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【専門家厳選】おすすめの除湿機をニーズ別に紹介!選ぶポイントも解説
Panasonic ハイブリット方式 衣類乾燥除湿機 F-YHVX120-W (木造11~13畳)
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生活家電
公開日:2022年6月29日(2023年12月18日更新)
季節の変わり目や梅雨など、悪天候が続いて湿度が高くなる時期に大活躍してくれるのが除湿機。その実力はいかほどなのでしょうか? 家電の専門家が、除湿機の基本的な機能や種類、メリット・デメリット、選ぶ際のポイントなどを解説。ニーズ別におすすめの製品もご紹介します。
1 除湿機ってどんなもの?
乾燥しやすい冬によく使われる加湿機と同様に、湿度の高い梅雨や夏を中心に使われることが多いのが、室内の空気から湿気を取り除いてくれる「除湿機」です。本記事では、「除湿機」にはどのような種類があるのか、どのように選べばいいのかなどについて紹介していきましょう。
■除湿機/衣類乾燥除湿機/除加湿空気清浄機…除湿機能の違いは?
空気中にある水蒸気(湿気)を結露に変えて、水として取り除くというのが除湿機の基本的な機能です。
除湿機と衣類乾燥除湿機の基本の除湿性能はほぼ同じです。ただし、風を前後左右に吹きわける大きなルーバーや、狙った場所にピンポイントで送風する機能など、衣類の部屋干し乾燥に便利な機能を備えているのが衣類乾燥除湿機の大きな特徴です。
PM2.5や花粉の飛散などで室内干しのニーズが増していることもあり、最近はシンプルな除湿機よりも「衣類乾燥除湿機」をうたう製品が増えてきました。
衣類乾燥除湿機には、送風機能やイオン発生による消臭機能などを備える製品もあります。湿度の高い場所の湿気を取りたいというニーズであれば除湿機で問題ありませんが、衣類乾燥にも使いたいのであれば衣類乾燥除湿機がおすすめです。
一方、除加湿空気清浄機は加湿空気清浄機に除湿機能が付いたもので、室内全体の空気を快適にするのが目的です。
リビングで使える空気清浄能力の高い空気清浄機に加湿・除湿機能が付いており、かなり大きいため、湿度の高い納戸やウォークインクローゼットなどさまざまな場所に持ち運んで使うといった使い方には向いていません。
2 除湿機を選ぶ際のポイント
除湿機や衣類乾燥除湿機を選ぶ上で注目したいポイントを紹介しましょう。
■コンプレッサー?デシカント?方式の違いをチェック
前述のように、除湿機は空気中にある水蒸気(湿気)を取り除く機器ですが、大きくわけて「コンプレッサー方式」と「デシカント方式」、その2つを組み合わせた「ハイブリッド方式」の3種類があり、それぞれのメリット・デメリットが異なります。
ハイブリッド方式 | コンプレッサー方式 | デシカント方式 | |
---|---|---|---|
メリット | ・コンプレッサー方式/デシカント方式のいいところ取り | ・ヒーターを使わないため最も省エネ性が高い | ・寒い冬でも安定して除湿できる ・小型軽量化しやすい |
デメリット | ・両方式を搭載するためサイズが大きめになりがち | ・小型化しにくい ・気温の低い季節には除湿能力が下がる |
・ヒーターを使うため消費電力が高い ・室温が上がりやすいため夏場には不向き |
主な使用時期 | 1年中 | 春・夏・秋 | 春・秋・冬 |
除湿能力 (梅雨時) |
★★★★★ | ★★★ | ★ |
除湿能力 (冬) |
★★★ | ★ | ★★★ |
消費電力 | ○(ヒーターを使うと消費電力は上がる) | ◎(ヒーターを使わないため消費電力は低め) | △(常にヒーターを使うため消費電力は高め) |
サイズ | △(両方式を搭載するため大きめになる) | ○(ハイブリッド方式よりはコンパクト) | ◎(最もコンパクトにしやすい) |
●コンプレッサー方式
エアコンの除湿機能と同じ除湿方式です。エアコンのように室内の空気を冷やすことで、水蒸気を結露(気体の水蒸気を液体の水に変化)に変えて取り除く方式です。
ヒーターを使わないため、最も省エネ性の高い方式ですが、小型化しにくいことや、気温の低い季節には除湿能力が下がることがデメリットです。
●デシカント方式
ゼオライトと呼ばれる吸湿剤に吸着させた水蒸気に、ヒーターで熱を加えて湿った空気を発生させ、熱交換器で冷やすことで結露に変えて取り除く方式です。
寒い冬でも安定して除湿できることや、小型軽量化しやすいのがメリットですが、ヒーターを使うため消費電力が高いことや、室温が上がりやすいため夏場には不向きといったデメリットがあります。
●ハイブリッド方式
気温の高い夏場に強くて省エネ性の高いコンプレッサー方式と、気温の低い冬場の除湿が得意なデシカント方式のよいところを組み合わせて使えるのが、ハイブリッド方式です。
パナソニックの場合、コンプレッサーで生じた熱をデシカント方式の除湿に再利用することで、パワフルな除湿と省エネ性の高さを両立しています。
■除湿能力と適用畳数は?
除湿機の基本仕様で最初に注目したいのが、「除湿能力」と「適用畳数(除湿可能面積の目安)」です。
●除湿能力
除湿能力には、「定格除湿能力」に加えて「最大除湿能力」があります。
定格除湿能力とは、「室温27℃(デシカント方式の場合は20℃)、相対湿度60%を維持したときの1日当たりの除湿量」のこと。
一方、最大除湿能力とは、衣類乾燥モードなどでフルパワー運転した場合の除湿能力のことです。
最大除湿能力が高いものは一見すると高性能だと判断しがちですが、消費電力が大幅に上がる場合があるため、基本的には定格除湿能力で比較するのがおすすめです。
なお、除湿能力の仕様に「50Hz/60Hz」という表記がありますが、これは東日本を中心とした50Hz地域の場合と西日本を中心とした60Hz地域の場合では除湿能力が異なることを示しています。
●適用畳数(除湿可能面積の目安)
適用畳数(除湿可能面積の目安)は、エアコンと同様に、除湿機の能力をわかりやすく部屋のサイズで示したものです。同じ除湿器でも気密性の高い鉄筋コンクリート住宅では広く、気密性の低い木造住宅では狭くなります。
除湿能力 | 除湿可能面積の目安 |
---|---|
~4L未満 | クローゼットや納戸などの狭い場所 |
4L~6L未満 | 木造6~7畳、鉄筋11~13畳 |
6L~8L未満 | 木造8~9畳、鉄筋14~19畳 |
8L~10L未満 | 木造10~12畳、鉄筋20~25畳 |
10~12L未満 | 木造13~14畳、鉄筋26~29畳 |
12L~ | 木造15畳~、鉄筋30畳~ |
■衣類乾燥機能は必要?
除湿機は「湿った空気を吸い込んで乾いた空気を排出する機器」ですが、この乾いた空気を直接衣類に当てて乾かせるのが、最近特に注目されている衣類乾燥機能です。
衣類を乾かすためにさまざまな機能を搭載しているので、そのなかでもぜひチェックしておきたい機能をいくつか紹介しましょう。
●送風機能
衣類を乾かす上では、いかに乾いた空気を衣類にたくさん当てるかが重要になるため、チェックしたいのが「送風機能」です。ルーバーによって風の方向を変えることで、幅広い範囲に空気を送ることができます。
送風できる方向や幅を表示しているメーカーもあるので、そちらもチェックしましょう。
●衣類乾燥時間
衣類乾燥除湿機の仕様には、「衣類乾燥時間」の目安も表示されています。部屋の広さ6畳相当/室温20℃、湿度70%、60Hz/洗濯物:2kg相当(Tシャツ3枚、Yシャツ2枚、パジャマ1組、下着7枚、靴下2足、タオル3枚)という環境下で、どのくらいの時間がかかるのかが表示されています。
また、衣類乾燥1回あたりの電気代の目安も表示されているので、参考にするといいでしょう。
●温度・湿度センサー
衣類乾燥除湿機には、衣類乾燥が終了したかどうかを温度と湿度で見極めて自動停止してくれる製品もあります。衣類乾燥に使いたい人はこちらもチェックしましょう。
■お手入れ方法など使いやすさは?
そのほか、手入れのしやすさ、持ち運びやすさなどもチェックしたいポイントです。
●排水タンク容量・連続排水機能
除湿機の基本性能は除湿能力ですが、室内から取り除いた湿気(結露に変えたもの)を排水する「排水タンク容量」も重要な要素です。除湿能力が高くても排水タンク容量が少ないとすぐにいっぱいになって止まってしまうためです。
製品によってはホースを接続することで室外や風呂場などにたまった水を排出する「連続排水機能」を備えるものもあります。湿気が多く困っている部屋がある場合は、タンク容量を気にせずに使える連続排水機能も重要なポイントです。
●手入れのしやすさ
排水タンクに凹凸がない方が洗いやすいため手入れもしやすくなります。また、排水タンクにハンドルが付いていると持ち運びやすいです。
●持ち運びやすさ
洗面所やクローゼット、納戸など、さまざまな場所に持ち運ぶためには、本体にハンドルやキャスターが付いていると便利です。
■その他の機能
ほかにも注目したい機能があるので紹介しましょう。
●消臭、脱臭(空気清浄)機能
シャープの「プラズマクラスター」やパナソニックの「ナノイー」など、独自のイオン発生機能によって消臭や脱臭機能を備えているモデルもあります。
●静音機能
多くの製品はモード別の運転音が表記されています。また、運転音が気になる人向けに静音モードなども用意しており、標準モードなどに比べて除湿能力は落ちますが、静音モード時の運転音と除湿能力のバランスもチェックして選ぶといいでしょう。
●内部乾燥機能
本体内部に残った水滴や湿気を乾燥させる機能です。運転後や長時間使わないときなどに、内部乾燥機能を使うとあんしんです。
3 専門家が選ぶおすすめの除湿機5選
家電の専門家がニーズ別におすすめする除湿機を5つ紹介します。
■速乾能力とコスパのよさを求める人におすすめ
パナソニック/F-YHVX120
オープン価格
ツインルーバーを搭載し、幅約165cm(吹き出し口より高さ50cm)のワイド送風が可能なハイブリッド方式の衣類乾燥除湿機です。温度・湿度センサーの変化の度合いを定期的にチェックすることで、衣類乾燥の仕上がりを検知して自動でストップする「カラッとセンサー」を搭載しています。
連続排水には対応していませんが、約2kgの洗濯物を約75分で乾かせる乾燥スピードの速さと、ナノイーX(48兆)による脱臭・除菌機能、コンパクトさ、コスパなどバランスのよさが魅力のモデルです。
除湿方式 | ハイブリッド方式 |
---|---|
定格除湿能力(50/60Hz) | 9L/10L(最大11.5L/12.5L) |
消費電力(50/60Hz) | 除湿(自動):220W/235W、衣類乾燥(速乾):685W/715W |
衣類乾燥時間(洗濯物約2kg) | 約75分(速乾) |
タンク容量 | 約3.2L |
連続排水 | × |
除湿可能面積 | 木造11~13畳、鉄筋23~25畳 |
サイズ(高さ×幅×奥行) | 583×370×225mm |
重さ | 13.9kg |
■衣類乾燥と清潔性を求める人におすすめ
シャープ/プラズマクラスター衣類乾燥除湿機 CV-PH140
オープン価格
3種類(スイング/スポット/ワイド)の左右スイング、 4種類(上向き/前方/下向き/広角)の上下スイングによって、幅約165cmのワイド送風を実現する「広角ワイドルーバー」を搭載しています。約2kgの洗濯物の乾燥を梅雨時で約64分、冬季は約80分(どちらも60Hz地域)でスピード乾燥することが可能です。
生乾き臭のスピード消臭や付着菌の除菌、付着ウイルスの作用の抑制に効果を発揮する「プラズマクラスター25000」も搭載しており、除湿から部屋干しまで1年中パワフルに使えるモデルです。連続排水にも対応しているので、湿気の多い部屋にお悩みの方におすすめです。
除湿方式 | ハイブリッド方式 |
---|---|
定格除湿能力(50/60Hz) | 11L/12L(最大12L/14L) |
消費電力(50/60Hz) | 除湿時:275W/295W、衣類乾燥時:660W/695W |
衣類乾燥時間(洗濯物約2kg) | 約64分(梅雨時)/約80分(冬季) |
タンク容量 | 約3.6L |
連続排水 | ○市販のホース(内径15mm)が必要 |
除湿可能面積 | 木造14~16畳、鉄筋28~33畳 |
サイズ(高さ×幅×奥行) | 645×365×235mm |
重さ | 約15.0kg |
■急ぎの衣類乾燥に使いたい人におすすめ
三菱電機/サラリ MJ-M120TX
オープン価格
生乾き部分を検知し、集中して送風する「部屋干しおまかせムーブアイ」を搭載する衣類乾燥除湿機です。洗濯物の位置や量、状態について、3つのセンサー(赤外線・温度・湿度)で広範囲をきめ細かく検知し、「3次元広角狙えルーバー」で幅約180cm(上下160°、左右100°)までワイドに送風し、素早く乾かせるのが魅力です。
方向スイッチを使って光ガイドで狙いを定め、ピンポイントで送風することで少量の衣類を集中乾燥できる「ズバッと乾燥モード(少量衣類)」も搭載しています。そのほか、布団の湿気をセンサーが検知して乾かせる「ふとんサラリモード」など、ユニークな機能を搭載しているのが魅力です。また、連続排水にも対応しています。
除湿方式 | コンプレッサー方式 |
---|---|
定格除湿能力(50/60Hz) | 11L/12L |
消費電力(50/60Hz) | 除湿時:325W/385W、衣類乾燥時:325W/385W |
衣類乾燥時間(洗濯物約2kg) | 約105分 |
タンク容量 | 約3.0L |
連続排水 | 市販のホース(内径15mm)で可能 |
除湿可能面積 | 木造14~15畳、鉄筋28~30畳 |
サイズ(高さ×幅×奥行) | 534×360×210mm |
重さ | 13.5kg |
■パワフル衣類乾燥を求める人におすすめ
コロナ/WHシリーズ CD-WH1822
オープン価格
最大18L/日と、かなりパワフルな除湿能力を搭載し、「速乾W(ダブル)ルーバー」によって高さ200㎝×奥行230㎝のワイドな送風エリアを実現した衣類乾燥除湿機です。除湿方式はコンプレッサー方式ですが、300Wヒーター温風を組み合わせることで58分の衣類スピード乾燥を実現しています。
背面の注水口にコップ1杯分の水を入れることで、熱交換器のホコリやごみを水で洗い流す「アクアドロップ洗浄self(セルフ)」機能を搭載しており、除湿機内部を清潔に保てるだけでなく、除湿や衣類乾燥の性能低下を抑えてくれるのも魅力です。
除湿方式 | コンプレッサー方式 |
---|---|
定格除湿能力(50/60Hz) | 16L/18L |
消費電力(50/60Hz) | 除湿時:305W/355W、衣類乾燥時:605W/655W |
衣類乾燥時間(洗濯物約2kg) | 約58分 |
タンク容量 | 約5.5L |
連続排水 | × |
除湿可能面積 | 木造20~23畳、鉄筋40~45畳 |
サイズ(高さ×幅×奥行) | 657×378×235mm |
重さ | 13.9kg |
■コンパクトさと冬場の除湿を求める人におすすめ
パナソニック/F-YZVXJ60
オープン価格
幅43.6cm、奥行17.7cmとかなりコンパクトながら、幅約100cmのワイド送風で真下から衣類を乾かせる衣類乾燥除湿機です。除湿能力はほかのモデルに比べて控えめですが、デシカント方式のため、気温の低い冬でもしっかりと除湿ができます。
電源コードを本体内にしまえるようになっており、使用時も収納時もコンパクトさを求める人や、冬の除湿に使いたい人におすすめです。
除湿方式 | デシカント方式 |
---|---|
定格除湿能力(50/60Hz) | 5.4L/5.6L |
消費電力(50/60Hz) | 除湿(自動):280W/280W、衣類乾燥(速乾):465W/465W |
衣類乾燥時間(洗濯物約2kg) | 約108分(速乾) |
タンク容量 | 約2.0L |
連続排水 | × |
除湿可能面積 | 木造:7畳、鉄筋:14畳 |
サイズ(高さ×幅×奥行) | 335×436×177mm |
重さ | 6.0kg |
4 使用時の注意点/使用しない時期の保管方法
使用時は、ドアを閉めるなどして除湿したい場所をなるべく閉鎖空間にしましょう。吸気口や排気口の近くに壁や家具などの障害物があると除湿効果が低くなるので、少なくとも20cm以上は離して設置するようにしましょう。衣類乾燥機として使う場合は、衣類から50cmほど離れた場所に設置するのがおすすめです。
梅雨が明けたりしてしばらく使う機会がなくなる場合は、カビが発生しないように内部乾燥機能を使ってから収納することをおすすめします。
5 使わない時期もあるからこそレンタルがおすすめ
住宅によっては季節を問わず、常に湿気が多い場所などもありますが、除湿機は一般的に、高温多湿な梅雨の時期や夏などに利用することが多いため、それ以外ではしばらく活用しない時期もあります。
「一時期だけ使いたい」という方や、「衣類乾燥に使いたいけど、購入する前に一度試してみたい」という方は、kikitoのレンタルサービスで試してみてはいかがでしょうか。
※2022年5月時点での情報です。
最新情報について、詳しくは「メーカーのホームページ」でご確認ください。
※商品写真および画像はイメージです。
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