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ルンバ643俯瞰画像

【ルンバ643レビュー】アイロボット 最安値モデルの性能やメリット・デメリットを解説

iRobot ロボット掃除機 ルンバ643 おためし2週間コース

iRobot ロボット掃除機 ルンバ643 おためし2週間コース

短期 1,980円/15日間


掃除家電
公開日:2021年4月27日


「ルンバ643」は、ルンバシリーズの中で最も低価格なエントリーモデルです。エントリーモデルとはいいながら、ロボット掃除機の代名詞である「ルンバ」を冠した製品なので、基本機能はしっかりと押さえています。そんな「ルンバ643」の魅力を、実機テストを交えながら詳しくお届けします。

1 「ルンバ643」とは? その革新性や魅力を解剖!

■ ルンバシリーズ内でのポジション

清掃中のルンバ643

「ルンバ643」は2018年8月に発売されたモデルです。ルンバとしての基本的な清掃機能を備えつつ、価格はシリーズの中で最も安い32,868円(税込・参考価格)です。ちなみにルンバ600シリーズにはほかにも「ルンバ641」「ルンバ642」というモデルがありますが、これらは「ルンバ643」の色違いモデルなので、機能差はありません。

「ルンバ643」は高速応答プロセス「iAdapt」を搭載しており、本体に内蔵した数十のセンサーを使って周囲の環境を把握しつつ、部屋中を回転・移動して掃除を行います。

本体底面中央の吸引部には回転しながらゴミを集める2本の毛ブラシが装着されており、ゴミをかきこみながら吸引します。ブラシが回転することで、壁や部屋の角にあるホコリをかきこむエッジクリーニングブラシを備えています。

もちろんルンバシリーズの大きな特徴である、清掃終了時にホームベースに帰還する機能も備えています。

ルンバシリーズ比較表

△ルンバシリーズ内での「ルンバ643」の位置づけ

2020年に発売された「ルンバ671」と同じく、吸引力はシリーズの中でも最低限のレベルですが、1K~1LDKでフローリング多めの部屋であれば十分キレイに掃除をしてくれます。

■ 「ルンバ643」が安い理由とは?

「ルンバ643」がほかのルンバシリーズと比べて安価なのは、上位機種に搭載されている各種の機能・装備が省略されているからです。代表的なものは下記の5点になります。

  1. カメラを搭載していない
  2. デュアルアクションブラシがゴム製でない
  3. ダストカットフィルターがない
  4. 連続動作時間が短く、自動再開機能がない
  5. スマホ連携機能が省かれている

各項目については、次の「主な機能や特徴」の項目で詳細に触れていますので、そちらをご参照ください。

■ 「ルンバ643」の同梱品について

「ルンバ643」の同梱物は下記の5点です。

  1. ルンバ643本体(バッテリー内蔵)
  2. ホームベース(電源コード)
  3. デュアルバーチャルウォール×1(乾電池付属)
  4. 交換用フィルター×1
  5. お手入れカッター×1

「ルンバ643」に付属するデュアルバーチャルウォール

△「ルンバ643」に付属するデュアルバーチャルウォール

本体以外に付属するアイテムとして「デュアルバーチャルウォール」を説明しておきます。「ルンバ643」にも上位機種と共通のデュアルバーチャルウォールが1つ付属します。このアイテムは、部屋の中でルンバに立ち入ってほしくない「進入禁止エリア」を物理的に設定できるアイテムです。

「デュアル」と名付けられている理由は、(1)バーチャルウォールの周囲を円形に侵入禁止に指定するモードと、(2)バーチャルウォールからまっすぐ伸ばした線の外側を侵入禁止にするモードの2つのモードを1台で実現しているからです。

モード切り替えはスイッチで簡単に行えますので、例えば玄関や、部屋の中でも入り込んでほしくない部分に設置しておくとよいでしょう。

「ルンバ643」の同梱物はこれだけです。非常にシンプルな構成であり、またネットワーク機能などもありませんので、開封してホームベースを設置し、「ルンバ643」をセットすればすぐに掃除を開始することができます。

2 「ルンバ643」の主な機能や特徴&要注意ポイント

■ 「ルンバ」に求められる基本機能を低価格で実現

ロボット掃除機「ルンバ」と聞いて思い浮かべる機能は、下記のようなものではないでしょうか?

  1. 丸形で、自らが動き回りながら吸引掃除を行う
  2. 人が操作しなくても、本体内蔵のセンサーにより部屋の構造を認識し、壁や障害物にぶつかっても回避しながら部屋全体を掃除する
  3. 清掃が終わったら、自動的にホームベースに帰ってバッテリーを充電する

ルンバ643 裏側画像

△「ルンバ643」の裏写真。中央が吸引部。左上に回転するエッジクリーニングブラシを備える

低価格機種とはいえども、「ルンバ643」は上記の機能をすべて備えています。

本体底面中央に吸引部があり、その上下にはそれぞれゴミをかきこむ方向に回転するクリーニングブラシを備えています。本体が移動しながら、ゴミのかきこみ&吸引を同時に行うことで、効果的に掃除してくれます。移動については次項目の「iAdapt」が効率よい掃除を実現しています。

■ 高速応答プロセス「iAdapt」で部屋の状況を把握、すみずみまで清掃

「ルンバ643」は上位機種の671やe5と同じ「高速応答プロセス『iAdapt』」を搭載しています。このiAdaptが、本体に搭載したさまざまなセンサーから入手した情報を分析し、効果的な清掃方法=ルンバ本体の移動ルートを高速で組み立てます。

上位機種では、カメラを搭載してさらに緻密な自己位置測定と清掃ルートの構築を可能にしていますが、基本的に1つの部屋の清掃であれば「ルンバ643」でも十分に効果的です。

ルンバは通常2cm程度の段差であれば問題なく移動していきますが、それ以上の段差の場合、底面が引っかかって動作不能になる可能性があるため、底面に搭載したセンサーで感知して段差を回避するなど賢い面も持ち合わせています。

■ 本体ボタンを押すだけのシンプル操作

ルンバ643俯瞰画像

△「ルンバ643」の上面。3つのボタンのみのシンプルなデザイン

「ルンバ643」は、アプリ連携機能がないため、スケジューリング清掃や声による清掃開始などはできません。その代わり、本体中央にある円形のボタンを押すことで各種の動作を開始します。

▽ルンバ643のボタンと動作

ボタン名 動作
CLEAN 通常清掃を開始します
SPOT 押された場所の周囲を集中的に清掃します
DOCK ホームベースに帰還します

■ 複数の部屋の清掃には向かない

「ルンバ643」は、1ルーム~1LDKくらいの部屋の清掃を目的として設計されています。3LDKなど複数の居室があると、ベーシックなセンサーしか搭載していないため迷ってしまう可能性が高いです。

また、「ルンバ643」は連続動作時間が60分なので、広い部屋や複数の部屋で使うと掃除の途中でバッテリーが切れてしまうおそれがあります。

上位機種であれば自動再開機能を備えているので、前回掃除を終えた場所から再開できますが、「ルンバ643」の場合は毎回ゼロからのスタートなので、清掃できていない場所が出てきてしまう可能性があります。

■ ペットのいるご家庭には向かないかも

もし、ご自宅でペットを飼っていたり、髪の毛のゴミが多かったりする場合は「ルンバ643」は向いていないかもしれません。理由は、デュアルアクションブラシです。

清掃後のルンバ643の裏側画像

△「ルンバ643」の「毛ブラシ」はゴミが絡まりやすい

写真のように、「ルンバ643」のデュアルアクションはゴム製でないので髪の毛が絡まってしまい、毎回清掃が終わった際に本体から外して、付属の「お手入れカッター」で除去する必要があります。

もし、ペットがいるお宅の場合、この一連の作業が面倒なため、ルンバを使うのがおっくうになってしまう可能性があります。その場合は、ゴム製のデュアルアクションブラシを搭載した「ルンバe5」以上の機種を導入することをおすすめします。

清掃後のルンバe5の裏側画像

△「ルンバe5」に搭載されたゴム製のデュアルアクションブラシ。長い毛もするっと取れる

3 「ルンバ643」はどんな人におすすめ?

■ はじめてロボット掃除機を導入するにあたり安価なルンバを探している人

「ロボット掃除機を使ってみたい」「ロボット掃除機の代名詞『ルンバ』を使ってみたい」「でもお試しだから安価なモデルがいい」、こんな要望をお持ちの方には「ルンバ643」はおすすめできます。

ルンバの基本機能はすべて備えていますし、実売価格も32,868円(税込・参考価格)とお手頃。まずはどんなものかを試してみたいという方にはおすすめのモデルです。

■ 1K~1LDKの部屋に住んでいる人

上位機種に劣っている部分は、主に「ナビゲーション性能」「吸引力」「バッテリー持続時間」「スマホ連携」などです。

しかし、そもそも1K~1LDKの部屋に住んでいるなら、掃除範囲がコンパクトなため、高度なナビゲーションや長い掃除時間は不要ですし、ボタンを押すだけなのでスマホ連携も不要だと思います。そんな方には、シンプルに使用できる「ルンバ643」がおすすめです。

■ すでに1台持っていて、もう1台追加したい人

例えばコスパ最強モデルの「ルンバe5」をお持ちで、複数の部屋をロボット清掃したい場合、「ルンバe5」も基本的には1K~1LDKといった単一の部屋の清掃を目的としてデザインされていますので、もう1台「ルンバe5」を購入するか、さらに上位機種を購入する必要があります。ただしそれだと非常にコストがかかってしまいます。

掃除を短時間で終わらせたい、またピンポイントで掃除したい部屋がある場合は、価格の安い「ルンバ643」を追加するのもよいアイデアだと思います。

4 ほかのルンバシリーズと比較検討するならどの機種?

■ コスパ最強モデル「ルンバe5」と比較

「ルンバ643」を購入する人が一番悩むのは、アイロボット社も認めるコスパ最強モデル「ルンバe5」と本機種のどちらを購入するかではないでしょうか。

ルンバe5俯瞰画像

△ライバルは「ルンバe5」。約1万円の価格差と機能差を検証!

「ルンバe5」と「ルンバ643」の機能などの違いを表にまとめてみました。どちらも2018年に登場したモデルですね。

▽「ルンバe5」と「ルンバ643」の機能比較表

機種/スペック ルンバ643 ルンバe5
吸引力
(643を1とする)
1倍 5倍
清掃システム 3段階クリーニングシステム AeroForce
3段階クリーニングシステム
ブラシ デュアルアクションブラシ ゴム製デュアルアクションブラシ
ダストカットフィルター
稼働時間 60分 90分
スケジューリング清掃
スマホアプリ連携
スマートスピーカー連携
洗えるダスト容器
公式販売価格 32,868円(税込・参考価格) 49,800円(税込)
ポイント ・シリーズ最安価モデル
・自動充電機能あり
・バーチャルウォール対応
・AeroForce 3段階クリーニングシステムで643の5倍の吸引力
・ダストカットフィルター
・ゴム製デュアルアクションブラシ
・洗えるダスト容器

こうして比較すると、価格差は約1万円なのですが、機能・性能的にはそれ以上の差を感じてしまいます。

まず「ルンバe5」の清掃力は「AeroForce 3段階クリーニングシステム」の採用で5倍に向上しています。空気の力を最大限に活用したシステムなのですが、これを実現するために採用した「ゴム製デュアルアクションブラシ」は、メンテナンス性の良さにも貢献しています。絡まった髪の毛や糸などがするっと抜けるので、「ルンバ643」で感じていた毛ブラシメンテナンスのストレスがなくなりました。

また、目に見えないホコリや花粉、ダニ、ペットの毛やフケなどを99%補足するダストカットフィルターを搭載し、さらにダスト容器が水洗いできるようになったのも大きな進化です。
※ルンバ643には、AeroVacフィルターが内蔵されています。

さらには、スマホ連携により自動清掃スケジュールの作成や、声で清掃をコントロールするなど、使い勝手の面でもパワーアップしています。

これらの機能を評価して約1万円高価な「ルンバe5」にするか、安価な「ルンバ643」にするかは住環境や、求める価格性能比を検討して決めるのがよいでしょう。

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5 【使用レビュー】「ルンバ643」の性能を実際にチェック

「ルンバ643」の実機を使った清掃テストを行いました。カタログに記載された性能ではない、真の実力をチェックしていきます。

■ テスト環境と評価項目について

ゴミを散らばらせた床

△実機テストのために用意したスペースとゴミ

▽実機テストの条件

テスト項目 内容
動作スペース 幅 1.4m x 奥行き 1.6m (2.24㎡)
床の素材 ウッドカーペット
動作時間 5分(通常モード)
まいたゴミ ・コーヒー豆(出がらし) 10g
・砂 10g
・ウィッグを約10cmにカットしたもの 3g
・色紙をシュレッダーしたもの 2g
合計 25g

今回の実機テストは、ウッドカーペットを敷いた幅 1.4m x 奥行き 1.6m = 約2,24㎡のスペースで行いました。ゴミについては、(1)コーヒー豆 、(2)園芸用の砂、
(3)ウィッグをカットしたもの、(4)色紙をシュレッダーでカットしたものの4種類をミックスして実際のゴミに近いものを作りました。

同テストスペースにゴミを均等にまき、「ルンバ643」を5分間動作させて、部屋に残ったゴミの量や種類や特徴などをチェックしています。

※1回のみの検証結果ですので、条件によって結果が変わる可能性があります。

▽評価項目

評価項目 内容
残ったゴミの量 ちりとりで回収した量をチェック
残ったゴミの種類 各種ゴミの中で取り切れなかったゴミ
苦手な場所 「平地」「角」「隅」のゴミ残り状況
動作音 動作中の音量(測定器使用)

■ 「ルンバ643」のテスト結果をチェック

ルンバ643の比較検証動作前後の画像

△比較検証BEFORE・AFTER

ルンバ643の比較検証動作後に残ったゴミ画像

△5分間動作後に部屋に残ったゴミを集めたもの

▽テスト結果

評価項目 内容
残ったゴミの量 かなり多い
残ったゴミの種類 4種類ともに多い
苦手な場所 ランダムな動作のためムラがある
動作音 82.7db

「ルンバ643」のテスト結果としては、残念ながらかなりのゴミが残る結果となりました。

この結果につながったのは、「ルンバ643の動作のランダムさ」に起因しているところが大きいです。テスト中の動作を見ていると「ある一点を中心とした回転」や「移動」をランダムに繰り返しており、結果としてゴミをかなり吸い残す場所が発生していました。

またテスト中の「排気の多さ」も気になりました。「ルンバ643」は吸引力が低めなのに排気の量が多く、「ゴミの上を通過し、吸いきれなかったゴミを排気で周囲にまき散らす」といったシーンが見受けられました。

その状況の中で、前述のランダムな動作を行ってしまうため、うまく清掃ができる場合と、今回のテストのように多く吸い残してしまう場合があるものと思われます。

ルンバ643の比較検証動作後の裏側画像

△ルンバ643の比較検証動作後のデュアルアクションブラシに残ったゴミ

また、メンテナンス性にも触れなければなりません。本機のデュアルアクションブラシはゴム製でないため、特に長いウィッグの毛がブラシに絡みつき、ゴミを捨てる際にも付属の「お手入れカッター」を使って何度もかきこむ必要がありました。

6 「ルンバ643」は適材適所を見極めて賢く使いましょう

「ルンバ643」は、ここまで見てきたようにルンバとしての機能はしっかり備えつつ、価格をシリーズ中では大幅に抑えた廉価版モデルとなります。

1つ上のモデルにハイコストパフォーマンスモデルの「ルンバe5」が登場しているため、本機をチョイスするのは難しいケースも多いとは思いますが、手軽に試せるモデルなので、ファーストルンバとしてお試し導入してみるとか、部屋専用のルンバをもう1台増やす際の候補に入れるなど、機能を理解して適材適所で使うと効果を発揮してくれるモデルだと思います。

ルンバシリーズは、シリーズ間の価格差が大きいですし、実際に自分の家で使ってみないとわからないことは多々あります。

「自分の部屋で動かしたときの掃除時間は?」
「このモデルで複数の部屋は掃除できる?」
「1回でゴミはどれくらいたまるのか?」
「メンテナンスの手間はどれくらい?」
「クリーンベースは本当に必要?」

……などなど。安い買い物ではないので失敗はしたくないですよね。でも大丈夫! 今はルンバシリーズ各機種も安価にレンタルできるのです! レンタルが気になった人は、商品レンタルページをチェックしてみてくださいね。

※2021年4月時点での情報です。最新情報について、詳しくは「メーカーのホームページ」でご確認ください。
※表示金額はすべて税込価格です。
※商品写真および画像はイメージです。

■ 取材・執筆

デイブ田中さん  

デイブ田中

ガジェット・家電のレビューをメインに扱うブログ「デイブ」を運営する副業ブロガー。1969年生まれ。パソコン専門誌の編集者からキャリアをスタートし、外資系企業のマーケターとして勤務しながら、2019年よりブロガーとしても活動中。

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