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1　サーキュレーターの魅力と効果

サーキュレーターとは、室内の空気を循環（サーキュレート）させることを主目的とした家電です。一般的に小さめの羽根を搭載する製品が多いですが、小型でもパワフルな風を送ることができます。室内の空気を循環させたり、風が届きにくい場所に風を届けたり、風通しの悪い部屋の換気を行ったりできます。

■扇風機との違いとは？

サーキュレーターと扇風機の大きな違いは「風の質」にあります。扇風機は「夏の暑い日に風を人に直接当てて涼しさを感じさせる」のが主な目的です。そのため羽根のサイズが大きく、柔らかくて自然に近い風を生み出すように羽根の形状を工夫したり、わざと風をランダムに吹かせたりする「リズム風」のような機能を備えています。

一方、サーキュレーターは文字どおり「室内の空気を循環させる」のが主な目的です。そのため、 羽根のサイズは小さいながらも扇風機よりパワフルな風をまっすぐ送るのが特徴です。人に風を直接当てるように設計されていないため、風に当たったときの心地よさは扇風機の方が上です。しかし、扇風機では届かない部屋の奥まで風を届けられるメリットがあります。

■サーキュレーターの効果的な使い方

△エアコンを背にしてサーキュレーターを設置することで、冷気を部屋全体に行きわたらせることができます

サーキュレーターとエアコンを併用すると室内の空気の循環効率がよくなるため、 エアコンの電気代節約や洗濯物の部屋干しにも効果的です。

たとえば、夏に冷房を使うときは、エアコンを背にして床上にサーキュレーターを設置すると、床にたまった冷気が部屋全体に届きます。冬に暖房を使うときは、部屋の隅からエアコンに向けて風を送ることで、天井付近にたまった暖気を部屋全体に循環できます。

L字型などの特殊な間取りのリビングルームやLDKでは、 部屋の隅やカウンターキッチンなど、エアコンの風が届きにくい場所にサーキュレーターで風を送るのも効果的。ロフトなど、サーキュレーターでも風がなかなか届きにくい場合は、サーキュレーターを2台使って強い風の流れを作るのもおすすめです。

また、窓を開けてベランダや庭に対して風を送ることで、換気を素早く行うことも可能です。

2　サーキュレーターの選び方

サーキュレーターを選ぶうえでチェックしたいポイントを紹介します。

■適用畳数をチェック

△サーキュレーターは、使う部屋の1.5倍以上の広さの畳数に対応した製品を選ぶのがおすすめです

多くのサーキュレーターには、適用畳数の目安が表示されています。室内の空気を効率よく循環させたり、換気や衣類乾燥などに活用したりしたいのであれば、なるべく適用畳数が大きなものを選ぶのがおすすめです。

目安としては、 使いたい部屋の1.5倍以上の適用畳数の製品を選ぶとよいでしょう。

■上下左右首振りできると用途も広がる

△部屋全体にまんべんなく風を届けたり、衣類乾燥に活用したりしたい場合に便利なのが首振り機能です

部屋の隅々まで風を届けたいときや、部屋干しした衣類を素早く乾かしたい場合には自動首振り機能があると便利です。扇風機には左右の首降り機能しかない製品がほとんどですが、 サーキュレーターは左右に加えて上下の首振り機能、左右と上下を組み合わせた360°首振り機能を搭載する製品も多くあります。

360°首振り機能があるサーキュレーターであれば、部屋全体に空気を送ることができるため、風を効率よく送れる設置場所を考える必要がありません。

■静音性、電気代で選ぶならDCモーター

サーキュレーターに搭載されているモーターは、 「DC（直流式）モーター」と「AC（交流式）モーター」の2種類があります。

DCモーターの方が小型ながらパワフルな風を送れるだけでなく、細かい風量調節が可能なこと、省エネ性能や静音性が高いことなど、多くのメリットがあります。

DCモーターを搭載した製品の方が高価になりがちですが、そのデメリットを除けば、ACモーターよりDCモーターの方が断然おすすめです。

■タイマー機能やリモコンが付いていると便利

△リモコン付きのサーキュレーターはベッドやソファーなどから遠隔操作ができて便利です

切タイマーや入タイマーを搭載しているサーキュレーターなら、寝る前にOFFにしたり、起きる時間帯にONにしたりといった使い方ができます。

リモコンが付属するモデルなら、離れた場所から操作できます。サーキュレーターの多くは小型で床置きする場合も多く、本体の操作パネルを使う際には腰をかがめる必要がありますが、リモコンがあれば腰をかがめずに操作できて便利です。

■分解して洗えるタイプならお手入れしやすい

△羽根や機械の奥にたまったホコリを吸引したり拭いたりしてお手入れすると部屋をきれいに保てます

サーキュレーターはパワフルな風で室内の空気を循環させることから、しばらく使っていると本体の裏側のグリルや羽根などにホコリがたまってしまうため、 定期的なお手入れが必要です。

最近ではドライバーなどの工具を使わずに手だけでカバーを外し、羽根やカバーなどをお手入れできる製品が増えています。羽根やカバーの取り外しやすさや、パーツを水洗いできるかどうかなどもチェックしましょう。

3　用途別に選べる！おすすめサーキュレーター10選

洗濯物を部屋干ししたい人や、寝室で使いたい人など、用途別におすすめの製品を紹介します。

■部屋干しにおすすめのサーキュレーター3選

洗濯物を部屋干ししたいという人には、衣類乾燥用のモードや除菌機能を搭載するサーキュレーターがおすすめです。

◎cado「除菌サーキュレーター STREAM 1800」

羽根の背面に、人体に無害とされる低濃度オゾン発生ユニットを搭載することで、オゾンによる空間除菌や 部屋干しした洗濯物を効率よく乾燥して消臭ができるサーキュレーターです。直進性の高い風を生み出す「外周翼」と、触媒フィルターやオゾンユニットからの風を送り出すことで一定濃度のオゾン風を作る「内周翼」を合わせたハイブリッド構造のファンを採用。 生活臭の分解・脱臭などにも役立ちます。

＜プロのおすすめポイント＞

雨天時などの部屋干しにオゾンによる空間除菌や 消臭機能が役立ちます。

Cado「除菌サーキュレーター」をレンタルする

◎リズム「Silky Wind Circulator 9ZFA39RH08」

逆方向に回転する2つの羽根を直列につなげたリズム社独自の「2重反転ファン」を採用することで、風の最大到達距離は約35m、最大風速は毎秒約6.4m/sと、直進性が高くパワフルな風を送り出せるサーキュレーターです。

風の直進性が強い理由は2重反転ファンを採用しているからです。2重反転ファンを採用し、風が直進性を出すことができるため、従来品のようにグリルで風を補正する必要がなく、掃除がしやすい一方向スリットグリルを採用できました。

カバーをワンタッチで取り外せるだけでなく、付属のブラシで手軽にお手入れができるのも魅力です。

＜プロのおすすめポイント＞

風のパワフルさとお手入れのしやすさが魅力です。

リズム「 Silky Wind Circulator」をレンタルする

◎アイリスオーヤマ「サーキュレーターアイ DC JET 15cm PCF-SDC15T-W」

部屋干しする洗濯物にまんべんなく風が当たるように、端の方では強い風、中央部に来ると弱い風を吹かせる「衣類乾燥モード」を搭載しているのが特徴です。

上下65°の自動首振りに加えて、左右は60°、90°、120°から自動首振りの角度を選べるので、洗濯物の量に応じて使いわけられます。部屋の形状やサイズなどから洗濯物に直接風を当てにくい場合は、上下左右に自動首振りする「3Dランダム送風」機能も便利です。

＜プロのおすすめポイント＞

左右に風をまんべんなく当てられる衣類乾燥モードがユニークです。

■静音で寝室向きのサーキュレーター2選

寝室での就寝時に使いたいのであれば、運転音が小さく静音性が高いサーキュレーターがおすすめです。

◎シロカ「HOT&COOL サーキュレーター ポカクール SH-CD131」

本体左右の吸気口から取りこんだ空気を前面から送風するシロカ独自の機能「ふわビューン UZU（うず）」を搭載する、約20m先まで風を届けられるサーキュレーターです。内蔵するヒーターをONにするとファンヒーターとしても使えます。

送風の運転音は約16dBと木の葉が触れ合う程度の静けさ。温風の運転音は約23dBと鉛筆でモノを書くときなどと同程度の静音性の高さも特徴です。マイナスイオンとオゾンを発生させる「イオニシモ」を搭載しており、衣類乾燥時の部屋干し臭や生活臭の抑制にも役立ちます。

◎ボルネード「633DC-JP」

ダイヤル式で無段階の風量調節が可能で、最大24m届くパワフルな風を実現しながらも最大56dB、微風で30dB以下の静音性を実現したサーキュレーターです。左右首振り非搭載で上下90°の角度調節のみとシンプルな製品ですが、通常で5年間、製品登録を行うと10年間の製品保証（モーター部分）が受けられる安心感が大きな魅力です。

■コードレス・充電式のおすすめサーキュレーター2選

書斎での作業中、キッチンでの調理中など、生活シーンに合わせてサーキュレーターを持ち運んで使いたいという人には、バッテリーを内蔵するコードレスタイプのサーキュレーターがおすすめです。

◎山善「洗えるサーキュレーター DC コードレス YKAR-BZX151」

約5200mAhの大容量バッテリーを内蔵し、約3時間の充電で風量1なら最大約40時間、風量10かつ上下左右首振り運転時でも約2時間の連続運転が可能なサーキュレーターです。本体前面に室温を表示する機能も備えています。

前面と背面のカバー、羽根は工具なしで取り外しができ、本体とリモコン以外のパーツはすべて丸洗いできるお手入れのしやすさも魅力です。

USB Type-Cケーブルが付属しており、モバイルバッテリー＊1などから給電しながらの使用も可能です。

＊1:USB Type-Cケーブルに対応するモバイルバッテリーでも一定の出力機能がないと、サーキュレーターは正常に動作しません。

◎モダンデコ「上下左右首振り コードレスサーキュレーター yk01」

約2000mAhのバッテリーを内蔵し、約90分の充電で風量1・首振りなしなら最大約11.5時間の連続運転が可能なサーキュレーターです。

パーツの水洗いには対応していませんが、前面のカバーはワンタッチで取り外しが可能でお手入れしやすくなっています。

USB給電ではなく専用のACアダプタが付属するタイプなので、普段は定位置で使いながら、たまに持ち運んで使うという人におすすめです。

■コスパ抜群のおすすめサーキュレーター3選

優れた性能ながらコスパのよいサーキュレーターを3製品紹介しましょう。

◎アイリスオーヤマ「サーキュレーターDCモーター PCF-BD15T-W」

一般的な球体状ではなく、円筒形に近いファンのフォルムが特徴的なサーキュレーターです。カラーはホワイト、ピンク、ブルーの3色から選べて、さまざまなインテリアにマッチします。

左右と上下の自動首振りに加えて、上下左右にランダムに動く「3Dランダム送風機能」、自然に近い風を再現する「リズムモード」も備えています。

カバーの取り外しには工具が必要ですが、十分な機能を備えた高コスパモデルです。

◎スリーアップ「CF-T2491 3Dスイング ターボサーキュレーター360」

前後のカバーを工具なしで取り外せるだけでなく、羽根も含めて水洗いができる、お手入れラクラクなサーキュレーターです。

リモコンは付属していませんが、左右60°の自動首振りに加えて、ボタンを押すだけで上下左右に360°首振りする「360° 3Dスイング」機能を備えています。機能はシンプルですが、コスパとお手入れのしやすさを兼ね備えたモデルです。

◎コイズミ／壁掛けサーキュレーター KCF-2343

付属の金具を使うことで壁掛け設置が可能なサーキュレーターです。壁に穴を開ける必要があるため賃貸住宅には向きませんが、脱衣所などの狭いスペースで涼を取る、ユーティリティスペースの換気などに役立つモデルです。

引きひもスイッチで風量調節と首振りのON・OFFができるようになっており、下向きに約40°の角度調節ができます。

4　まとめ

年々、夏の暑さが増している状況下では、エアコンだけでなくサーキュレーターを組み合わせて使うことが夏の節電にもつながります。冬の暖房でも快適性をアップするためにサーキュレーターが役立つので、興味がある人はぜひ購入を検討してみてください。自宅の間取りや家族のライフスタイルに合うかどうか不安という人は、kikitoでサーキュレーターのレンタルも行っていますので、一度試してみることをおすすめします。