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スマホ型AR専用デバイス「XREAL Beam Pro」を実機レビュー!使い方や接続方法も解説

スマホ型AR専用デバイス「XREAL Beam Pro」を実機レビュー!使い方や接続方法も解説

ARグラス XREAL Air 2 + XREAL Beam セット

ARグラス XREAL Air 2 + XREAL Beam セット

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ARゴーグル
公開日:2024年12月18日


ARグラスのXREAL Airシリーズは、そのままスマホに接続するよりも「XREAL Beam Pro」と接続した方が、ARグラスならではの機能を活かしつつ、よりハイレベルな使い方ができます。

この記事では、筆者が「XREAL Beam Pro」を使用してみて、操作感や気になった点などをレビュー。ぜひ購入、レンタル前の参考にしてください。

1. XREAL Beam Proとは?主な機能を解説

XREALL Beam Pro本体

△ARグラスと接続して機能を拡張します

XREAL Beam Proは、2024年8月6日に販売が開始された、 ARグラスの機能を拡張するスマホ型専用デバイスです。

XREAL Airシリーズは、スマホやゲーム機器と接続してAR体験をする製品でありながら、旧世代のiPhone(14以前))、Google Pixelなどのスマホと直接接続できない、という弱点がありました。

しかし、XREAL Beam Proを使用すれば、USB-C端子での映像出力(DP Alt Mode)に対応していないスマホでもARグラスが接続できます。スマホのような手軽な操作感で、ARグラスの性能を引き出せるのが魅力です。

XREAL Beam Proでできることは、主に以下の3つです。

  • Google Playストアのアプリを利用する
  • 3Dカメラで高フレームレートの録画をする
  • 2つの画面を同時に立ち上げる

XREAL Beam ProからGoogle Playストアに完全対応し、ストア内にあるアプリなら3Dで空間に映し出せるようになりました。3Dカメラ搭載で、3D撮影も可能になっています。また、2画面を同時に展開し、YouTubeを見ながらSNSをチェックするといった操作も可能です。

XREAL Airシリーズを愛用する人にとっては、その感動体験を劇的に向上させるための欠かせないアイテムになっています。

2. XREAL Beam Proと旧モデルXREAL Beamの違い

XREAL Beam本体

△BeamとBeam Proは大きく異なる点があります

XREAL Beam Proと旧モデルXREAL Beamとの違いが気になっている方も多いかもしれません。結論から書くと、下記のような違いがあります。

・「価格を抑えつつ、手振れ補正や3DoFでARグラスをサポートする」のがXREAL Beam
・「スマホに近い操作で、ARグラスの機能を最大限まで引き出す」のがXREAL Beam Pro

「XREAL Beam」が発売されたのは、2023年8月18日。約1年経って、上位モデルとなるXREAL Beam Proが発売となりました。2つの機器の細かい特徴をまとめてみましょう。

XREAL Beam Pro XREAL Beam
サイズ 高さ163mm×幅76mm×厚さ10mm 高さ117mm×幅74mm×厚さ33mm
モニターとカメラ 有り
USB-Cポート 2つ 2つ
特徴的な機能 Google Playストア対応
3D撮影
手振れ補正
手振れ補正
回転・傾きの検知 3DoF 3DoF
メーカー希望小売価格 32,980円 16,980円

XREAL Beamにはモニターがなく、あくまでリモコンのような製品でした。

対するXREAL BEAM Proでは、2400×1080ピクセルの解像度をもつ6.5インチディスプレイが搭載されました。裏面に3D空間撮影カメラを搭載し、ARグラスを通して3Dの写真や映像を目の前に映し出せるのも特徴です。

XREAL BeamProはメモリとストレージによって値段に違いがあるため、自分の利用するシーンや目的に応じて選びましょう。

XREAL Beam Pro モデル別スペック表
モデル メーカー希望小売価格 発売日
Wi-Fi メモリ6GB/ストレージ128GB 32,980円 2024年8月6日
Wi-Fi メモリ8GB/ストレージ256GB 39,980円 2024年8月6日
5G対応 メモリ8GB/ストレージ256GB(未発売) 47,980円 2024年12月中旬出荷予定

3DoFと手振れ補正で快適にARグラスを活用したい方は、XREAL AirシリーズとBeamのセット使用がおすすめです。

3. XREAL Beam Proの使い方を解説

つづいてXREAL Beam Pro の使い方を解説します。XREAL Beam Proは、単体でなにかができる製品ではありません。XREALシリーズと接続することで、3D撮影と空間への映像投影ができます。

ここではXREAL Air 2 Proと接続する場合の使い方を解説します。

■ ARグラスを有線接続する

XREAL Air 2 ProとXREAL Beam Proを接続

△XREAL Air備え付けのケーブルで接続できます

XREAL Beam Proを起動し、XREAL Air 2 Proと有線接続します。XREAL Beam ProはUSB-Cポートが2つあり、ARグラス用と充電用にわかれています。

XREAL Beamの底面

△XREAL Beam ProにはUSB-Cケーブルを差す口が2つあります

USB-Cは、充電用と映像出力用の小さなマークを確認し、間違えないように接続します。

XREAL Airとケーブルでつなぐと、すぐにBeam Proが自動的に接続を開始してくれます。設定から、接続と同時に「Nebula」アプリを起動するようにしておくと便利なのでおすすめです。

■ XREAL Beam Proで2つのモードを切り替える

XREAL Beam Proを使ってみる

△XREAL Beam ProはARモードで真価を発揮します

XREAL Beam ProにインストールしたNebulaアプリを使って、「ARモード」と「AirCasting」を切り替えられます。

AirCastingモードではBeam Pro本体のモニターを、ミラーリングできます。スマホに直接接続した場合と使い方や感触は同じです。

一方、ARモードでは、検索タブやYouTube、フォトアプリ、自身がインストールしているアプリが並んだホーム画面が目の前に映り、XREAL Beam Proをリモコンのようにポインターにして操作が可能です。

フォトから撮影した画像を表示すると、少し浮かび上がった形で表示され、「3D」の空間写真・空間映像などが楽しめます。

■ 便利なバックグラウンド再生とデュアルディスプレイ

ARモード中のXREAL Beam Pro本体映像を空中に投影している

△XREAL Beam Proの画面をスワイプしてモニターを切り替えます

アプリを起動中に、XREAL Beam Proのホームボタンをタッチすると、そのアプリを起動したままホーム画面が目の前に表れます。

表示していた画面・アプリをバックグラウンド状態にしたまま、ほかのアプリを操作するのは、ARモードでしかできない機能です。

パソコンのデュアルディスプレイと同じように、最大2画面を同時に立ち上げて、見る画面やアプリを切り替えながら、エンタメを楽しんだり作業ができたりする点がARモードの大きな魅力です。

4. 実際にXREAL Beam Proを使ってみた!

ここからは「XREAL Beam Pro」の本体サイズ、使用感、同梱品や使用感をレビューしていきます。

■ 見た目や操作感がほぼスマホでなじみやすい

XREAL Beam Proをもつ私

△見た目は、ほぼスマホです

開封してみると、同梱されていたのはXREAL Beam Pro本体、マニュアルの2つだけ。とてもシンプルで、迷わず使い始められるのはうれしいですね。

マニュアルをひととおり読んだら、起動してセットアップから始めてみましょう。

新しいスマホを購入したときと同じく、Googleアカウントのログインもします。

XREAL Beam Proをもつ私

△スマホ購入時と同様にGoogleアカウントにログインします

見た目や手になじむサイズ感はスマホそのものですが、背面のカメラは特徴的な形をしています。

XREAL Beam Proをもつ私

△3D撮影をするための特徴的な2眼レンズが付いています

カメラが2個、サブカメラや望遠レンズではなく、同じ性能のカメラが50mm離れた場所に付いています。

両目のように、距離を離しての同時撮影で3D撮影が可能になっているんですね。

■ Google Playストアに完全対応でアプリ数が豊富

nebulaOSでGoogle Playストアの無数のアプリが使用できる

△XREAL Beam Proを使うとGoogle Playストアのアプリが使用できます

XREAL Beam Proは、Google Playストアに対応し、ストア内のアプリをAR空間で使用できるのが強みです。

YouTube、Google Chromeなど、プレインストールされているアプリはすぐに使用できます。

ほしいアプリもどんどんストアでインストールできます。筆者が日頃愛用している、野球速報やCookpadなどのアプリもGoogle Playストアにあったので、さっそくダウンロードしてみました。

ARモードでCookpadアプリを使ってみた

△ARモードでCookpadアプリを使用し、スクショで撮影しました

試しにCookpadを立ち上げてみると、スマホと同じレイアウトで表示され、Beam画面のスクロールやタップで操作できました。

ARグラスを透過させると、キッチン内で料理をしながら、空中にCookpadアプリを映し出せます。

いちいちスマホを見ずとも、目の前にレシピ画面を表示しながら、料理できるのは次世代の料理風景!

特に料理好きな人には一度味わってほしい体験でした。

■ 3D撮影した映像は想像以上のキレイさ

ARモードでのフォトアプリ

△ARモードでフォトアプリを立ち上げると幻想的な雰囲気で素敵です

ARモード内の写真アプリを立ち上げると、写真、スクリーンショット、動画が一覧で表示されます。

右上にある「思い出の空間」をタップすると、まるで自分が宇宙に漂い、周囲に画像が点在するファンタジックな空間にいるかのような状態に。思い出の映像に囲まれながら過去を振り返るのは、ARグラスでしかできない非日常的な体験ですね。

画像を選択してみましょう。空間ビデオ、空間撮影で撮ったデータであれば、右上の3Dボタンを押すことで、まるでそのときの様子が目の前に再現されたかのようにARグラスに映し出されます。

フォトアプリで3D体験

△3Dボタンを押すとまるで浮かび上がったような映像が楽しめます

画像だとなかなか伝わらなくてもどかしいですが、ぬいぐるみがあたかも本当にそこにあるかのよう。手を伸ばせば触れるんじゃないかと感じるほど、リアルな立体感ですね……。

なにげない写真でも、3Dで見ると印象がまるで違う。

過去を追体験しているかのような不思議な感覚。「これこそ、ARの醍醐味!」と感じられる体験に、否応なしにテンションが上がってきます。

■ 2つのアプリを同時立ち上げが可能

デュアルディスプレイ状態の空中モニター

△空中に2画面モニターを映し出して操作できます

2つのアプリを同時に立ち上げて操作ができるため、YouTubeやSpotifyなどで音楽を流しながらGoogle Chromeで調べもの、といった使い方も可能です。

操作中に、SNS、メールなどの通知が来た場合は、ホームボタンを押してバックグラウンド状態にしておけます。通知内容を確認するために、毎回アプリを立ち上げ直す面倒もありません。

2画面並べてのブラウジングは、ポインターを合わせた方の画面が正面に移動してくれるため、メインとサブを切り替えやすくなっています。この機能が地味にありがたく、2画面のブラウジングをとてもスムーズにしてくれます。

5. XREAL Beam Proを使用して気になった点

一方で、実際に「XREAL Beam Pro」を使用してみて、気になったところを数点まとめました。

■ デバイスをポインターとして活用するのが難しい

画面にポインターを表示して操作する

△画面外にポインターが行ってしまうと復帰しにくいことがあります

ARモードを使用する際はXREAL Beam Pro本体の先端から出るポインターをマウス代わりにします。ですが、この操作に慣れてくるまではなかなか思うようにポインターをコントロールできず、操作のしにくさを感じました。

スマホ操作のように直感的にはいかないため、ポインターの位置、ブレ、タップなどの細かい操作が自由に操作できるようになるためには、ある程度使い込まなければいけません。

■ 画面位置が再設定されて見にくいことも

うまく前面に画面が表示されない

△画像のようにうまく正面に画面が出せなくなったら、側面の赤いボタンで位置を戻せます

ホーム画面でアプリを開き直す、ARグラスを再装着するなどして、画面位置が再設定されたときに、メイン画面が正面ではない位置に表示されて見にくくなることがありました。

画面位置を固定する「Body Anchorモード」にしていると、顔の角度や向きによって画面位置が少しずつずれていき、だんだんと映像が見にくい状況になります。

その場合、Beam本体の側面にある赤いボタンを押すことで、Smooth Followモードに変わり、自分好みの画面位置に戻せます。

XREAL Beam Proの本体側面

△側面の赤いボタンを押すと画像投影のモードを変更できます

■ スマホよりも1画面内の情報量が少ない

ARモードでYahooのサイトを開いた状態

△画面内の情報量が少なくブラウジングしにくいことがあります

kikitoのサイトを起動したときに、画面サイズに対しての文字が大きく、ブラウジングのしにくさを感じました。

この現象は、スマホの縦画面に最適化した画面レイアウトを表示するというアプリ側と、スマホを横画面にしたときのレイアウトを表示するというARグラス側の問題で起こります。

そのため、使用するアプリによっては不自然に感じないこともあります。

筆者は、画面の拡大率を変更したり、Google Chromeを使用したりすると気にならなくなりました。

スマホで見る画面と、レイアウトが異なることは、理解しておきましょう。

■ 3D映像と、ほかのアプリは同時に使用できない

フォトモードの思い出の空間状態

△フォトモード中はほかのアプリが使用でません

写真アプリを起動する際には、ほかのアプリを終了する必要があります。

YouTubeやSpotifyでBGMを流しながら、3D映像を楽しむといった使い方はできないため注意が必要です。

どうしても音楽を聴きながら3D映像を見たいときは、代わりに部屋のスピーカーなどを利用してみてください。

ただし、今後のアップデートで改善する可能性はあるため、現状の仕様を理解して、3D映像を存分に楽しみましょう。

6. まとめ:AR体験を最大限楽しむにXREAL Beam Proを活用しよう!

XREAL Beam Pro本体

△より革新的なAR体験をするためには「XREAL Beam Pro」が必須です!

デュアルディスプレイや、3Dの映像体験は、XREAL社ではAirシリーズとBeam Proを掛け合わせたときのみできる、最新のデジタル技術です。

XREAL Airシリーズ単体でも革新的なAR体験はできますが、 そのポテンシャルを存分に味わうならば、XREAL Beam Proは欠かせない存在といえるでしょう。

しかし、購入するとなると2つ合わせて10万円前後。試しに使ってみて、「どんなAR体験になるのか体験したい」という方は、まずレンタルしてみるのをおすすめします。

ドコモの家電レンタル・サブスク「kikito」では、3日間の短期レンタル、気に入った製品の買取サービスもあり、自分に合ったスタイルでレンタルができます。

ぜひXREAL AirシリーズとXREAL Beam Proを使って、革新的な3D体験をしてみてください。

\kikitoの利用は4ステップ/

※2024年10月時点での情報です。最新の情報はメーカーのホームページでご確認ください。
※商品写真および画像はイメージです。
※表示金額はすべて税込価格です。

執筆

廣岡篤

家電ライター。健康産業で働く傍ら家電ブログを運営し、ライターとして大手メディアへ寄稿も行う。調理家電や健康器具に関しての知識が豊富で、今まで購入・レビューしてきた機器の山で家が圧迫されている。趣味は温泉と料理。
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