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ソニーのノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000X M4」

ソニー「WH-1000X M4」はどれだけ使える?プロがテレワーク/音楽試聴で検証

Sony ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット WH-1000XM4 ブラック

Sony ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット WH-1000XM4 ブラック

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ヘッドホン/イヤホン

公開日:2021年12月20日(2024年4月23日更新)


ソニー「WH-1000X M4」は、オンライン会議にもプライベートの音楽・動画鑑賞にもぴったりのヘッドホン。専門ライターが実際に使用し、ノイズキャンセリングの効果や音質、アプリの使い勝手をレビューします!

昨年から長く続いている新型コロナウイルス感染症による影響を避けるため、自宅でも快適にリモートワークができる環境を整えてきた方も少なくないと思います。オンライン会議の音声コミュニケーションをスムーズにこなしたり、仕事の合間やプライベートの時間に楽しむ音楽・動画鑑賞のクオリティアップにもこだわったりしたい方に向けて、ソニーのアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載するBluetooth対応ワイヤレスヘッドホン「WH-1000X M4」の魅力を紹介します。

1 「WH-1000X M4」の特徴を解説

最先端を行くエレクトロニクスブランドであるソニーは、ヘッドホンやイヤホンを中心とするポータブルオーディオ関連の製品も多数展開しています。1000Xはソニーが2016年に発表したプレミアムクラスのワイヤレスヘッドホンとワイヤレスイヤホンのシリーズです。2020年に発売された「WH-1000X M4」はシリーズのヘッドホンタイプの製品としては第4世代(M4=マーク4)を迎えた最新モデルになります。

付属のキャリングケースに「WH-1000X M4」を収納したところ

△ヘッドホンをコンパクトに折りたたんで、ケーブルや航空機用変換プラグと一緒に持ち運べるケースが付属しています

■業界最高クラスのノイズキャンセリング能力

WH-1000X M4にはふたつの大きな特徴があります。ひとつが使用環境周囲の雑音が消せる「アクティブ・ノイズキャンセリング(以下:ANC)」機能の高い効果です。

ANCとはヘッドホン本体に内蔵するマイクで周囲の音をモニタリングしながら、音楽再生に不要な環境ノイズだけを解析・抽出、ノイズ成分と逆位相の音をぶつけて消すテクノロジーです。ANCは音楽を聴くためだけでなく、スマホによる音声コミュニケーションにも便利な機能として一目置かれています。

ソニーの「WH-1000X M4」は、少し前のスマホやタブレットなどハイエンドのモバイル通信端末に搭載されていたものと肩を並べるほどにパワフルなシステムICチップを内蔵しています。消音処理の際はマイクで集めた外部ノイズを毎秒700回以上も高性能なチップが解析して、リアルタイムに変化するリスニング環境に合わせたノイズキャンセリング処理を行います。とても高度な頭脳を持つワイヤレスヘッドホンなのです。

■ソニーならではの高音質

もうひとつの特徴は、ソニーのプレミアムヘッドホンである「WH-1000X M4」が「高音質」も徹底的に追求していることです。音楽を楽しむ際に注目したい本機の特長についてはこのあと詳しく解説しますが、歴代1000Xシリーズのワイヤレスヘッドホンはどのモデルも有線/無線接続どちらでもCDを超える音質のハイレゾリューションオーディオ(以下:ハイレゾ)の再生に対応していることから特別に注目を集めてきました。

騒音低減すればテレワークの集中度もアップ!
気分転換の音楽鑑賞もいい音でより楽しく。

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2 「WH-1000X M4」のANC性能がすごい理由って?

続いて「WH-1000X M4」のANC機能について一歩踏み込んだ解説をしたいと思います。

■4つの内蔵マイク+「QN1」チップで環境に合わせた自然な消音効果

「WH-1000X M4」は本体の外側と、イヤーカップの内側に向けて左右合計4つのマイクを内蔵しています。このマイクでリスニング環境周囲の音を常時モニタリングしているのですが、この処理をとても正確に、なおかつ消費電力を抑えながら毎秒700回以上にも及ぶ速さで行うために、ソニーは専用の高音質ノイズキャンセリングプロセッサー「QN1」(以下QN1)チップを開発して本機に載せました。

ソニーのノイズキャンセリングプロセッサー「QN1」の動作イメージ

△専用の「QN1」チップが毎秒700回以上もセンシングを行い、周囲の騒音レベルに合わせて最適なノイズキャンセルを行います

この賢いチップのおかげで、周囲の騒音レベルが変わってもヘッドホンを身に着けているユーザーは常に一定の心地よい消音効果が得られます。ノイズキャンセリングヘッドホンの消音効果は、あまりにも強くかかり過ぎると不自然に感じられてしまいますが、「WH-1000X M4」の場合はノイズをしっかりと消しつつ、音楽再生や音声通話に自然と長時間にわたって集中できるところに魅力があります。

△QN1チップは、自然な消音を行いつつ音楽再生の際の音質も落とすことがありません

特に最新世代である“M4”では、中高音域の消音効果が前世代のモデルよりも向上しています。例えば商業施設やカフェなど人が多く集まる場所でも喧噪を気にすることなく、質の高い静寂が得られるようになりました。もちろん、自動車のエンジン、エアコンや換気扇のファン音など持続して響く低音域のノイズもぐっと押さえ込んでくれます。

■柔らかく耳を覆ってくれる密閉度の高いイヤーパッド

「WH-1000X M4」のイヤーパッドの写真

△柔らかい立体縫製イヤーパッド。長時間の連続使用も疲れを感じることなく楽しめます

ソニーは新しい1000Xシリーズのワイヤレスヘッドホンを開発するたびにイヤーパッドの素材や形状を改良してきました。最新モデルの高いノイズキャンセリング効果にはこのイヤーパッドも貢献しています。ユーザーの耳のまわりに柔らかくフィットするイヤーパッドは密閉度が高く、また装着感にも優れているので、音楽再生やハンズフリー通話のため長時間身に着けていても疲労感がありません。

「WH-1000X M4」の左側イヤーカップ内にあるセンサーによりヘッドホンの着脱を感知している写真
「WH-1000X M4」の左側イヤーカップ内にあるセンサーによりヘッドホンの着脱を感知している写真

△左側イヤーカップの中にある近接センサーと、左右それぞれのユニットに内蔵された加速度センサーがヘッドホンの着脱を感知。自動的にタッチセンサーコントロールパネルの操作や電源オフ、再生の一時停止などを制御する装着検出機能もあります

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3 WH-1000X M4が高音質な理由とは?実際に聴いてレビュー

■ソニーの最先端技術が活きた専用設計ドライバーを搭載

「WH-1000X M4」による音楽再生にも、ソニーがポータブルオーディオの分野で培ってきた最先端のテクノロジーが活きています。例えばヘッドホンの心臓部であり、音が生まれる源泉となる専用設計の40ミリ口径HDドライバーユニットに含まれる振動板は、液晶ポリマーフィルムのベースにアルミコートを施したことで、すべての音域が自然にバランスよく響くサウンドを実現しています。

「WH-1000X M4」のスピーカードライバーの構造図

△専用設計の40ミリ口径HDドライバーユニットにより、すべての音域が自然にバランスよく響くサウンドを実現します

スマートフォンにペアリングしてそのサウンドを確かめてみました。YOASOBIの『三原色』では透き通ったボーカル、アコースティックギターやパーカッションの彩り豊かな音色がとても素直に再現されることがよくわかります。弾力感に富んだドラムスの低音が身体の芯を心地よく突き、ふくよかな温かみも感じられます。大編成のオーケストラやジャズバンドの演奏が目の前に広がるような臨場感を体験すると、思わず息を吞んで音楽に聴き入ってしまうはずです。

「WH-1000X M4」が描き出すボーカルのリアリティにも定評があります。声の繊細なニュアンスを浮き彫りにするヘッドホンなので、好きなボーカリストの楽曲をこのヘッドホンで聴き直してみると、また様々な発見が得られるはず。上質なANC機能のおかげで、屋内外を問わずどんな場所でも音楽再生に深くのめり込めることも、「WH-1000X M4」のユーザーだけに与えられた特権です。

■普通の音源も高音質で楽しめる「DSEE Extreme」機能も用意

通常ヘッドホンでハイレゾ音楽再生を楽しむ場合、別途ハイレゾ対応の音源とスマホなどのプレーヤー機器が必要です。ところが「WH-1000X M4」の場合、ソニー独自の「DSEE Extreme」という機能により、Spotifyなどハイレゾ非対応の音楽ストリーミングや、CDから保存した音源もアップスケーリング処理(高音質化)によって、ハイレゾに迫る高音質で楽しむことができるのです。組み合わせるスマホがハイレゾ再生に対応していなくても大丈夫です。

「DSEE Extreme」機能のイメージ図

△Spotifyなどハイレゾではない音源もアップスケーリング処理することでハイレゾに迫る高音質で楽しめる「DSEE Extreme」機能を搭載しています

DSEE Extremeでは、元が圧縮されている音楽コンテンツから原音成分を復元して、ハイレゾ相当の高音質なデータにアップスケーリング処理を行います。処理を行う際にはAIによる機械学習を活かして、楽曲に含まれる人の声、様々な楽器の音色をリアルに蘇らせます。アーティストによる演奏と向かい合って聴いているような生々しい効果が得られるところにこの機能の醍醐味があります。

DSEE Extremeは、WH-1000X M4も対応するソニーのモバイルアプリ「Sony | Headphones Connect」から有効にすることが可能。アプリ上でオン・オフを切り換えることができます。ふだんは常時オンで使うことをおすすめします。

普段聴いているSpotifyやYouTube Musicが
高音質になる!

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4 アプリを使うとさらに便利に!

iPhone、Androidスマホの両方に対応するモバイルアプリ「Sony | Headphones Connect」を使いこなせば、WH-1000X M4の様々な機能が便利に使えます。

■頭や耳の形を計測して自分にぴったりのANC効果にしてくれる

例えばANCに関連するものだけでも沢山の機能があります。ヘッドホンを装着した状態で「ノイズキャンセリングの最適化」を行うと、ユーザーによって異なる頭や耳の形状、髪型などに影響を受けるANCの効果を自動でベストコンディションにしてくれます。アプリによる測定はわずか10秒前後。測定には「周囲の気圧状態」にANCの効果を合わせるというメニューも含まれていますが、これは飛行機内の環境にANCを最適化できる便利な機能です。

「WH-1000X M4」の専用アプリでノイズキャンセリングの最適化を行う画面写真
「WH-1000X M4」の専用アプリでノイズキャンセリングの最適化を行う画面写真

△ヘッドホンを装着した状態でアプリから最適化を実行。ヘッドホンの装着状態や周囲の気圧に合わせてノイズキャンセリング機能や音の聴こえ方をベストコンディションに整えます

■外音を取り込むバランスも22段階で調整可能

WH-1000X M4はANCによりノイズが消せるだけでなく、同じマイクで周辺の環境音を取り込みながら、再生中のサウンドとミックスして聴く「外音取り込み」の機能を搭載しています。外部の環境音にも注意が向けられると、例えば屋外を歩きながら、または家族と一緒に過ごす自宅でリモートワークをこなしながら、より安心・安全にヘッドホンが使えます。

そのANCと外音取り込みのバランスを全22段階で調整できる機能がアプリにあります。さらに「アダプティブサウンドコントロール」を選択すると、ヘッドホンにペアリングしたスマホのセンサーからユーザーの行動情報を取得。止まっている時、歩いている時など4つのパターンを自動で切り替えながら、消音と外音取り込みのバランスを自動調整してくれます。

加えて、接続しているスマートフォンのGPS機能と連係し、頻繁に行く場所に合わせたノイズキャンセリングや外音取り込み設定を登録することも可能。自宅や職場などを訪れると、最適な設定に自動で切り替えてくれるのです。

専用アプリの「アダプティブサウンドコントロール」機能を利用している画面△ユーザーの4つの行動パターンやよく行く場所を自動解析。ノイズキャンセリングと外音取り込みのバランスを自動で切り換える「アダプティブサウンドコントロール」も便利な機能です

専用アプリで「DSEE Extreme」機能を設定している画面△DSEE Extremeもアプリから操作可能。「有効」にすると、様々な音楽ソースをハイレゾリューションオーディオに相当する音質に変換します

ANCと外音取り込み機能は、ヘッドホンの左側面にある「CUSTOM」ボタンを押すと任意のタイミングで素早く切り換わります。

△左側のイヤーカップ側面のCUSTOMボタンを押すとノイズキャンセリング、外音取り込みの切り替えを素早く行えます

■話しかけられてもOK。すぐ外音を聴ける便利機能も用意

ヘッドホンに手を当ててクイックアテンション機能を試しているところ

△右側のイヤーカップを手のひらで覆うようにタッチすると、触れている間は外音取り込みが有効になるクイックアテンションも便利な機能です

また音楽再生・通話中にヘッドホン右側のイヤーカップを手のひら全体で覆うようにタッチすると、その間一時的に外音を取り込める「クイックアテンション」も便利です。

さらにアプリから「スピーク・トゥ・チャット」の機能をオンにすると、ヘッドホンを装着したユーザーが声を出して会話を始めたことヘッドホンが自動で認識して、ANCから外音取り込みにモードに切り換えます。在宅ワーク中、ヘッドホンを身に着けたまま不意に家族と話さなければならない場面で役に立ちます。

5 音楽鑑賞にもリモートワークにも便利な「WH-1000X M4」

いまワイヤレスイヤホンもリモートワークの必携ツールとして注目されていますが、特に連日長時間に渡るオンライン会議をこなさなければならない方の場合、フル充電から最大30時間続して使える「WH-1000X M4」のスタミナは魅力的に感じられるはずです。また、いざという時にはパッケージに付属するケーブルを使ってパソコンに有線接続ができるので、Bluetooth接続の手間を省くことができます。

「WH-1000X M4」とスマホをケーブルで接続しているところ

△スマホにタブレット、ノートPCなどのデバイスと付属のケーブルで有線接続もできるので、万一バッテリーがなくなってしまった際も安心です

日常生活の場面を問わず、最良のサウンドリスニング体験が得られるワイヤレスヘッドホンを探しているすべての方に、ソニーの「WH-1000X M4」をぜひ試してほしいと思います。

※2021年12月20日時点での情報です。

※最新情報について、詳しくはメーカーのホームページをご確認ください。

※表示金額はすべて税込価格です。

※商品写真および画像はイメージです。

取材・執筆

山本 敦

山本 敦

オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスの多方面をカバーする。ヘッドホン・イヤホンは毎年300を超える新製品をレビューしている。国内のみならず海外のイベントにも足を運び、商品企画・開発者に直接インタビューする。


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