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Insta360 X3本体

Insta360 X3実機レビュー!身の回りの360度を保存できるアクションカメラの進化系

Insta360 X3 360度カメラ

Insta360 X3 360度カメラ

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アクションカメラ
公開日:2023年11月8日


人気アクションカメラInsta360シリーズの「Insta360 X3」。前後にレンズを備えることで、360度で撮影できる! という高性能アクションカメラをレビューしていきます。

1.360度撮影を楽しめるアクションカメラ「Insta360 X3」

Insta360 X3本体

△ユニークな撮影体験&失敗しない映像が撮れます

コンパクト、高画質、変形など、さまざまなアクションカメラがある中「360度撮影」というユニークな撮影を楽しめるのが「Insta360 X3」です。

「X3」はXシリーズの最上位モデルとして、どのような特徴を有し、どう進化しているのでしょうか、詳しく見ていきましょう。

1.Insta360 Xシリーズの「X3」とは?

Insta360 X3本体

△360度撮影に特化したInsta360 Xシリーズの最新モデルがX3です

Insta360 X3は、2022年9月発売の前後にレンズを備えた360度カメラです。

最大5.7Kの超高画質撮影と強力な手ぶれ補正機能があり、スポーツやアクションシーンはもちろん、日常のVlogなどでも多様なシーンで360度動画を楽しめます

直販価格は本体のみで68,000円。さまざまな付属品がセットになったキットも用意されており、「自転車用撮影キット」や「見えない潜水キット」など、楽しみ方に応じて選ぶことができます。

※kikitoでは独自のアクセサリーセットをご用意しており、上記内容とは内容物が異なる可能性がございます。
詳細は商品ページをご確認ください

X3とアクセサリーのセットをレンタルする

2.Insta360 ONE RSとの違いは?

Insta360 ONE RSとInsta360 X3本体

△Insta360 ONE RSは360度レンズへ組みかえることで360度撮影が可能に

Insta360シリーズには、「Insta360 X3」以外に「Insta360 ONE R」とその後継機「Insta360 ONE RS」も360度カメラとしてラインナップされています。

360度カメラという点では似ていますが、「Insta360 ONE R」や「Insta360 ONE RS」は360度レンズへの換装が必要な点が大きな違いです。

Insta360 Xシリーズは360度撮影専用のモデルであり、レンズの明るさや焦点距離、防水性能、動画ビットレート、写真撮影時の解像度など、多くの面でInsta360 X3が優れています。

  Insta 360 ONE RS(360度レンズ) Insta360 X3
絞り値 F2.0 F1.9
焦点距離 7.2mm 6.7mm
センサー 4,800万画素1/2インチセンサー 4,800万画素1/2インチセンサー
最大写真解像度 6080X3040 11968×5984
最大動画解像度 5760×2880@30/25/24fps 5760×2880@30/25/24fps
動画ビットレート 100Mbps 120Mbps
バッテリー容量 1445mAh 1800mAh
本体重量 135.3g 180g
防水 5m 10m

Insta360 ONE RSは、コンパクトで用途に合わせてレンズを付け替えられるという、メリットも多いので(レビューはこちら)一長一短ですが、シンプルに高画質な360度動画を撮影したいと行ったニーズには、Insta 360 X3を選んだ方がよいですね。

2.Insta360の種類とは?「X3」の進化ポイント

Insta360 Xシリーズ

△Insta360 Xシリーズの3モデルです

Insta360 Xシリーズは、初代のONE XからONE X2を経て、「X3」へと進化しています。X3は先代モデルの優れた点を継承しつつ、さらなる高画質と高機能化が実現されています。

主な変更点としては以下のような特徴があります。

特に目立つ変更点としては、プレビュー画面が2.29インチに拡大したことです。これにより、スマートフォンを使用せずとも撮影した動画のプレビューが確認しやすくなりました。

これまでは、撮影した映像をチェックするのにスマートフォンが必要でしたが、カメラ単体で動画をチェックできる機能は大きなメリットです。また、撮影設定もスクリーン上で直感的に変更できるため、使い勝手もX3が優れています。

さらに、映像クオリティも進化しており、Insta360 X3では、センサーサイズが大型化し、レンズも明るくなりました。これらの改良は、低照度条件下での撮影品質や手ブレ補正機能の向上に貢献しており、多様なシーンでの映像美を追求することが可能になりました。

2024年4月に発売された最新モデル「X4」ではさらに最大解像度も向上しているので、とにかく高画質なものがほしい!という人は「X4」もチェックしてみるとよいでしょう。

X4のレンタルはこちら

3.Insta360 X3を実機レビュー!

Insta360 X3実機

△縦長のボディ。大型のスクリーンが特徴的です

今回はInsta 360 X3の実機を借りて、実際にその性能や使い勝手、付属品などをチェックしてみました。

1.アタッチメント・同梱品をチェック!

Insta360 X3付属品

△付属品は最低限。必要なツールはオプションキットで揃える

Insta360 X3のパッケージは、カメラ本体と、専用ソフトケース、クリーニングクロス、USBケーブル(USB-AtoC)、マニュアル類といったシンプルな構成。

レンズが大きく前後に飛び出ているため、持ち運びはソフトケースを装着したほうがよいですね。なお、ソフトケースを装着したままで充電ができるようになっており、撮影しない移動時でも、こまめに充電できるよう工夫されています。

欲をいえばスタンドが欲しかったですが、カメラ本体底部に三脚固定穴が備わっているので、ミニ三脚や自撮り棒など、既存の撮影グッズを活用できるのはよい配慮といえますね。

2.握りやすいが、アクセサリーは必須

Insta360 X3で手持ち撮影

△前後のカメラで撮影できるので、自撮りもバッチリ撮れます

Insta360 X3はスティック形状なので、握りやすさは抜群。

360度で撮影しているため、画角を意識しなくてもよく、手ぶれ補正(FlowState手ブレ補正)も強力なので、初心者でも撮影の失敗が少なそうです。手持ちでも十分に撮影できますね。

Insta360 X3と見えない自撮り棒

△オプションの「見えない自撮り棒」はマストアイテムです

ただし、手持ちだけでは限られたシーンでしか撮影できません。

「360度でダイナミックに撮影可能!」という特徴を活かすには、用途に応じたマウントが必要になるでしょう。

特に「見えない自撮り棒」などの純正オプションは、撮影の幅を広げるためにおすすめです。具体的な使用例は後述しますが、個人的にはInsta360 X3を使用するうえで必須のオプションだと感じました。

3.スクリーンが大きく操作がしやすい

Insta360 X3のスクリーン

△プレビューを確認・設定変更が直感的に可能です

スクリーンは2.29インチ。アクションカメラの中でも最大級のサイズです。

画面もかなり明るくて視認性もGood。撮影時にプレビューを確認しやすいのはもちろん、撮影後の動画を見返してチェックする際にはこの大画面が活きます。モード切替や設定変更もスムーズなので、ストレスなく撮影に集中できました。

4.Insta360 X3を使って撮影してみました!

360度カメラって、通常のアクションカメラと比べて映像のクオリティは? 手ぶれ補正は本当に強力なの? など、疑問も尽きないと思います。そこで、実際にInsta360 X3でいくつかのシーンを撮影してみました。

1.歩きながらでのウォークスルー撮影

まず、歩きながらのウォークスルー動画です。撮影は「見えない自撮り棒」を使用し、解像度は4Kの360度動画です。

歩幅に合わせて僅かな上下のブレはありますが、全体的には手ブレがほとんど感じられません。クロップ範囲を自由に選べるため、手ブレしにくいという360度カメラの強みが活かされています。

映像の色調はややビビッドで、Insta360シリーズ特有の色彩です。肉眼よりも鮮明に強調されていますが、不自然なほどではありません。ダイナミックレンジも広く、暗い木陰でもディテールがしっかりと保たれています。映像クオリティに不満点はありません。

2.自転車撮影キッドでの走行撮影

次に、自転車撮影キッドに装着しての走行撮影です。

今回ハンドルバーに装着して撮影したため、路面のコンディションがダイレクトに影響する状況でしたが、このカメラのクオリティは文句なしです。

ハンドルバーが路面の凹凸を拾って小刻みに震えているのに対し、映像全体はほとんどブレていません。大きな振動がある場合、映像全体が若干ノイジーになることがありますが、スマホでの視聴を考慮すると、ほとんど気にならないレベルだと思います。正直、このレベルのブレ補正性能には驚きました。

このレベルでブレ補正が利くのであれば、マウンテンバイクでのオフロードシーンでもクオリティの高い映像を抑えられるはず。防水機能も優秀なのでサーフィンやジェットスキーなどのマリンスポーツでも活躍すると思います。

3.音声モードは3種類、ステレオ録音が優秀

音声に関しては「ステレオ」「風切り音低減」「方向性強調」の3モードが用意されています。音の広がりや音質面では、やはりステレオモードが優れていますね。クリアに聞こえて周囲の音もしっかりと拾っています。

風切り音低減モードでは、厚めの風防を被せたような籠もった音質。方向性強調モードは環境音と声を同時録音するには不向きと感じたので、基本はステレオモードでの録音がよいかもしれません。

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5 使ってみてよかったポイントと気になったポイント

ダイナミックかつ高いクオリティで映像を残せる、Insta360 X3。しばらく使ってみて感じたよかったポイントと、気になったポイントをまとめてみました。

1.よかったポイント

1.画角を決める手間が無くなる

アクションカメラでの撮影は画角との戦い。どんなに広角なレンズだとしても、この画角で撮りたい!と納得できる画になるまで微妙な調整も必要です。

しかし、そうした「撮影までの手間」を一切なしにできるのがInsta360 X3なんです。360度で撮っておけるので、画角なんて後で決めればいい! と適当に固定、適当に手持ちで撮影スタートしても問題なし

撮影後にアプリで画角や比率を変えられるので、編集に使える動画が増えました。日常のVlogやスポーツシーンでの撮影は絶対に楽になりますし、まるでその場にいるかのような臨場感あふれる映像を残すことができますね。

2.「見えない自撮り棒」での撮影体験が楽しい

伸縮可能な見えない自撮り棒

△見えない自撮り棒があるとさらにダイナミックな撮影が可能になります

オプションとなりますが「見えない自撮り棒」はマストで備えたいアイテムです。手持ち撮影も可能ですが、やはり安定感を考えると自撮り棒を利用したほうがホールドしやすいと感じました。

また、自撮り棒は伸縮が可能なうえ、映像から自動で消してくれるため、うまく使えば上空からのドローン撮影のような画やアクション映画のバレットタイムのような映像を作ることができます。

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3.アプリでの自動編集が優秀

Insta360アプリでの編集

△Insta360アプリでは動画を選んで自動編集できます

360度の動画となると、編集も大変。というイメージがあると思います。実際自分も触ってみるまではそう思っていたのですが、Insta360アプリでの自動編集がとにかく優秀。

動画ファイルを選ぶだけで、AIが解析。自動的に見栄えのよいシーンや画角になるように動画を編集して、BGMやタイトルまでつけて1本のショート動画へとまとめ上げてくれるのです。

この機能で作成した動画がこちら。

素材を選ぶだけで味付けまで自動でやってくれるため、編集時間はわずか数分。書き出し時間も含めても10分かからずにプロ並みの動画が出力できます。

もちろん、アプリでは手の込んだタイムライン編集やマニュアルでの本格的な画角変更などもできますが、こうした「手軽に映像をシェアしたい!」といったカジュアルなニーズにもしっかりと応えてくれるので、360度アクションカメラといえど安心して選んでよいと思いますね。

4.モバイルバッテリーで充電しながら撮影できる

Insta360 X3とモバイルバッテリー

△Insta360 X3はモバイルバッテリーで充電しながら撮影も可能です

連続撮影可能時間は、スペック値で81分。実測でもほぼ同様の時間撮影できてバッテリー持ちは優秀。とはいえ、1日の外出ではバッテリーが足りなくなります。そこで、モバイルバッテリーの出番。

Insta360 X3はモバイルバッテリーから充電しながらでも撮影できます。長時間録画にも対応できるので、荷物は増えてしまいますが、予備バッテリーよりもモバイルバッテリーの携帯がコスパ的にもおすすめです。

2.気になったポイント

1.レンズが大きく重量感も感じる

映像のクオリティや撮影の楽しさという点では非の打ち所の無いInsta360 X3ですが、若干気になったのが本体の重さ

180gはやはりずっしりとした重量も感じますし、レンズ部も前後に飛び出しています。一般的なアクションカメラよりは取り扱いにはやや気を使いますね。

2.撮影中は本体が熱を持つ

また、撮影中の本体はかなりの熱を持ちます。手持ちですと熱が伝わってきますので、より快適な撮影をしたい場合は自撮り棒の利用がおすすめです。

ただ、炎天下での撮影でも熱暴走はなく正常に機能していたため、内部で発生する熱をうまく外側へと放熱できているのかもしれません。よくできている製品だなと感じました。

6.まとめ

Insta360 X3本体

△あらゆるシーンで活躍するInsta360 X3。これ1台あればOKです

Insta360 X3を使ってみて感じたのは、自分の周りの「世界を保存する」カメラだというところ。

360度で撮影することで、自分の目の前の視界だけでなく、空に行き交う雲の流れや、背後で揺れる木々の葉波、遠くから聞こえた鳥の羽ばたきなど。自分の身の回りの世界と時間を、映像という形式に変換して残しておけるのです。

すみません、少々大げさに表現してしまいましたが、実際に「記録」を重視すると非常に便利です。

とりあえず撮っておいて、残しておきたい画角の映像を切り抜けますし、比率も自由に調整可能。手ブレにも強いので、映像表現やVlogの表現力はさらに豊かで、さらに手軽になると感じました。

とはいえ、機能が豊富な高性能&高級機であることも事実。いきなり購入するのは思い切りが必要ですが、ドコモのレンタルサービス「kikito」であれば、4日間からの短期レンタルや、ひと月単位での月額サブスクができます。まずはレンタルで自分の使い方にマッチするか?や、操作感を確かめてみましょう!

取材・執筆

小暮ひさのり

1980年01月21日生まれ、群馬県在住。PC誌やWEBメディア(ギズモード・ジャパン/ Yahoo! Creators Program)へ寄稿しているテクニカルライター。特技はお掃除でハウスクリーニングアドバイザーの資格も所有。主な著書は「世界一簡単な大人のLINE入門(宝島社)や「iPad仕事術! シリーズ(standards)」など。

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