手軽に固定できます。
また、本体サイズが小さく1kg以下と軽いのもポイント。ハンドキャリーでも負担になりません。対応スマホの画面を手軽に共有して投影できます。
■ゲームやスポーツ観戦したい人におすすめ
ゲームやスポーツ観戦に利用するならXGIMI「HORIZON Pro」がおすすめです。動きの速いゲームやスポーツ映像を投影するときに大切なのが、なめらかに表示できることと、低遅延です。HORIZON Proはゲームモードを搭載しており、0.035秒の低遅延で4K対応ゲームが堪能できます。
また、フレーム補間技術「MEMC」により、映像のブレを低減させることが可能。複数のHDMI端子を用意していて、家庭用ゲーム機やPCの接続にも対応できます。
■テレビ代わりに使用したい人におすすめ
テレビ代わりにプロジェクターを使用したいなら、Aladdin X「Aladdin X2 Plus」がおすすめ。Aladdin X「Aladdin X2 Plus」なら別売のAladdin Connector 2を利用することで、BDレコーダーなどの映像をワイヤレスで飛ばして投影可能。
この機能を利用すれば、テレビ視聴ができるほか、ゲームなどの投影にも対応できます。ワイヤレス接続なので、BDレコーダーとプロジェクターの場所を気にする必要がありません。天井に設置するため、スッキリとした見た目が叶うのもうれしいポイントです。
5 プロジェクターに関するよくある質問
プロジェクターを使用しようか検討している人から、よく出てくる質問についてご紹介します。
■投影用のスクリーンは必要?
高画質で映像投影したい場合は、「ある」のがベストです。プロジェクターからの光を効率よく、きれいに反射させることができます。壁や布などに投影する場合、壁紙の種類や生地の凹凸によって、きれいに映写できない場合もあります。高画質プロジェクターの場合はぜひ用意しましょう。
■ビジネス用と家庭用のプロジェクターの違いは?
ビジネスプロジェクターの多くは、真っ暗にできない会議室などでの使用を前提に作られており、非常に明るいのが特徴です。その代わり解像度はそれほど高くなく、HD画質に近いWXGA(1280×800ドット)クラスが主流。ビジネスシーンで使われるので、PC用の入力端子を備えています。高画質化機能や高音質スピーカーなどは搭載していません。
■天井投影はできる?
モバイルプロジェクターを中心に、レンズを天井に向けられるタイプのプロジェクターは天井投影ができます。うまくベッドの上などに投影できれば、寝転んだままの状態でコンテンツ視聴が可能。ただし、本体の背面に端子類を配置しているモデルや、排熱口があるモデルは、天井投影には適さないため注意が必要です。
6 まとめ
大画面で映像が堪能できるプロジェクターは非常に魅力的ですが、高価な製品が多く、簡単には購入できません。買ったはいいけれど、実際には思ったより使わなかった、なんてことがないように、まずはレンタルで試してみるのがおすすめです。普段の生活の中にどんなタイプのプロジェクターがハマるのか先に試してみましょう。モバイルから高画質の据え置きまで、きっとベストな1台が見つかるはずです。
※2023年8月時点での情報です。最新の情報はメーカーのホームページでご確認ください。
※商品写真および画像はイメージです。