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1　シャワーヘッドを変えるメリットとは？

筆者自身、もともと「備え付けのシャワーヘッドで問題ない」と思っていました。ところがいざシャワーヘッドを変えてみると、全く違う体験が待っていました。まずは、シャワーヘッドを変えることでどんなメリットがあるのか、5つのポイントを見ていきましょう！

■節水・節約

高機能なシャワーヘッドは、「散水板」と呼ばれる水が出る部分の穴が小さく、吐水量を少なくして無駄な水の消費を防ぐ仕組みになっているものがほとんどです。なかには節水率が50％を超えるものもあり、いつもどおり使っているだけで水の消費量を従来の半分以下にまで抑えられるものもあります。

また、結果的に給湯する水量も減るので、ガス代も抑えられて二重にお得。水道代・ガス代が高いと感じている方や、家族が多くシャワーをよく使う家庭ほど吟味してほしいアイテムなんです。

■水圧調整

各社、最新モデルではヘッドのサイズや水の出る穴の数・大きさが工夫されており、水圧を自在にコントロールできる機能が付いた商品が揃っています。

使用シーンや好みに応じて最適な水圧を使いわけられるため、「家族で水圧の好みが違う」「洗う場所に応じて水圧を変えたい」といったニーズにも応えてくれます。ほかにも、洗髪時のスカルプケア、水圧を利用してのマッサージ、浴室の清掃など、水圧を強くできることでシャワーの活用の幅は広がります。

逆に、肌への刺激・負担が気になる方は水圧を抑えることもできます。刺激に敏感な顔は弱め、そのほかの部位は強め、といったように肌ケアを意識した使いわけも可能です。

■水質改善

一般的な水道水には消毒のために塩素が含まれていて、塩素にはタンパク質を壊す作用があります。そのため、髪のキューティクルが剥がれてプール上がりのようなゴワゴワ髪になったり、皮脂を過剰に落としてしまい乾燥しやすくなってしまったりと、髪・肌に悪影響をおよぼすことも。

しかし、塩素除去、浄水機能が付いたシャワーヘッドであれば、いつもどおりシャワーを浴びるだけで、髪のツヤや肌の潤いを維持する効果が期待できます。

特に普段から髪の傷みや肌の乾燥が気になる方は、シャワーヘッドを変えることで改善されるかもしれません。

■美容効果

マイクロバブル、ウルトラファインバブルなどは、目に見えないほどの小さな泡を生み出すことでさまざまな美容効果や洗浄効果を高めるとされています。その呼び名は、泡のサイズによって異なります。

• ●ファインバブル（極小の泡の総称）：直径0.1mm未満
• ●マイクロバブル：直径0.001mm以上
• ●ウルトラファインバブル：直径0.001mm未満

毛穴に溜まった皮脂汚れなどにも、微細な気泡がしっかり吸着して取り除いてくれるため、肌を清潔に保ちやすくなります。

また、肌を擦ったり化学物質を使用せずに汚れが落とせたりするため、肌への負担も軽減できます。皮脂汚れによる毛穴の黒ずみやニキビなどに悩んでいる方には特におすすめです。

■リラックス効果

シャワーヘッドによっては、シャワーのリラックス効果を高められるものもあります。

たとえばヘッドのサイズが大きいと、全身にお湯がかかるので体が温まりやすくなります。湯船に浸かると全身が温まりリラックスできるように、シャワーを浴びることでも一定のリラックス効果が期待できるようになるのです。

特に高身長の人、肩幅が広い人など、一般的なシャワーでは一度に全身を温められない方にとって、ヘッドの大きさは商品を選ぶ際の重要なポイントになります。

また、ヘッドの大きさ以外でも、水圧によるマッサージに最適な「マッサージ水流」や頭皮に適度な刺激を与える「ヘッドスパ水流」など、リラックス効果を高めるための機能を備えたものもあります。

「ゆっくり湯船に浸かる時間がない」「短時間でもリラックスしたい」という方は、そうした機能の付いたシャワーヘッドを選んでみるのもアリです。

2　シャワーヘッドの選び方

5つのメリットからもわかるように、最近のシャワーヘッドは多機能化しています。となると、難しいのが自分に合った商品選び。ここでは自分に合うシャワーヘッドを選ぶために、押さえておきたい選び方のポイントを3つお伝えします。

■4つの機能から重視するものを選ぶ

◎美容機能

美肌を目指す方や肌荒れ対策に悩んでいる方には、ファインバブル機能が搭載されたシャワーヘッドがおすすめです。微細な泡が肌の汚れを落としてくれるため、下記のような効果が期待できます。

• ●肌トラブルの改善（毛穴の黒ずみを落とす）
• ●ニキビ予防（清潔な肌をキープ）
• ●肌のトーンアップ（古い角質・汚れの除去）

赤ちゃんや小さい子どもなど、デリケートな肌にはミスト機能がおすすめです。シャワーの水流は大人でも肌にダメージを与える可能性がありますが、ミストシャワーであればダメージを最小限に抑えられます。

一方で、髪のごわつきや指どおりの悪さなど、ダメージヘアにお悩みの方は、水質アップ機能を重視しましょう。水道水に含まれる塩素によるダメージを軽減できるため、なめらかな髪を維持しやすくなるはずです。

◎節水機能

水道代や水の使用量が気になる方は、節水率を確認しましょう。節水率は、数値が高いほど使用する水量が少なくなります。たとえば「節水率40%」と書いてある場合、使用する水量は通常の60%ほどになります。

しかし、節水率は高ければ高いほどよい、というものでもありません。なかには節水率70％を超えるものもありますが、水量の減少によって浴び心地が悪くなることもあります。

一般的なシャワーヘッドは、1分間で約10Lのお湯を使うため、1Lあたりの水道料金を0.24円（東京都水道局 平成24年度生活用水実態調査より）とすると、1分間で2.4円かかる計算です。1日15分シャワーを浴びる場合、一般的なシャワーヘッドと節水率50%のシャワーヘッドでは、下記のような差が出ます。

上記は、単純計算のためあくまで参考ですが、使い続けるほど水道料金を大きく節約できることがわかると思います。

特に、シャワーの持ち手のところに止水ボタンが付いているものであれば、すぐに水を止められて無駄使いが減り、より節水効果を高められます。

節水と浴び心地のバランスが大切なので、店頭で試したりレンタルしてみたりと、実際に体感してから購入するのがおすすめです。

ちなみに、マイクロバブル機能があると、水流中に含まれる気体量が多くなるため節水効果もあります。ただしファインバブルのなかでも、ウルトラファインバブルになると泡が微細で体積が非常に小さくなるため、節水にはほとんど貢献しません。

◎水圧アップ

シャワーの水圧が弱くて困っている場合は「低水圧用」を選択するのがおすすめです。

一般的なシャワーヘッドは放射線状に水が出ますが、低水圧用のシャワーヘッドは直線状に水が出るため、水圧を強めに感じやすくなります。

たとえば、マンションの高層階で水圧の弱さに悩む方や、高い水圧で頭皮・肩などをマッサージしたい方にはぴったりです。

また、水圧を調整できるシャワーヘッドを選べば「家族で水圧の好みが違う」という場合でも、それぞれ好きな水圧のシャワーを浴びられます。

水圧の変更方法は、レバー式のものやヘッドを回すものなど多岐にわたりますが、片手で操作しやすいものを選ぶようにしましょう。体を洗いながらなど、片手が塞がっていても、簡単に水圧を切り替えられるため扱いやすさは抜群です。

◎水質アップ

塩素による髪や肌へのダメージが気になる方は、塩素の除去率が少しでも高いものを選びたいですよね。浄水器協会が定める「浄水シャワー」の塩素除去率水準は50%となっていますが、なかには90%以上除去できるものも販売されています。

ただし、塩素除去の効果は永久的ではないため、数か月単位で定期的なカートリッジ交換が必要となります。ランニングコストが気になる方はご注意ください。

また、浄水・原水の切り替え機能があると、お風呂掃除など塩素の除去が不要な際にカートリッジを節約できます。

■フィルタ交換の有無をチェック

先述のように、浄水機能が付いたシャワーヘッドであれば、カートリッジの交換が必要となります。

フィルターにはいくつかの種類があり、代表的なものは下記3つです。

●活性炭 ：寿命が長く、塩素以外の不純物も吸着してくれる

●ビタミンC：通水すると高確率で塩素を除去でき、溶液・粉末・タブレット状などさまざまな形態がある

●亜硫酸カルシウム：反応速度が速く、多くのお湯を出しても除去率が下がりにくい

フィルターは形状もさまざまで、筒状のものもあれば、溶液や粉末、タブレット状などもあります。多くの場合、シャワーヘッドの上部を回して外せば、簡単にカートリッジを交換できるようになっています。

交換頻度はフィルターの種類や使用頻度によって異なりますが、一般的には3か月が目安。長いものでは1年間使用できるものもあります。1つあたり2,000～3,000円ほどで販売されているので、ランニングコストも踏まえて選びましょう。

コストだけで考えると寿命の長い活性炭タイプがお得ですが、ほかのフィルタに比べて水の勢いが悪くなる可能性があり、一長一短なので優先順位を決めることが大切です。

■使い勝手を左右するデザインと重さもチェック

使い勝手を左右する大事なポイントは以下の2点です。

●持ちやすいデザイン

●使っていて疲れない重量

デザインに関しては、凸凹加工により滑りにくくなっているものや、丸みやカーブで握りやすくなっているタイプがおすすめです。逆に、角ばっているもの、平たいもの、幅が広いものは持ちにくく、利便性に欠けます。

持ち手の太さに極端な差はありませんが、一般的に25～35mmほどの太さであれば性別・年齢問わず誰でも使いやすいサイズ感といえるでしょう。

重量に関しては、150g前後の商品がおすすめ。一般的なシャワーヘッドの重さは200～300gほどですが、シャワータイムが長くなるロングヘアの方や腕力が低下してきた高齢の方は、その重さだと使いにくさを感じることがあります。

とはいえ、あまりに軽いものを選ぶと機能がシンプルになってしまい、水量調整・水流切り替え・一時止水ボタンなどが非搭載のものしか選べなくなることも。

軽さと機能性を両立している、150g前後（130～170gほど）のシャワーヘッドが、バランスが取れており優れているといえます。

3　おすすめのシャワーヘッド6選

数あるシャワーヘッドのなかでも、人気の高機能シャワーヘッドを6つ紹介します。それぞれの機能や特徴、スペックをお伝えするので、商品選びの参考にしてください。

※表示金額はすべて税込です。

■ReFa：「ReFa FINE BUBBLE U」

「ReFa FINE BUBBLE U」は、高級シャワーヘッドとして知名度の高いReFaブランドから、2024年3月に発売されたシリーズ最新作です（2024年8月20日現在）。

ファインバブルを含んだ「ミスト」「ピュアストレート」「ストレート」「ポイントジェット」の4段階をレバーで切り替えでき、各モードで水流の広がり方や水圧が異なるため、体の部位や洗い方に合わせて使いわけられます。

また、ウルトラファインバブル・マイクロバブルの両方を生み出すことが可能。細かなウルトラファインバブルが毛穴に入り込み汚れを吸着、マイクロバブルが大きな汚れを浮かせるというダブルの洗浄力で、肌のキメの汚れまで落とせます。

■JAPAN STAR：「ナノフェミラス・プラス」

「ナノフェミラス・プラス」は、JAPAN STARが開発したシャワーヘッドです。特許取得済みの技術により毛穴より小さなファインバブルを生成しており、毛穴の奥まで浸透する優れた洗浄力と強力な水圧が特徴です。

ものづくりの街・東大阪の技術を活かし、約0.15mmの穴から、キメ細かな水の吐出を実現しています。泡のサイズも約0.000067mmと極小で、毛穴の奥から汚れを掻き出して、汚れや溜まった皮脂、界面活性剤までも除去します。従来機であるナノフェミラスに3タイプの水流モード（スカルプモード・フェイスモード・ノーマルモード）が追加され、さらに使いやすくなりました。

スカルプモードのハイパワーな水圧は、浴室の掃除にも効果的。浴槽や排水溝の汚れも、水圧とファインバブルの洗浄力で落とし、清潔な環境を維持します。

■日丸屋製作所：「節水シャワーヘッド」

日丸屋製作所の「節水シャワーヘッド」は、296個もの極細シャワー穴から水が出るので、少ない水量でも水圧がアップします。高い水圧を保ちながら、節水できる家計に優しい設計となっています。

散水穴が小さく水流が細いおかげで、どのモードでも浴び心地が柔らかく、肌に優しいのも魅力です。ヘッド横のスイッチで水流を3段階に切り替えられるので、好みの強さに調整できます。さらに塩素除去の機能もあるため、髪・肌へのダメージを最小限に抑えてくれます。

止水ボタンを使ってこまめに止水できるため、水の無駄使いを抑えられるのもポイントです。

■アラミック：「節水シャワープロ・プレミアム STX3B」

「節水シャワープロ・プレミアム ST-X3B」は、250個もの極細の散水穴から細く・速い水流が噴出するため、肌にあたった際のハネ返りが少なく、シルクのような優しい肌触りのシャワーを浴びられるのが特徴です。あたりが柔らかいおかげで、敏感肌の方や小さな子どもでも使用しやすくなっています。

増圧機能が搭載されているので、水圧の低いマンション上層階でも快適に使用できます。ソフト水流・ハード水流の切り替えも可能で、好みや用途に合わせて使えるのも魅力。手元のスイッチで簡単にシャワーを一時ストップできるため、水の無駄使いも防げます。

■MYTREX：「HIHO FINE BUBBLE＋e」

MYTREX（マイトレックス）の「HIHO FINE BUBBLE＋e」は、2024年2月に発売されたシャワーヘッドで、洗浄・保湿・保温だけでなく美顔器の機能を兼ね備えていることから注目を集めています。

エステの施術用機器や美顔器､医療用治療器などでも使用される微弱電流を発生させて肌に刺激を加えるマイクロカレントモードを搭載しており、肌のハリ・ツヤを育てる効果が期待できます。年齢肌が気になる方や、エイジングケアに興味がある方にぴったりです。ほかにも0.000046mmの微細なバブルによる洗浄力や、塩素を98.5％除去して髪・肌へのダメージを最小限に抑えるなど、美容へのこだわりが詰まっています。

ヘッド内に小さな水力発電の仕組みを搭載していることから、マイクロカレント（微弱電流）の発生に充電・電池などは必要なく、電気代が一切かからない画期的な仕組みです。

■TKS：「ボリーナ アヴァンティ」

「ボリーナ アヴァンティ」は、ファインバブル技術を採用したシャワーヘッドで、美容に特化した「ビューティモード」と、爽快な浴び心地の「パワフルモード」の2つを切り替えられます。

ファインバブルが毛穴やシワの奥の汚れ、皮脂、角質を吸着して浮かせ、洗い流すため、毛穴の黒ずみやニキビなど肌トラブルの改善が期待できます。また、古い角質・汚れの除去により肌を明るい印象にする効果も期待でき、肌の美しさを引き出してくれるでしょう。

また、独自の「ライトターン機構」による操作性の高さも魅力。シャワーホルダーに置いた状態でも、水圧の影響を受けずヘッドがクルクル動くのを防ぎ、好きな向きに水を出せるよう工夫されています。

4　シャワーヘッドのお手入れ

シャワーヘッドを選ぶ際は、お手入れのしやすさも重要です。散水板を簡単に取り外せて手軽にメンテナンスしやすいものを選びましょう。

シャワーヘッドは使用しているうちに、水に含まれるカルシウムや皮脂などが蓄積していくため、水の出が悪くなったり水圧が低下したりする可能性があります。

特殊な工具を使わずに分解できるものであれば、定期的に掃除しやすく、購入時の状態を保ちやすくなります。汚れは1か月ほどで溜まってしまうので、1～3か月に一度は掃除するようにしてください。

具体的なお手入れ方法としては、散水板を取り外して、歯ブラシで表面・裏面を磨くだけ。散水板の穴が大きい場合は、穴に針金を通すのも効果的です。

5　まとめ

6つのおすすめシャワーヘッドを紹介しましたが、これだけ魅力的なシャワーヘッドが揃っていると、やっぱりどれを買えばいいのか悩んでしまいますよね。高級シャワーヘッドは多機能な分、値段も高価で、どうしても購入のハードルが高くなってしまいます。

商品情報の機能欄ばかり見ていても、実際の浴び心地や効果までは実感できません。「買って後悔したくない」「まずは試してみたい」という方は、レンタルで試してみるのがおすすめです。

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